第104話 結婚とこれから

次の日、明菜とみどりと明日香とクラリスは朝食を食べた後、エリミアの所に行くのであった。

だがエリミアはいなくてエリーゼがいた。


『おはよう。皆さん』


「すいません。エリミアは何処に?」


『そうだったわ。貴方達には今から隣の魔法陣に乗っていただける?』


「どういう事ですか?」


『良いから。早く乗って』

明菜達は魔法陣に乗ると別の所に消えて行くのであった。

その場所に着いた明菜達は、ある人物を見つけるのであった。


『みなさん。お待ちしていましたわ。』


「「「「リリさん」」」」

そう.....そこに居たのはロクサーヌの娘リリアンヌであった。


『みなさんはこちらの部屋で着替えて下さいな?』

リリアンヌに案内された明菜達。


『どうぞ。入って下さいな』

リリアンヌに言われ中に入った明菜達は、驚いていたのであった。


「「「「これって?」」」」

明菜達は奥にある服装を見て驚いているのであった。



〇〇〇〇〇


ある場所にグレンは黒いタキシードになって立っていたのであった。


『それでは皆様方、花嫁達が入場します! 皆さん拍手を!』


奥の扉から四人の白いウエディングドレス姿が見えていたのであった。

それは.....明菜。みどり。明日香。クラリスであった。


四人はグレンの隣に立ち、神父は宣言をするのであった。


『グレン=レイノルズ。此処にいる四人と夫婦になると誓いますか?』


「はい。誓います。」


『花嫁達、其処にいるグレン=レイノルズと夫婦になると誓いますか?』


「「「「誓います!」」」」

四人は返事をした。

その後、指輪を四人の指にはめて、そして四人に誓いのキスをして、グレンと明菜達の結婚式が終わったのであった。


そして、5人の前にエリミア女王。ビクトリア女王。ロクサーヌ=ユグドラシルが壇上に上がってグレン達に宣言するのであった。


最初にエリミアから話すのであった。


『グレン=レイノルズ。そなたは魔物からガイアスを守り、尚かつあの空中要塞から私達を助けたご褒美にガイアスにおける爵位『伯爵』を授けます!』


そして、次にビクトリア女王が話すのであった。

『グレン=レイノルズ。亡きラファエル侯爵の爵位が空白となっている為、そなたに『侯爵』より高い『伯爵』の爵位を授けます!』


最後は、ロクサーヌが話すのであった。


『グレン=レイノルズ殿。私からはレオバード共和国の永久栄誉国民の称号を与えます!』


つまり....こうなったのだ

ガイアス王国から伯爵の爵位。

ロマリア王国から侯爵を与えようと考えたがガイアスと同じ爵位を与える事に。

レオバード共和国から永久栄誉国民の称号を。

何故、そうなったかと言うと他国からの貴族達への牽制によるものだった。


そして結婚式が終わるとレオバード共和国の会議室にて

グレン達5人とエリミア。ビクトリアが会談をしたのであった。


「これはどういう事ですか?」

開口一番にみどりが問いかける。

グレンは結婚式をした理由を言うのであった。


「明菜。みどり。明日香。クラリスは正樹として結婚式は全くしていなかったので、お前達が此処にずっといるって言った為にやっぱ、結婚式はしないとなあって思ってこいつらと相談して行ったのだ。」


「そんな.....」

照れる明菜


「本当にびっくり....」

モジモジしているみどり


「まあ....あんたらしいわ」

呆れた顔で言う明日香


「良いじゃないですか?」

クラリスは喜んで言うのであった。


エリミアがグレンに今後の事を聞くのであった。


『これからどうするつもりなの?』


「今のままだと帝国と魔王国に対抗出来ないから、準備しようと思ってな? それより。変態女王」


『なによ?』


「今ロマリア王国で一か所だけ、確か旧ナイトハイムの貴族が領主の街があったよな?」


『ええ....』


「実はその領主が帝国と魔王国との繋がりがあるのは知っているか?」


『さっき貴方から聞いたけど?』


「クラリスの情報部隊とロクサーヌの情報部隊で調べてもらったのだが、どうやら重い税を課して借金奴隷として魔王国に送っているみたいなんだ。その数100人。」


『それって?』


「ああ....その借金奴隷の男性を改造して自分の配下にているって事だ。つまり、ロマリアを我が物にする為にな。だから、明日にでも俺達が行ってくる。其処でだ」


『なにかあるの?』


「その街の事を解決したら、その街を俺にくれないか?」


『『いいですよ』』

何でエリミアまでも一緒に言うのでないか?


