第100話 懐かしい人達(明菜・みどり・明日香編⑤)
ロマリア城の謁見室には、明菜とみどりと明日香が自分達の装備に吠えていたのだが、周りを見渡してすぐに三人は固まっていたのであった。
すると、中央に座っていた女性が話をするのであった。
『あらまあ。アキナちゃんとミドリちゃんとアスカちゃんじゃあないの?』
「「「変態女王!」」」
三人は声を揃えて叫んでいたのであった。
『貴方達って、マサキちゃん以上にキツいわよ?』
「その正樹は何処にいるの?」
明菜は開口一番言うのであった。
『此処にはいないよ? 詳しくはシルバーレイクのギルド支店長に聞いてね。』
「ビクトリア女王.......何でお腹をさすっているのかなあ?」
明日香がビクトリア女王に尋ねるとみどりが思い出したように答えるのであった。
「まさか.....赤ちゃん??」
『ミドリちゃん正解。今半年なのよねえ。』
「相手は......ガーネット伯爵様?」
『教えないわ.....マサキちゃんの子供だったりして.....。』
「「「絶対にない!」」」
『何で言い切るのかな?』
「決まっている。正樹は年増には興味なし!」
「正樹君は25歳まで有効ですよ?」
「それって私? みどりさん。」
「「さあ。どうでしょうね?」」
『それより。此れからどうするの?』
ビクトリア女王が三人に尋ねる。
代表して明菜が言う。
「シルバーレイクに行きます。冒険者ギルドに行って正樹の事を聞きます。」
『それじゃあ。王都の入り口にシルバーレイク行きの交通馬車があるから使ったら? これってエリミアちゃんの提案で交通用馬車を作ったからね。毎日朝1回、昼2回、夕1回の割合で此処からシルバーレイクとベルシアに行く馬車があるのよ。それとあの方が言っていた通りになっているみたい。』
「「「え?」」」
『実はね私「女神の使徒」になったのよ? だから神託が来てね、貴方達が此処に来るって、それで貴方達がシルバーレイクに行くようにって言われたのよ?』
「分かりました。それでクラリスは?」
『元気でいるよ? 今ガイアスにいるけどね。』
「後でガイアスに行ってみます。」
『私からエリミアちゃんに言っておくね。』
三人は城を出て入り口に向い、シルバーレイク行きの交通馬車に乗って行くのであった。
夕方、シルバーレイクに着くと三人は相談したのであった。
「どうします?」
「あの家に行こう。私達の家」
「そうだね」
三人は以前正樹と一緒に住んでいた家に着き、みどりがドアを叩く。
「すいません。誰がいますか?」
『はい。』
ドアが開いて一人の男性が出てきたのであった。
「此処は私達の旦那の家なんですけど?」
『その方のお名前は?』
「マサキと言いますが?」
『違いますね。此処はグレン=レイノルズ様の家ですよ? 確か前に住んでいた人が行方不明になって女王様が此処を売却してご主人が此処を買ったのです。』
「そのご主人は何処にいるのですか?」
『今「迷宮」の調査に行っています。 3日後には帰って来ますけど?』
男性はそう答えると三人はその場で相談をするのであった。
「明菜さん。どうします?」
「ギルドに行きましょう」
「そうだね。」
三人は冒険者ギルドに行くのであった。
ギルドに着いて中に入ると人はいなくて受付嬢が一人しかいない。
三人は受付嬢に話をするのであった。
「すいません。ギルド支店長のリチャードさんはいますか?」
「あれ? リチャード夫妻はガイアスの支店長になりましたよ?」
それを聞いた三人は諦めた顔になって行ったのであった。
すると思い出したように受付嬢が明菜達に聞くのであった。
「すいませんが、アキナさんとミドリさんとアスカさんですか?」
「ええ。」
「よかった...今なら支店長がいるので上の支店長室に行って下さい。」
明菜達は二階にあるギルド支店長室に向い
「すいません。私達は明菜とみどりと明日香と言います。」
『どうぞ。入って下さい。』
中から女性の声が聴こえて来た。
明菜達は中に入ると....そこには....リリアンヌがいたのであった。
「「「リリさん!」」」
『おまちしました。皆さん』
「どうしてリリさんがいるですか?」
『それですね。ガイアスのエリミア様がここのリチャード夫妻をガイアスの支店長に引き抜いて、シルバーレイクの支店長の空になりました。其処で父が私に支店長したらと言う提案に受けたのですよ? まあ...父の本当の理由は....共和国のエルフの貴族が私と結婚して欲しいと沢山来たの。私はそれが嫌で父に相談したら、ならビクトリア女王からシルバーレイクの支店長の空があるからやって見たらって言われて即決断しましたのよ』
それを聞いた明菜達は
「そうだったのですね」
『此処に来たのはマサキさんの事ね?』
「はい。」
『マサキさんは....あの空中要塞以降....行方不明になっているの』
「「「え?」」」
『詳しくはエリミア様の所に行ったいいかと思います。そこでマサキさんの事がわかるはずです。』
「「「......。」」」
『あと、マサキさんが住んでいた家は別の人の持ち物になっているので、私が宿を手配しましょう。アンリ!』
『はい。支店長』
『この人たちの宿の手配をお願い出来るかしら?』
『先ほど取って来ました『夜明けの月』を手配しました。』
『此処から歩いてすぐに『夜明けの月』って宿があります。其処に今日は泊って下さい。明日の朝、此処に来てください渡したい物があるので良いですか?』
「「「はい.....。」」」
三人が寂しく出て行くとリリアンヌは小声言うのであった。
(大丈夫ですよ? あと半年経つと会えるから...)
明菜達はギルドの外に出て宿に向って歩いていると明菜が誰かにぶつかったのであった。
『すまん。大丈夫か?』
男性は明菜にお詫びをいれたのであった。
「いいえ。大丈夫です.....。」
男性は明菜達を見て少し驚いたが、すぐに戻って謝っていた。
『俺が考えていながら貴方に当たってしまった。』
「いいえ。気にしないで下さい。」
「「明菜さあん! 行くよ」」
「はあい。明日香さん。みどりさん。待って!」
明菜は先に行っているみどりと明日香の所に走って行ったのであった。
「それじゃあ気をつけて下さい。」
『ああ....。貴方も気を付けて....。』
男性はその場を固まって三人を見送っていたのであった。
そして、男性は小声言うのであった。
「うそだろう.....あいつらが....ここに来ているって.....あの女神.....何であいつらを此処に来させたのか....。」
その後、明菜達は『夜明けの月』に到着して、店員に案内されて部屋に入った。
「明日は、リリさんの所に行ってから、ガイアスに行こうと思う」
「そうだね」
「ええ。正樹君の事知っているのはエリミアさんとエリーゼさんとクラリスしかいないから。」
「晩御飯を食べて風呂に入って寝ますか?」
「「はあい」」
明菜達は晩御飯を食べ風呂に入って寝るのであった。
そして、エリミアから衝撃な話を聞く事になるのであった。
~作者より~
ついに100話を迎えました。
応援2000以上、フォロー1000以上達成しました。
これも読者の皆様のおかげです。
明菜達は転生した正樹といつ再会出来るのでしょうか?
今後の展開をお楽しみ下さい。
本日7時より新作『フィルフォード一家のドタバタ冒険譚』を掲載します。
こちらはカクヨミオンリーです。
転生・転移とかはありませんが、コメディとお色気満載でございます。
オタク要素はありませんが、喜んでいただけると嬉しいです。
今後もよろしくお願いします。
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