第117話 帝国出発当日

帝国に向けて出発する日が来たのであった。

第10倉庫の前には既に帝国に行くメンバーが並んでいた。

そのメンバーとは、明菜、クラリス、みどり、明日香のグレンの嫁軍団、それと依頼者である、帝国第五王子のレイモンド=ロックハートと帝国王女のマリアンヌ=ロックハート。

明日香が明菜に聞くのであった。


「明菜さん。あのバカ亭主はまだ来ていないの?」


「そうね....此処に10時に集合って言っていたけど?」


「でも、この倉庫ってマジでデカいよね?」

倉庫の大きさを見てみどりが言う。


「この中に前で使っていたトレーラーがあるのでしょうか?」

クラリスが以前にグレンが作った乗り物を思い出して話すと、倉庫からグレンと他に鍛冶職人のバッカスと仲間と思われる6人出て来た。


「すまん。待ったか? さっきまで最終確認をして今終わったところだ」


「そうなの?」


「ああ。出発の準備は完了したぞ?」

バッカスが最終確認の報告をした。


「みんな。今からお披露目するので、入り口から離れてくれ。バッカス。出してくれ」


「おお。今出すぞ。ポチっとな」

グレンからの指示を言われてバッカスは手に持っていたボタンを押したのである。

倉庫の扉が開いて.....ついに出て来たのであった。


「これって?」

と明菜。

「あのう....この乗り物....私知っているわ....私が好きなアニメで出ていたわ」

とみどり。


「みどりも知っていたんだ....。そのアニメは私が両親から見せてもらったアニメをみどりと一緒に見てたから....」

と明日香。


「旦那様....これは船と言うより....どう言う乗り物?」

とクラリス。


「「.......」」

レイモンドとマリアンヌはその大きさにビックリして唖然としていた。

そこでバッカスがこの乗り物の名前を言うのである。


「この乗り物の名前は『サザンクロス』じゃあ。明菜達のいた世界の言葉で「南十字星」と言う意味だったか?」


「「「はい.....その通りです....」」」

明菜とみどりと明日香は呆れた顔で答えた。

バッカスは『サザンクロス』の説明をする。


「この『サザンクロス』は、今の所は潜水艦として働きしか出来ないのだが、あと2か月程の改良すれば本来の機能が使えるのじゃあ」


「それって....まさかだと思うけど....「空を飛ぶの」?」

みどりはバッカスに聞くと


「まさに空を飛ぶ、グレンが確か「せんかん」と言った気がする....」


「バッカス。それは「戦艦」と言うんだ」


「そうか....あははは」


「先ずこの「サザンクロス」は、あのガイアスの「空中要塞」を参考にして俺が設計して、俺とバッカスらの鍛冶職人達の協力で作った『戦艦』だ。今は空は飛べないが潜水艦として使える事が出来た」

グレンは「サザンクロス」の説明をする。


万能戦艦「サザンクロス」

全長約60メートル。

横幅約30メートル。

前面に大きな穴があり、

側面にはミサイルと呼ばれている物を発射装置が左右に3つある。

後面には中央に大きな穴と左右に小さい穴があった。

これはエンジンと言われる物だと思われる。

そして、この「サザンクロス」は、アニメオタクのグレンが最も好きなアニメ「宇宙戦艦ナ○○コ」をモチーフにしたのであって、しかも、そのアニメはみどりと明日香も良く知っていたのであった。


「領主様。そろそろ乗組員の紹介をしないと」

バッカスがグレンに問いただすと


「しまった.....頼むバッカス」


「はい。分かりました。皆さん。私の隣にいる6人がこの「サザンクロス」を操縦する乗組員です。」

バッカスは隣に立っている6人の男女の乗組員を紹介した。

操縦者は男性2人と女性2人。

機械室の担当は男性と女性各1名。


「先ずは操縦者を紹介する。操縦担当責任者である、グレックと副責任者であるエリーナの夫婦とその補佐であるハリソンとアンジェの夫婦だ。機械室担当責任者は私の息子ビリーとその妻マロンの夫婦である。各ペア同士にした理由は、お前らが夫婦だからだ。全員男性となると....領主様の奥方様にアプローチをするはずなので、それが無いように夫婦でお願いしたらそうなったのだ.......」

バッカスはそう言って説明を入れる。


「尚、女性陣の乗組員は、「料理」担当も兼任なので安心して欲しい。」


「料理は私達も協力するわ。グレン。それでいい?」

明菜がグレンに聞くと


「それは問題ない。さて中に入るとするか」

グレン達は中に入るのであった。


この「サザンクロス」には艦橋があって、普段は艦橋で「サザンクロス」の操縦と作戦室となっている。

中央に各乗組員の専用部屋3つと来客用の部屋が3つ、グレン達専用の部屋が5つ、それと男女別の20畳ほどのお風呂場と食堂があった。

それらを廻った全員は艦橋に集まった。

そこでグレンは全員に言うのである。


「今から1時間後に出発する。場所は港街「ラークシャー」から離れた岸壁にこれを寄せて降りて「ラークシャー」に向けて歩いて行く。その岸壁に着く時間は明日の朝に到着予定だ。その後乗組員は一旦ホーリータウンに帰還して、俺からの指示が来るまでホーリータウンに待機。」


「「「「「「了解しました!」」」」」」

乗組員は揃って返事をした。


「明菜。食糧は問題ないよな?」


「ええ。約1か月分の食料はあるよ。」


「みどり。ポーション類は問題ないか?」


「大丈夫。無くなったら現地調達するから」


「クラリスと明日香。身体鍛えとけよ?」


「はい....旦那様」


「分かったわよ....って何するつもりなの?」


「決まっている。今夜のは明日香だからな?」


「バカ言っているのじゃない! 」

明日香のラリアートがグレンの首に命中する。

グレンは直ぐに起きあがって


「戦艦「サザンクロス」出発!」


「「「「「了解!」」」」」


そして、戦艦サザンクロスはホーリータウンを出て帝国に向って出発するのであった。



~作者より~

遂に帝国に上陸します。

其処から色々な出来事が起きますのでお楽しみして下さい。

尚、グレンの嫁達のビキニアーマーが出ますのでお楽しみ。

評価☆を★にしていただけると嬉しいです。

よろしくお願い致します。







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