第138話 スタンビート④

帝国とロマリア王国とガイアス王国でみどり、明日香、明菜がボスと戦いを始まろうとしている頃、レオバード共和国では魔物達との戦いが激化していた。

三獣士率いる1500余りの兵士達は、共和国になった時からグレンが作った道具を開発していた。

元々は、作業用であるがもしもの時に防衛でも使える様に改良していた。

その道具とは........。


『リリアンヌちゃん。フラッグス部隊『蒼き龍』500名は只今敵の中心に到着このまま攻撃を開始します』


『リっちゃん。フォックス部隊『白き狐』500名もフラッグス部隊と供に行動します』


『リリちゃん。タイガーシン部隊『狂乱の赤獅子』500名は今、試練の塔に配置完了しました。』


三獣士の配置報告が終わるとリリはため息をついていた。


(あのう....ちゃん付けとか.....一体なんのよ? 本当にオネエ部隊になっている......しかし、グレンさんの道具はすごいわね.....これ1体で魔物1000倒せるから。しかも約秒殺だよ.....)


グレンの作った道具は人型装甲騎兵で姿は某アニメのボ○○ズに出てたロボットにそっくりだった。

左上には魔弾が1秒間に8発が出るガトリングガンに近い道具が付けていて、右手には片手剣を持っていた。

両足の踵には小型のブースターが取り付けていて、操縦者が足に魔力を入れるとブースターが発動できるのだ。

ロボットと呼ばれる操縦席には頭にヘルメットを被って手足を動かすと装甲騎兵も同じ様に手足が動くのでVRゲーム見たいな感覚で操縦出来る。


各部隊のボディ色はフラックスは青で龍の絵柄が入って、フォックスは白色で狐の絵柄が入って、タイガーシンは赤で獅子の絵柄が入っていて見分けが出来る様になっている。

その騎兵達が武器を駆使して次々と魔物達を倒して行く。

だが、数は半分を減った時に起こった。


『リリちゃん。後方から何かかが来ている.....ドラゴンだ!』


「戦える?」


『はっきり言って今、魔物達で手が一杯!』


「狂乱の金獅子達! 応援をして!」


『了解で~す!』


タイガーシンの部隊が応援に走って行った。

そこへ飛空艇が飛んできた。


『リリさん。聞こえますか?』


「その声はクラリスさん!」


『応援に来ました。私の相手は後方にいる相手で良いのですね?』


「お願いしますわ」


『そこに行く前に旦那様から渡す物があるので議会会館前にお願い出来ますか?』


「分かりました」

そう言ってリリアンヌは会館前に待っているとクラリスの飛空艇が到着して、クラリスが降りて来た。


「お待たせしました。リリさん」


「ありがとう。クラリスさん」


「リリさん。確か此処の魔物はスケルトン他アンデット達ですよね?」


「そうです。それで騎兵に光弾を撃っているけど、なかなか減らないの」


「それで議会会館においてある中型大砲にこれを付けてくれますか?」

クラリスは小さな箱をリリに渡した。


「これは?」


「旦那様が言うにはアンデット専用の魔導道具でこれを大砲に取り付け、魔導士達に魔力を込めて放つとアンデットが灰になるのです」


「ありがとう。早速取り付けるわ。其処の貴方。大砲の所に行って技師にこれを取り付けて。準備が出来たなら報告を」


『わかりました。大統領!』


リリの指示によって大砲にアンデット対策の魔導具を取り付けた報告を受けリリが兵士に命令を出す。


「では、アンデット滅殺を開始します。発射!」


リリの号令により大砲がアンデット軍団の中心に撃ち込まれた。

撃ち込んだ弾は弾けて無数の煙を出してアンデット軍団を覆うとアンデット軍団は次々と灰となって消えて行くのであった。


「クラリスさん。この煙は?」


「リリさん。この煙は霧状になった聖水ですよ。これに浴びるとアンデットが灰となるって旦那様が言っていました」


「それじゃあ。どんどん発射して下さい!」


リリは兵士に指示をするとクラリスが声をかけた。


「後方の大型アンデットには効かない見たいですね? 私が相手をして行きます」


「クラリスさん。大丈夫ですか?」


「なんとかなりますよ」


クラリスは議員会館を出て飛空艇に乗り込んで大型アンデットの所に向った。

しばらくしてクラリスが乗った飛空艇は大型アンデットの近くに到着した。

其処には装甲騎兵を装着した三獣士が待っていた。


「クラリスちゃん。フォックス到着したわよ?」


「クーちゃん。フラッグスも来たわ」


「クラちゃん。こっちも着いたわよ?」


(何故、ちゃん付けで呼ぶのだ? しかもクーちゃん? クラちゃん??)


頭を抑えたクラリスであった。


「そろそろ大型アンデットが見えるはず」


クラリスがそう言うと大型アンデットの姿が見えた。

その姿とは.....


「「「あんなのよおおおおお!」」」


「ブラックドラゴン・ゾンビと.....ダークスケルトンナイト.....」

黒い骨のドラゴンとスケルトンナイトであった。

そのスケルトンナイトは話を始めた。


『ほほお。これはロマリア王国の戦士か? 我の名はナイトハイム王国、初代国王リンドリウム=ナイトハイムである!』


「リンドリウム=ナイトハイムって.....初代国王で別名『殺戮王』と言われた....」


『我が名を知っているのか? 小娘よ』


「私はホーリータウン領主グレン=レイノルズの妻、クラリス=ナイトハイム! 元はロマリア王国近衛副騎士団長クラリス=ガーネット! リンドリウム! 何故アンデットに生き返った!」


『それは我が主、ギルガメッシュ様の命令により勇者の試練にある物を手に入れる為! それを壊さないと後々面倒になるのでね』


「此処は通さん! 三獣士の方々、ブラックドラゴンゾンビを頼みます。私はリンドリウム=ナイトハイムを倒します!」


「「「分かったわ!」」」

こうして、ブラックドラゴンゾンビと三獣士、クラリスとリンドリウム=ナイトハイムとの戦いが始まろうとしていた。



~作者より~

次回から、帝国での戦い、ガイアス王国での戦い、ロマリア王国での戦い、最後にレオバード共和国との戦いを順に送りします。

お楽しみ下さい。

面白いと思った方は是非とも評価ポイントをお願い致します。



尚12月中旬には新しい小説を連載を開始します。

同じ異世界転移物でございますが、よろしくお願い致します。

「ワイルド・ウルフ~真・魔銃士物語~」は2月頃連載開始します。

こちらもお楽しみ下さい。







  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る