第130話 帝都決戦①
「お前達に話がある」
グレンは嫁達に重要な話をするのであった。
「お前達、嫁さん軍団は此処で基地を守ってくれ」
「どうしてそう言う事を言うのよ」
明菜は怒鳴り込んだ
「帝都には俺とレイモンドさんとマリアンヌ王女殿下の三人で行く」
「私達は役不足だって言うの?」
「そうだ。あの国王には特別の力がある。それを使ってしまうとお前達は俺に攻撃してくるからだ」
グレンはそう答えてマリアンヌは付け加える。
『実は、国王であり、魔王であるダルタロスにはユニークスキル『眷属化』のスキルがあります。これは女神エレナ様の加護を受けた人間が魔王の配下にされるのです。ヘレンさんも魔王に眷属化にされて.....ついには改造人間にされました。これの意味がわかりますか? グレンさんと戦って貴方達とグレンさんのどちらかが死ぬのですよ? ちなみに私は眷属化には無効でグレンさんとレイモンドは眷属化の体耐性がありますので、魔王との戦いには3人でしか渡り合えないのです』
「と言う事だ。お前達にはエレナの加護はあるけど、使徒ではない。この中でエレナの使徒は、俺とマリアンヌさんとレイモンドさんしかいない。だから今回の魔王の討伐にはこの三人で行く。分かって欲しい」
グレンは嫁達を説得しようとしていたが明日香とみどりは反対をしていた。
「3人では魔王に勝てないわ。そうでしょう? みどり」
「うん。レイモンドさんとマリアンヌさんの実力は私達より弱いわ」
どこからともなく女性の声が聞こえてくる。
『いい加減にしなさい! このバカ嫁達!』
「「「「その声は......変態お色気女王!」」」」
『変態は良いから! ビクトリア女王と言いなさい。もう.....グレンちゃんもキツイけど、貴方達もいい加減にして欲しいわ。よく聞いて、レイモンドさんとマリアンヌさんは貴方達より実力はあります』
「変態女王様。どう言う意味ですか?」
『アキナさん......。実はマリアンヌさんは帝国唯一の『大賢者』のスキルを持っていて、レイモンドさんは帝国一番の実力者で明日香さんの『剣士』より強力な『剣王』のスキルを持っているのです。しかも、レベルは二人供各120はあります!』
「「「「ええええええええええええええええええ!」」」」
「そうなんだ。俺も最近知ったのだが、二人は「隠蔽」より高度なスキル「封印」を持っていたのだよ? お前達が嫁会議をしている時に見せてもらった。だから、お前らが魔王との戦いでは俺達にはアキレス腱になるから、連れて行けないんだ。分かってくれるか?」
「そうなんだ.....。分かった」
「納得した」
「それならしょうがないね」
「無事でいてね」
「これが終わったら、全員大浴場でイチャイチャするぞ! いいな!」
「「「「このバカ亭主!」」」」
大声でわめいている嫁達であった。
そして、次の日の朝、グレンとレイモンドとマリアンヌはある場所の中に入っていった。
それは....ドリルの中にある大砲の砲弾の大きさである物体の中であった。
『聞こえるか?』
『聞こえています』
『前のボタンを押すと良いのか?』
『はい。ドリルが帝都の入り口の前に出たら押してください』
『分かった』
基地からドリルが出撃を開始した。
ドリルは地中に潜って行き、帝都の入り口前に向って進んで行った。
そして、2時間ぐらいで入り口の前付近に着いた。
「二人とも準備は良いか? そろそろ地上に出るから」
「「はい」」
グレンはドリルを操縦して地上に上がった。
地上に出たドリルから大砲が出て来て、大砲から大きな騒音が出る。
ドバアアアアアアン!
大砲から飛び出した砲弾は城に向って飛んで行った。
『ぎゃああああ!』
『マリアンヌ大丈夫か!』
『二人ともあと少しで城の謁見場に到着するから、準備してくれ』
『『まさか.....これが謁見室に当たるのですか?』』
『ああ。あと5秒で到着する』
『いやああああああ!』
『ぎょええええええ!』
そして砲弾は城の謁見室にぶち当たったのである。
△△△△△△△△△△△△
グレン達が乗っている砲弾が謁見室に向っている頃、アリオス事、魔王ダルタロスは謁見室の王座に座って居た。
『アリオス様。明日は即位式ですな?』
『そうだった。準備は出来ているのか?』
『はい。問題ありません。アリオス様、即位後はそうするのでございますか?』
『ロマリア、ガイアス、レオバードに宣戦布告をして、帝国がこの世界を統一する』
『それは中々良いお考えですね?』
『そうだろ、あははは』
アリオスが大笑いをしていた時、衛兵が飛び込んできた。
『失礼します。何かがこちらに向ってきます』
『それは、どれぐらいに到着するのだ?』
『はい.......もうすぐ到着します......わああああああ』
謁見室の壁が壊されて大きな物体がめり込んでいた。
その物体から人が出て来て、アリオスはその人物を見て驚いた。
「いててて。何とか間に合ったな?」
「間に合ったと言うより、ビックリしましたわ」
「ほんとですね......」
『お前達は何者か! まさか.......マリアンヌとレイモンドか?』
「お久しぶりです。アリオス様...いいえお父様」
「初めて見るけど、お前がアリオス、いいや魔王ダルタロスか?」
グレンがアリオスをダルタロスと言うと其の場にいた帝国の騎士、貴族が驚いて逃げて行った。
『お前は一体何者か!』
「俺の名前はグレンだ。知っているはずだが?」
『お前がエレナの騎士だったか。なるほど.....お前達は私を倒しに来たのだな?』
「そう言う事だ。さっさと本来の姿になって、さっさと終わらせようぜ!」
『分かった....それでは本来の姿になるとするか』
ダルタロスはそう言って本当の姿になるのであった。
その姿は.....身長10メートルの大きな黒い龍の姿であった。
『我が名は、暗黒魔王で、殺戮龍『ダルタロス』!いざ勝負だ!』
「行くぞ!」
遂にグレン達とダルタロスの戦いが始まった........。
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