第129話 ラークシャー攻防戦⑤(クラリスVSヘレン②)
魔族に変化したメルダーは、クラリスに向って攻撃を開始した。
クラリスは透明の盾でメルダーの攻撃を防ぎ薙刀でメルダーの腹に向けて斬り裂くとしたが.....マルダーは咄嗟に翼を使って一旦空中を飛んだ。
『なかなかやりますね。私は空を飛べますので空中での攻撃に切り替えていきますわ』
メルダーは空中からの攻撃に切り替えて、両爪から真空波を出してクラリスに攻撃して行く。
クラリスはただその攻撃を防ぐしか方法がなかった。
「どうしたものか.....いや待てよ....この方法なら....」
クラリスは薙刀をしまい、盾でメルダーの攻撃を絶えていた。
更にメルダーは真空波を出してクラリスの盾が....壊れてしまった。
「しまった...」
『好機! これで最後だ! 「連続魔弾」!』
メルダーの指から魔弾が高速で放って行き、クラリスに命中した。
「きゃああ」
クラリスは倒れてしまった。
『貴方はこの隙を見て攻撃してくるから、これの速度を上げるわ!』
倒れたクラリスを見たメルダーは更に魔弾を高速発射をして行った。
そして爪から真空波、指から魔弾をクラリスに向って放って行く。
「クラリス!」
明菜達の声に答える事なく....クラリスはボロボロになって倒れてしまった。
「クラリス! しっかりしなさい!」
みどりがクラリスを激励しているが....倒れたクラリスは起き上がって来なかった。
『そろそろ終わりかしら? クラリス止めを刺してあげるわ』
空中からメルダーが槍を持ってクラリスに襲い掛かる!
メルダーの槍がクラリスの右肩に刺さって行った。
「く.....これを....待っていた.....」
クラリスは右肩に刺さった槍を右手を使って槍を押さえて、左手から薙刀を使ってメルダーの左の翼を下から斬り上げて行った。
『ぎゃあああ』
メルダーの左の翼が切り落とされた。
「これで空中の攻撃は出来ないはず.....」
クラリスは右肩に刺さっていた槍を引き抜き、その槍でマルダーの右目を突いた。
『ぎゃあああ。おのれ.....私の右目があああああ!』
メルダーは左の翼と右目を失ったの対して、クラリスは全身ボロボロと右肩の傷で右手が使えなかった......が、その一瞬が決着をつけるのであった。
「さらばだ、メルダー」
クラリスは左の薙刀を大剣に変化をして、メルダーを斬り裂いた!
『ぎゃあああああああああああ!』
メルダーは上半身と下半身に別れて斬り落とされたのだ。
上半身のみになったメルダーは虫の息になっていた。
「メルダー。いやヘレン。最後に教えて欲しい....何で魔族に落ちたのか?」
『.......私は.....元々、魔族と人間の間に生まれたのだ.....私の母は、魔族によって誘拐されて.....魔族に犯されて....生まれたのが...私.....。母は生まれた私を連れて魔王国から脱出したのだが....途中で死んでしまって.....ナイトハイム王国の孤児院に預けられて....孤児院は.....ナイトハイムの暗殺訓練所だったわけ.....私は其処から脱走してロマリアに逃げ込んで.....ロマリアの諜報部隊になったの....帝国に潜入した時に捕まって....私が魔族と人間のハーフってわかり....あいつが.....私を改造されたのよ.....』
「そうか....」
『だから....クラリス.....お願い....止めを刺して.....私を解放して.....』
「分かった.....ありがとう.....ヘレン」
『さようなら......クラリス』
クラリスはメルダー...いや、ヘレンの首を斬り落とした。
「明菜、頼む、炎魔法で」
「分かった.....」
明菜はメルダーの死体を焼いて灰にしたのであった。
クラリスとヘレンとの戦いは終わったのであった。
クラリスは涙を浮かべながらグレン達に話をした。
「私とヘレンは近衛騎士団でライバルとして.....うううう」
「もう、泣いて良いんだ」
グレンはクラリスを抱きしめて優しく言うのであった。
グレンに抱かれたクラリスは初めて大声で泣いていたのであった.......。
明菜によってクラリスの右肩は治り、クラリスは落ち着きを取り戻した。
「旦那様....ありがとうございます.....」
「これから、どうするの?」
「一旦基地に戻ろう、そこでレイモンドさんに聞きたい事がある」
「なんでなの?」
「本当の真相を聞くためだ」
グレン達は基地に到着して、レイモンドの所にむかった。
『お疲れ様です。グレンさん。この後は帝都に向うのですね?』
「ああ。そう言う事になる」
『帝都にはどのような方法で?』
「さっき使ったモグラを使い、地中から城に突入する.....そこでレイモンドさんに聞きたい事がある」
『なんでしょうか?』
「あんた.....第五王子じゃないよな?」
『私は第五王子ですよ?』
「もうバレているから....あんたは隣にいるマリアンヌさん専用の護衛騎士だって」
「「「「え?」」」」
『違いますよ? やだなあ.....』
レイモンドはワザとらしく良い訳を始めると
『レイモンド。良いのです』
『マリアンヌ王女殿下』
『グレンさん。すいませんでした。レイモンドは私の夫の振りをして私を守っていたのです。貴方の言う通り、本当の事をお話しましょう』
マリアンヌは真相を話始めるのであった。
『今、帝都にいるアリオスは、私の父、グレイク=ロックハートでもあり、魔王ダルタロスでもあります。私が帝国を出たのは、元々帝国には三人の王子と私しかいなかったのです。ある日、父の部屋の中から声が聞こえて扉から聞いていたら、父と別の声が話をしていました。その内容は....「三人の王子と私を殺す計画」だったのです。其処で私は当時私の専門護衛としてレイモンドに相談をして、帝国から脱出する事になったのです。それでグレンさん達と一緒に帝国に戻って来た時にアリオスを見た時、若い時の父にそっくりだと判りました。それで父がしているのを何とか防ぎたいのです。理由はわかりませんが私には女神エレナの庇護を受けて「エレナの使徒」となっています。なのでグレンさん。お願いです。父の野望を止めて下さい!』
マリアンヌからの願いを聞いたグレンは淡々と答えた。
「分かりました。国王の野望と止めましょう!」
ついに帝国の帝都に行くグレン達であった。
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