第145話 最終決戦②

第二形態になったギルガメッシュとグレンが操縦するロボット『ゴールドライターキング』との戦いが始まった。

ブラックドラゴン・ギルガメッシュの口からブレスをゴールドライターキングに向けて放つと、ゴールドライターキングはそのブレスを右手で塞ぎながら突っ込んで行き、ブラックドラゴン・ギルガメッシュの顔面に左フックを入れた。


『グロオオオオ』

ブラックドラゴン・ギルガメッシュは雄たけびを上げながら尻尾でゴールドライターキングの顔面に入れようとしたが、ゴールドライターキングは右手で尻尾を掴み、さらに左手も尻尾を掴んで振り回した。


激しい音を出しながらブラックドラゴン・ギルガメッシュの身体が回転して行く。

そして、ゴールドライターキングは尻尾を投げ飛ばした。


『お前......』


「行くぞ! 黒い羽根つきトカゲ!」


『誰が羽根つきトカゲだああああ!』


ゴールドライターキングは飛び上がってブラックドラゴン・ギルガメッシュに向けて蹴りを入れて来た。


「飛竜三段蹴り!」


ゴールドライターキングの蹴りはブラックドラゴン・ギルガメッシュの尻尾で防御されたが、続けて二回目の蹴りがブラックドラゴン・ギルガメッシュの腹に命中、最後はブラックドラゴン・ギルガメッシュの首筋に命中してしまい、ブラックドラゴン・ギルガメッシュはそのまま後方に倒れた。


ゴールドライターキングの中にいるグレンは、この後の攻撃を考えていた。


(必殺の蹴りが少ししか効かないかあ。このロボの作動時間はあと10分で止まる。そうなると俺の方がヤバくなる.....。そうなるとブレス攻撃を無視してあいつの懐に飛び込んで胸にドス黒い塊を取り出さないとまず勝てねえ....)


『おのれええええ! ゴミムシがああああ!』

ブラックドラゴン・ギルガメッシュは翼を使い少し上空を飛びながらブレス攻撃を放って行った。

ブレス攻撃を躱しながらゴールドライターキングは地面を蹴り上げて空に向って飛び上がった。


(このまま飛び込んで奴の胸の中にある魔石を取り出して砕く!)


「おりゃあああああああ!」

ゴールドライターキングはブラックドラゴン・ギルガメッシュのブレス攻撃を真面に受けながらブラックドラゴン・ギルガメッシュの所まで突っ込んで行った。


(見えた! あれがあいつの魔石!)


ボロボロになりながらゴールドライターキングはブラックドラゴン・ギルガメッシュの胸の前に立って右手をブラックドラゴン・ギルガメッシュの胸に突き刺した。


ゴールドライターキングの右手はブラックドラゴン・ギルガメッシュの魔石を掴み、そして、魔石ごとを引っこ抜いた。


「これで終わりだ! 斬鉄剣!」

グレンはゴールドライターキングから飛び出してゴールドライターキングが持っていた魔石を切り落とした。


魔石は粉々に壊れてブラックドラゴン・ギルガメッシュの姿は消えて行って元のラファエル・ギルガメッシュの姿になっていた。


『我は.....一体?』


『ラファエル。大丈夫ですか?』


『その声は我妻、女神エレナ。我は一体.....』


『貴方は、あやつに操られていたのよ? わかりますか?』


『....そうか...そういうことだったのか.....感謝する人間よ』

正気にもどったラファエルはグレンに感謝の言葉を言った。


「これで大丈夫だな? 創造神ラファエル。女神エレナ。ここからが本番です」


『どういう事だ?』


「あれを見ていたら分かるはずです」

ラファエル達の言葉にグレンは切り落とした魔石の所を指して見ると、魔石から黒いオーラが漂って行き、やがて一個の物体となって行った。

その姿は、顔正面には獅子の顔、左面には虎の顔、右面にはドラゴンの顔になっていて、左右から4本の腕が生えており、下半身はドラゴンの足となり、尻尾の先には蛇の顔が生えて大きな翼が羽ばたいてそのまま浮いている。

そして、その化け物が声を出して言うのであった。


『まさか、この姿になるとは思わなかった。人間よ。我が名は暗黒神ダンテ。最早お前たちを滅してそのままロマリアに向うとするかのう』


「それは絶対にさせん!」

グレンは剣を持って暗黒神ダンテに立ち向かったのだが、


『邪魔な人間め! これでも食らえ!』

暗黒神ダンテは4本の腕を振り下ろすと....グレンの左右の腕と足が切り落とされて、胸には大きな杭が刺さってしまった。


「ぐは」

グレンは吐血をして地面に落ちてしまった。


『『グレン!』』

創造神ラファエルと女神エレナは急いでグレンの元に行き、回復魔法でグレンの身体を元に戻すのであった。


「どうしたら良いのか......」

グレンは暗黒神ダンテを倒す方法を考えていたが、いい案が出てこない.....。


その時、二人の神がグレンに話をする。


『グレンよ。奴に勝てる方法があるのだが......勝つ確率は10%しかないのだが?』


「それでもいい。教えてくれ」


『暗黒神を倒す方法はただ一つ。貴方自身が光となるのです』

二人の神はそう言ってグレンに最後の方法を告げるのであった。



~作者より~

二人の神がグレンに言った最後の方法とは?

残り後2話ほどで最終決戦が終わります。

お楽しみください。

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