第116話 第10倉庫

グレンは第10倉庫に来ていた。


(今日は最終確認のする日だからな?)

グレンは第10倉庫の中に入って行くとグレンに声をかけてくる人物がやって来た。


『これは領主様』


「どうですか? バッカスさん」


『領主様の依頼通りの仕上がりですよ』


「よかった。明日、これを使って帝国に行けるな?


『はい。グレン様が領主になってもう3か月が経って、最初にこの計画を聞いた時はびっくりしましたぞ?』


「この乗り物はこれからの俺達には必要な道具の一つになるのでね。俺が錬金で作った乗り物は期限が1週間しか維持出来ないから、バッカスさん含んだ職人達がいるだけで俺はとても助かります」


グレンはホーリータウンの事業の一つに近く戦争になるかも知れないと思い、兵器を作ろうと考えた。

以前、ビルト戦役で使用していたグレンの兵器は1週間で消えてしまったのであった。

理由はグレンが錬金で作ったからだ。

グレンの錬金術の効果は1週間で終わる為、急に必要な兵器は自身の錬金で作るのだが、長期に使用できる兵器はバッカスを始めとする職人達で作ってもらった方がいいと考えたのであった。

バッカスは旧ハミルトンの時に小さな店を持つ鍛冶職人であった。

以前のハミルトンの頃は自身が作った武器や防具はハミルトンでは売れなかった為、主に調理器具などを作って生計を立てていた。

そのお陰で細かい作業が出来るようになったのは、いつかは自身が作った武器と防具が冒険者達に使って欲しいと考えていたのである。

ハミルトン崩壊後、グレンは新しい計画を極秘に実行する為に監督役の鍛冶職人を探していた時、調理器具を作っていたバッカスの技術を惚れ込んでしまい、バッカスに計画を話した。

バッカスは最初は無理だと思っていたのだが、グレンが作った設計図を見て是非自分がするとグレンにお願いをして、この計画の責任者として迎えられていたのある。

バッカスは知り合いの鍛冶職人20名とその弟子50名と一緒に今出来た乗り物を作ったのであった。


『グレン様。中を見ますか?』


「ああ。案内を頼むよ」


『わかりました。どうぞこちらに』


「ありがとう」

バッカスはグレンに乗り物の中を案内して回ったのであった。

1時間後、案内が済むとグレンはバッカスに話をするのであった。


「バッカスさん。これ良いよ」


『ありがとうございます。この乗り物は操縦者4名とエンジン室に4名の職人で動かせると思います。最初出発したら後はオートで操縦出来ます。その機械はグレン様が作った装置で無事に動く事が出来ます』


「主要な機械は俺が作ったが、残りの部分はバッカスさん達が頑張っていたからだよ?」


『それは謙遜ですね』


「操縦者4名とエンジン専門の4名は既に決めているのですか?」


『操縦者の方は、騎士団から手配して今訓練中ですが、エンジン専門は4名の所でありますが、其処は私の息子2人と自動人形でなんとかなります』


「そうですか」


『はい』

バッカスは笑顔で答えたのであった。

するとグレンはバッカスに話をするのであった。


「バッカスさん。此れが終わったらお願いしたい事があります」


『なんでしょうか?』


「それは騎士団の装備と武器を作って欲しいのです。」


『それは、どういう意味ですか?』


「実はこの外観に使用した金属を使おうと思っている。俺が考え、バッカスさん達が作った合金を元に防具と一部ミスリルを入れた剣と槍を各300ずつ作って欲しい」


『わかりました。このバッカス。絶対に良い装備を作りましょう。それで期限は?』


「そうだね。半年で出来る?」


『出来ますとも! 先ずは騎士団全員の体格を把握したいので体型を調べて良いですか?』


「良いですよ。お願いします」


『分かりました。騎士団の装備が終わったら冒険者専用の装備を作って売ろうと思います』


「それはいい事ですね。期待していますよ?」


『あははは。頑張ります』

グレンとバッカスは目の前にある乗り物を見て話し合ったのである。


そして、次の朝を迎えるのであった。



~作者より~

再開しました。

今後は週に3回ほどのペースになろうかと思います。

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