「俺はその街を独立都市として三か国の中心の場として行こうと思う。明菜達も協力できるか?」


「「「「決まっている!」」」」


そうしてグレン達は明日の朝に『ある街』に向うのであった。


旧ナイトハイム王国で生き残った人々はビクトリア女王からの提案で3つの街を作って行く計画であったのだが、最終的には2つに収まった。

一つはビルト平原の近くにあった廃墟ミルンを復興して作った都市、名をロジックファームと言う。

ロジックファームは主に農業を中心とした街になっており、領主になったのは宰相のギリム=ガーネット侯爵の弟の一人、ロイド=ガーネット子爵が就任したのであった。ロイド=ガーネットは元々農林大臣補佐をしていた為、新しい街ロジックファームをロマリア一の農業都市にする事に今努力をしているのであった。


もう一つは旧王都から北にあって先のビルト戦役前に壊滅状態にあったヨークダリアを元に作り変えた貿易都市ハミルトンである。

この街の領主は元ナイトハイムの生き残った数少ない貴族の一人、ロジャー=ハミルトン元男爵が領主となって治めていた。

このロジャー=ハミルトンは旧ナイトハイムでは領地なしの男爵であったが、ビルト戦役後、生き残った貴族達のまとめ役としてビクトリア女王が子爵を爵位させて、旧ヨークダリアの復興をして街の名前をハイミルトンにしたのであった。

だが.....この街には旧ナイトハイムの風習が一番強く、しかも....先のガイアスが侵攻して来た時にガイアスとの交流があったと黒い噂があったのだった。


グレン達が行く『ある街』とはそのハミルトンであったのだった。


旧ナイトハイム王国とロマリア王国の違いは、元々お互いに貴族制社会であったのだが、ロマリア王国では『国民が一番の財産』と思考が強く、貴族もその思考で国民第一として統治していた為、奴隷制度は禁止にしている。

しかし、旧ナイトハイム王国では『貴族第一主義』を掲げていた為、奴隷制度によって人身売買などが蔓延して、ある意味での恐怖政治になっていたのであった。

それと貧富の差が激しすぎる為、重い税で奴隷に落ちた人々も多い。

その色が濃い街がハミルトンであった。


ビクトリア女王はそのハミルトンの領主に対して改善の指示をしたのであったが、領主ロジャー=ハミルトン子爵からの返事は、

『既にこの件は解決済みであるので安心して欲しい』との回答があったのだった。

だが、ビクトリア女王はその内容に疑問があって密かに隠密をハミルトンに潜入させて街の状況を報告させていたのであった。

それを聞いたグレンは、元々帝国と魔王国に対抗する為の独立都市を作ろうと思い、ビクトリア女王にお願いしていたのであった。

お互いの思惑が一致したので今回のハミルトン派遣が出来たのであった。


そして、グレン達はレオバード共和国内の会議室を一つ借りて、明日の内容の確認を行っていたのであった。

明菜がグレンに聞くのであった。


『つまり、貴方がハミルトンに行って、街の状況を把握。それがロマリアに対しての反旗だと思ったら、領主達を拘束するのね?』


「途中までは同じだが....首謀者は即死刑にする....これは変態女王との約束だからな?」


「後、俺がハミルトンでする事は、もう一つある。」


『それってどう言うの?』

みどりが聞くのであった。


「それはな....俺がハミルトンの街の領主になった時に補佐が出来る人達が欲しいって事。俺が信頼出来る人間に色々な役割を与えて領民達に良い街だと思って欲しいのだよ?」


『それで私達の『地球』での知識が役に立つって話だよね?』


「その通りだ明日香。それが一番良いかも知れないって思ったのだよ? あの慎太郎もガイアスの王になっても一部の人間以外の領民にはそのままでいてたらしい。

まあ...理由は反旗されない為と、国王に忠実させる所だな?」


『しかし、旦那様。ハミルトンに着いたら、どうするのですか?』


「実はな....ラファエルの名を利用しようと思う。そこでクラリスは、クラリス=レイノルズ伯爵夫人としてなく、クラリス=ラファエル元侯爵夫人として、残りの俺達はクラリスの護衛で雇われた冒険者と言う事でハミルトンに潜入する。基本は俺一人で行動するから、明菜とみどりと明日香はクラリスの護衛を頼む。敵陣なので絶対に「鑑定」と連絡は「念話」で行う。知っていると思うが以前の「念話」はもう使えないのでお前達の指にある『結婚指輪』には「念話」と「結界」の効果がある。それを基本使う事になるからな。」


『分かった』


そして最後に明日香がグレンに聞くのであった。


『それで...今日の夜は初夜でしょう......グレン.....するの?』


「決まっている。4人って分かったな! 嫁達! 俺は3年以上我慢していたからな....激しいぞ?」


「「「「.......」」」」

四人は無言照れていたのであった。


「それともう一つ。俺とのをした後は、クラリスは既に「使徒」になったが、残りの嫁は明日には「使徒」になっているはずだ。明日の朝、お互いのステータスの確認してから、シルバーレイク経由で先ずはロジックファームに行き、その後ハミルトンに向う」


グレンはそう言って四人の嫁達とイチャイチャするのであった。

四人の大きな悲鳴が出るのは言うまでもない........。



~作者より~

明日から新章の始まりになります。

ハミルトンのでグレン達の活躍にご期待下さい。

出来れば評価をお願いします。

よろしくお願いします。

明日は22時の更新になります。


追伸、新作「フィルフォード一家のドタバタ冒険譚」もよろしくお願いします。

内容は全く別物のバカな冒険話となっていますのでよろしくです。



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