第144話 最終決戦①

グレンは先ほどのギルガメッシュとの会話を聞いて少し違和感を感じていた。


(ギルガメッシュが言っていた異次元から来た男って言うのは誰なのか? 異次元の魔王だと言っていたが、確かゲームでこのようなイベントがあった気がする.....)


グレンが考えているとギルガメッシュの方から黒い光線がグレンに向って発射して来た。

それをエレナは咄嗟に防御結界を張り受け止めた。


「グレン。何をしているの! ギルガメッシュを倒さないとこの世界は滅亡するのよ?」


「女神エレナ。少し待ってくれ」


『おいおいおい。仲間割れしている場合ではないのだがな? 行くぞ!』

ギルガメッシュは再び黒い光線を出してグレンに向って放って行った。

グレンは剣で黒い光線を叩き落として行く。


『ほお。中々やるものだ。これはどうかな?』

ギルガメッシュは更に光線を無数に放って行った。

エレナは結界を張って防御したが、何発かはグレン達に命中して後方に飛ばされてた。

「グレン。結界を張ったのですが、光線の全ては回避出来ません。何とかして下さい」


「分かった。今は考えるのを止めて攻撃に専念する」

グレンが持っていた剣が銃に変化して、レーザービームみたいな光線を銃から発射してギルガメッシュに放つ。

しかし、ギルガメッシュに命中してもギルガメッシュは座ったままで動いていない。


グレンとギルガメッシュはお互いに光線を放って行く。

その状況が30分ぐらい経過して行った。


(このままだと、俺のMPの消費が切れそうだ。何とかしないと.......。)

グレンはギルガメッシュの攻撃を何とかしないと自分のMPが無くなると感じ始めた。


(やっぱり.....多少のダメージは受けるとして行くしかないか.....)

グレンは再び剣に戻してギルガメッシュに向って切り込んで行く。

ギルガメッシュは更に無数の光線をグレンに放って行く。

グレンは光線をモロに浴びながらギルガメッシュに向って行った。

まるで特攻隊の様に......。

ボロボロになりながらグレンはギルガメッシュの前に立って剣で切り込んだ!


「秘技『百列剣』」

グレンの剣が無数の剣になってギルガメッシュを切り裂こうとしたのだが、ギルガメッシュはその剣をすべて受け止めた。

しかし、ギルガメッシュの動きが一瞬だけ止まり、それをグレンは見逃さない。

ついにグレンはギルガメッシュの右肩に剣を切り裂いたのだ。


『ギャアア。お前ええええ』

右肩を斬られたギルガメッシュは怒りに満ちた顔になった。


『お前には本気で行かせてもらうぞ! 第二形態!』

ギルガメッシュは第二形態にチェンジしようとしていた時、グレンはボロボロの体でその場をただ立っていたのであった。


(思い出したぞ。確かゲームでは天使との戦いで天使は第二形態を出して、その第二形態を倒したら異世界の魔王が出てくるクエストがあったわ。その天使がギルガメッシュとだといたら、第二形態は恐らくあれになるはず....と言うことは俺の隠し玉が出せるはず。そして、あいつを倒したら本当の意味での黒幕が出てくるはず。)


グレンはギルガメッシュの戦い方を思い出した。

松風正樹でいた時にゲームでしていたクエストが今戦っている内容と全く同じであると悟ったのである。

そして、第二形態になったギルガメッシュに勝って行けばなんとかなると考えた。

ついにギルガメッシュの第二形態が完了した。

その姿は........。


「やっぱり思った通りだ。ブラックドラゴンモード!」

ギルガメッシュの姿は体長50メートルの大きさの黒い龍....ブラックドラゴンの姿になっていた。


『この姿を見せたのはお前が初めてだ。最後に言う事はないか?』


「あるね。俺も取って置きのを出して良いか?」


『よかろう。出してみろ。人間』

ギルガメッシュはグレンの言葉に対して返答した。


「それじゃあ。行くわ。出よ『虹のレインボーロード』! そして我が声に答えろ! 『ゴールドライターキング』!」

グレンが叫ぶと上空から虹色の道がグレンの足元まで届き、上空から何か物体が出てきた。

その姿は体長50メートルの大きさのライターの物体で色は黄金に輝いていた。

その物体が変化して行き......最後には一個の巨大ロボットになってグレンの頭上の降りたのだ。


(この原型は親父が残していたハードディスクにあったのを俺が錬金術で作った物だけどね....。確かゴールド○○タンだっけ?)

グレンの『ゴールドライターキング』は昭和時代に放映されていた『ゴールド○○タン』にそっくりな姿である。

一つ違うのは原型はロボ自体が話をするのだが、この『ゴールドライターキング』は中に入って操縦するロボであるのだ。

『ゴールドライターキング』の顔から光が出てグレンを包み中に入って行く。


「またせたな。ギルガメッシュ! いざ勝負だ!」


『面白い! 来るが良い人間!』


第二形態となったギルガメッシュとグレンが操作する『ゴールドライターキング』との戦いが今始まった。


~作者より~

遅くなりました。

ギルガメッシュとグレンとの二回戦が始まります。

残りあと4話から5話で完了します。

最後までよろしくお願いいたします。




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