第132話 平原での戦い

グレン達はセレスに突入して行く。

セレスはこれを魔法で防ごうとした途端、グレンはマリアンヌに指示を出す。


「マリアンヌさん! 今だ!」


「はい! 転移魔法!」


セレスとグレン達がいる真下に魔法陣が出て全員が消えて行った。

再び全員が姿を見せた場所は......なにもない平原の上に立っていた。


『此処は?』


「此処は帝都から離れた名も無き平原ですわ。此処なら帝都が無くなる事がありません」


「だそうです。セレンよ。此処で決着としよう」


グレンはセレンに向って斬り込んで行く。

セレンは亜空間から槍を取り出してグレンの剣を捌きながら槍でグレンを攻撃して行った。

セレンの槍を剣で防ぐグレンとグレンの剣を槍で防ぐセレンの攻防が続いていた。

途中、セレンの指から光弾がグレンに向けて放つと、グレンはそれを交わしてセレンに向って斬り込んで行った。


だが...その攻防がある攻撃によって崩れたのだ。

それは....セレンの光弾がもろにグレンに命中したのであった。

光弾によって吹き飛ばされるグレン。

しかし、グレンは立ち上がってセレンに向って行った。


『そこのエレナの騎士よ。まるで死を覚悟した攻撃だな?』


「俺は絶対に死なない! 秘技「迅速剣」!」

グレンのスピートが増してセレスに向う、セレスの光弾をさけながら。

そして、グレンがセレスの目の前にたどり着いた時、グレンの剣がセレスの左肩に斬り込もうとした。


.....だが、グレンの攻撃はセレスに躱されて、しかもセレスの槍がグレンの右肩に命中してしまった。


「「グレンさん!」」


「まだだああああああ!」

グレンは右手に持った剣を捨てて、セレスの槍を掴んだ。


「今だあああああ! 二人供!」


「「はい!」」


二人はグレンの叫び声を聞いてある物をセレスに向って放った。

それは....短剣である。


『小癪な奴らめ。防いでやる....って槍が動かない? お前.....』

セレスは槍を動かそうとしたが、グレンが槍を持っていた為、槍が動かない。

するとセレスは残っていた左手を使って光弾を出そうとしたが、それをグレンは身体を使って光弾にぶつかる。


「ぐは」


グレンが後ろに下がった後に、二本の内一本の短剣がセレス右胸に刺さる。

もう一本の短剣は....グレンが左手で受け取ってセレスの左胸に刺した。

それを見たレイモンドとマリアンヌは同時に魔法を出した。


「「サンダーブレード」!」


二人が魔法を撃ち込む前にグレンは身体強化した左手を使って槍を折って後ろに倒れた。

二人が放った雷魔法がセレスの胸に刺さった短剣に命中した。


『ぎゃああああああ!』

それは、セレスの胸に刺さった短剣が避雷針となってセレスは雷を浴びてしまったのであった。

折れた槍を抜いたグレンは、それをセレスの心臓に刺した。


「うおおおおおお!」


『おのれええええ!』


「これで終わりだ! セレス!」


「グレンさん! これで止めを!」

レイモンドはグレンに向かて自分が持っていた剣を投げ付けた。

その剣を受け取ったグレンはそのまま、セレスに斬り込んだ!


「これで終わりだ。秘技「一撃必殺剣」!」


グレンの放った剣筋はセレスの首を斬り落とした。

グレンはその場で倒れようとしたがレイモンドから受け取った剣を杖として地面に刺してかろうじて立っていた。


グレンは虫の息になっていた。

マリアンヌは急いでグレンに向けて回復魔法をかけ、レイモンドは炎魔法でセレスの首意外の身体を焼いていた。

しばらくするとグレンの傷口は塞ぎ、グレンはセレスに話す。


「これでお前は終わりだ」


『そうだな.....我はもうすぐ死ぬのだな?』


「ああ。そうだ」


『この我を倒すとは.....さすが.....エレナの騎士だ.....だが.....もう遅い』


「何が遅いのだ」


『我が死んだら、あの方は後一か月で復活するのだ.....我が王子を殺した理由は.....あの方を復活させる為の柱である。我が死を持ってそれがかなえられるのだ......せいぜい頑張るのだ.....エレナの騎士を.....あはははははは!』


そう言ったセレスの首は灰となって消えて行った。


△△△△△△△△

その後、グレンが倒れてしまい、帝都の城で休んでいたのであった。

其処にグレンの嫁達がグレンを介抱して7日後にはグレンは目を覚ました。


「此処は?」


「城の一室だよ? もう7日も眠っていたのよ?」


「そうか....心配させてすまんな。明菜、みどり、明日香、クラリス」


「無茶して......バカ」


「あんたねえ....もう知らない」


「旦那様.....」

嫁達は涙を流しながらグレンに抱き着いたのであった。

グレンは嫁達からその後を聞くと、城は謁見室から上の部分が完全に壊され、ブレスにより街の一部が壊滅状態で多数の死者が出た。

その後、帝都を含め目下修繕中である。

その3日後、マリアンヌ王女の即位式と結婚式が教会にて行い、マリアンヌは正式に女王となり、レイモンドはマリアンヌ女王の夫で宰相となった。

マリアンヌ女王は、即位後に様々な事をして行く。

①マリアンヌの『神眼』によって各王子に加担した貴族の中で悪い噂をしていた貴族は排除されて、王子が統治していた都市は帝国直結管理としてその代表者が領主となって派遣された。

②悪い事をしていた貴族の財産を使ってロマリア、レオバード、ガイアスから物資の支援金として各都市に分配した。

復興するまでは住民の税を無くし、復興したら税金を収める事にした。

その税率は以前より安い税としたのである。

③今回の内乱で多数の兵士が死んでいったのでその死んだ兵士の家族に対して支援金を配る事にした。

そして、兵力は自国を守る為の防衛隊を結成をした。

④各国の当主会議を行い、お互いに戦争をしないと全世界に公表した。

以上、グレンが眠っている間に起こった出来事である。


これで「ロマリア」は平和となるはずであったが........グレンが目を覚ました3日後には.....世界で激震が走るのであった.......。



~作者より~

第七章はこれで終わりです。

次は最終章が始まります。

グレン達と邪神ギルガメッシュとの戦いが火ぶたとなりますのでお楽しみ下さい。







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