第134話 真実と序奏

グレンは夢の中で女性と話をしていた。

それは......。


『女神エレナ。久しぶりだな?』


『ごきげんよう......松風正樹さん。今はグレン=レイノルズですね?』


『どっちでも良い。それより、女王達の神託は貴方が言ったのか?』


『はい。そうですが』


『質問だが良いかな?』


『言って下さい』


『ギルガメッシュの戦いに必要な指輪って何だ?』


『それは、私が作ったエレナの指輪です。』


『それを闇の門の前に使用して俺達がギルガメッシュと戦うと言う事か?』


『半分は正解で、もう半分は間違っています』


『それはどういう意味なのだ?』


『指輪を使ってギルガメッシュを戦うのは正解で、闇の門の前で使うのが間違っているのです』


『じゃあ正解は何だ?』


『正解は.........貴方が○○○〇を○○○○して初めて指輪の効果があります。』


それを聞いたグレンは


『彼奴らがカギとなるんだな?』


『ええ。そうなります』


『その事はクラリス以外は教えては行けないのだな?』


『その通りです』


『指輪は何処にあるんだ?』


『既に持っていますよ? 彼女達自身が』


『まさか.....あの指輪なのか?』


『そうです。貴方が作って彼女達に送ったなのです』


『......』

黙り込むグレン。


『それをある場所に行って使って欲しいのです。魔物大群が来た時に。』


『そのある場所は?』


『○○○○です』


『あの場所か?』


『はい。あの場所で指輪を使って下さい。だたし.......○○○○が○○○になります』


『彼奴らが幸せになるのならな....』


『恐らく貴方は.......でしょう.....それで良いのですね?』


『それが俺の運命なのなら受け止めよう。クラリスには言った方が良いのでは?』


『そうですね。クラリスには言った方がいいでしょう。この世界の住人ですから』


『分かった。ありがとう......女神エレナ。あいつらの事は頼む』


そう言って夢でのエレナの会話が終わった......。



○○〇〇

その頃、落ちた4つの黒い球から複数の玉に変わって行った。

その数、約10万個以上。

それらは地面に潜って行ったのであった。


その後、大規模な事が3週間後に起こ事になる。



○○○〇

グレンはホーリータウンに戻って第十倉庫の中にいた。

そこにはサザンクロスの改良をしている最中であった。

主任鍛冶職人のバッカスに話をする。


「バッカスさん。サザンクロスの改良はどうなっている?」


『これは領主様。今こいつのエンジンの改良が出来たので今取り付けていますぜ』


「そうか。空は飛べるのだな?」


『はい。そのエンジンの改良の原案は領主様が出した設計図を元にしてわしらが少し変更したけど、問題ありません。それともう一つの件もいけそうですぜ』


「サザンクロスの操縦を一人で出来る事か?」


『はい。それと故障個所が出来た場合はこいつらを使う事が出来ますぞ? 帝国が作った壊れた人造人間を調べて3体作りました。それをサザンクロスに取りつけました』

サザンクロスの動力室を見ながらバッカスがグレンに説明をして行った。


『所で領主様。こいつは何時発進させるのですか?』


「俺の想像だと後3週間ぐらいで発進させる事になる」


『それまでは完璧に仕上げますぞ』


「頼みました。バッカスさん」


そう言ってグレンは第十倉庫を出て自宅に向った。


○○○○○

数日後、グレンは自室にいた。

しばらくしてクラリスがグレン部屋に入って来た。

今日がクラリスがグレンの夜の営み当番なのだ。

グレンがいつも通りに防音結界魔法を使って周りから音を防音してから、二人はベットの上に座って話していた。


『旦那様。それで私に何か言いたい事があるのですか?』


「実はお前にしか言わないので明菜とみどりと明日香には絶対に言うなよ?」


『私と旦那様との秘め事ですね? 分かりました』


「先ずはこれを見て欲しい」

グレンは4つの指輪をクラリスの前に置いた。


『これは?』


「先の女神エレナの神託が降りた時に言っていた指輪だ」


『これってある場所に保管していて、それを私達が取りに行く予定だったのでは?』


「今のお前のステータスを確認して称号を見て欲しい」

グレンの指示でクラリスは自身のステータスを確認して、内容をグレンに話した。


『私の今の称号は『使』ですね? これが一体どう言う意味をもっているのですか?』


「今から説明するから、よく聞いて欲しい」


『はい。分かりました』


「俺の称号は『女神エレナの騎士』でエレナから絶対の信頼の加護を受けている。次は女王達が持っている『エレナの使徒』これはある意味巫女に相当する。次が『エレナの庇護』これはエレナが守っている加護だ。最後には『エレナの加護』で女神エレナの信仰した人に授ける物だ。」


『はい。私は『使徒』だから巫女に相当しているって事ですね?』


「クラリス。その指輪を付けてからステータスを確認してくれないか?」


グレンはクラリスに指輪を渡すとクラリスは指輪を付けて自身のステータスを確認した......その称号を見てクラリスは驚く。


「クラリス。称号はどうなったのだ?」


『はい.....今の私の称号は......「女神エレナの騎士の未届け人」となっています』


「やっぱりな.....」


『これって、どうなっているのですか?』


「説明するから良く聞きなさい」

グレンはクラリスの称号が変わった内容を全て話した。

それを聞いたクラリスは......涙を流しならグレンに抱き着いた。


『こんな事ってあるのですか?』


「ああ。此れが俺と明菜とみどりと明日香のだ。だからこのであるお前にしか言わない。くれぐれもあいつらに絶対にバレ内容にしてくれ。そうじゃないと


『はい.......。旦那様。お願いがあります』


「言って見ろ」


『私をもっと抱いて下さい.....』


「ああ。これで最後になるかも知れんからな.....」

そう言ってグレンはクラリスを抱くのであった。


そうして約2週間が経過したある日の朝、グレンの執務室に領主代理となったベクター=イクシャス男爵が入って来てグレンに報告が入る。

それは.......


『領主様。各国から報告がありました! 各地から大量の魔物軍勢が各国の主要都市に向って侵攻してきています。こちらにも侵攻しています!』


「その数は?」


『はい......その数は.....国ごとによりますが約10万から30万で......こちらには5万の軍勢が来ています!』


「もう来たのか.....男爵。兵士を防衛に投じてくれ。それとバッカスさんにあれを使えるか確認してくれ」


『はい。分かりました!』


ついに.....ギルガメッシュによる魔物の侵攻.....つまりスタンビートが始まるのである。

ここから人類が生き残りをかけた戦いが始まろうとしていた......。





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