第96話 再会(グレン編①)

俺は旧ナイトハイム城跡に向う為にガイアスの王都シン・シティの外にある転送魔法陣を使ってロマリア王国の王都の入り口に到着をした。

実は空中要塞戦後にロマリアとレオバードとガイアスは中立同盟を組み、各王都または首都に各国に移動できる転送魔法陣を設置して各国に行けるようになったのである。

一回につき銀貨1枚と言う破格な値段で各国に行けるのだ。

そのお陰で各国の商人はお互いに交流して行くのであった。


俺はすぐさまロマリア城に向いビクトリア女王との面会をしたのであった。


『グレンちゃん。お久しぶり。』


「子供出来たか.....跡継ぎ出来てよかったな?」


『まあね。女の子じゃないと祈るしかないわ。』


この女王って....一体何歳なのか?

俺は気になる事をつい言ってしまったのである。


「女王って今いくつだ?」


『そうね....永遠のと言って置きますか』


「嘘を言うな。クラリスが生まれていないだろうか!」


『もう....。まあ良いっか。クラリスちゃんを産んだのが16歳だから、まあ後はそっちで計算してみたら?』


なんと!....今クラリスが21から22歳だから.....38又は39歳????


おいおい。ガーネットのおっさん。


『それより。今日はどうしたの?』


「エリミアに言われて来ただけだが? 何か用があるのか?」


『まあね....。すいません。グレンと二人で話をするので全員此処から出ていってくれる?』


『『『はい。分かりました。女王様!』』』

そばにいた全員が部屋を出て俺と女王の二人だけになって、俺は防音の魔導具を使って外に漏れないようにした。


「それで、内容を教えろ。変態女王」


『貴方.....マサキの時と何も変わっていないのね?』


「あんたの顔を見ると俺の貞操が危ないって思っているだけだ。」


『もう....。本題に入るけど? 良いのね』


「ああ。」


『先ほどシルバーレイクの冒険者ギルドからの連絡で『迷宮』から魔物の発現率が多くなっている情報を掴んだのよ。そこで私がエリミアちゃんにクラリスをこっちに派遣してもらう予定にしているの?』


「俺は何をしたらいいのだ?」


『マサキちゃん...此処ではそう言うけどね。貴方は旧ナイトハイム城に行くのでしょう?』


「ああ。転職したからな? エレナに報告を入れるだけだ。そして、シルバーレイクに行って『迷宮』に潜る予定だ。目標のレベルになったら一旦ガイアスに戻るけど、」


『それなら、マサキちゃん。調査出来る? 『迷宮』の調査を含んで一応、個別依頼にシルバーレイクのギルドに依頼するから』


「それは問題ないのだが? クラリスはどうする?」


『クラリスちゃんにはエリミアちゃんが別の仕事をさせたいって言っていたの。その代わりにマサキちゃんを寄越すからコキ使って良いよっと言われちゃった』


「エリミアめ......。」


『まあ。エレナ様の神託で言われたのよ? 半年後に大きな災害が起きるってガイアスと此処に....。』


「半年後だな?」


『そう。半年後だよ? 詳しくは直接聞いてねエレナ様に』


「分かったよ....。シルバーレイクに行くには馬車で行くのか?」


『だよ? エリミアちゃんの提案で交通用馬車を作ったからね。毎日朝1回、昼2回、夕1回の割合で此処からシルバーレイクとベルシアに行く馬車があるのよ。ガイアスに行く魔法陣は基本は商人と騎士専用なので、普通の人々と冒険者はベルシア経由で船でガイアスとレオバードに行く事になるからね? 今回のマサキちゃんの場合はエリミアちゃんの許可書があるから問題ないわけ』


「それはエリミアに感謝しないといかんなあ」


『まあ。それで『迷宮』は頼むわね? 『迷宮』は今、50階層までは行けるけど、それ以降は許可制になっているから一回シルバーレイクのギルドに行ってね?』


「わかったよ。シルバーレイクって思い出したが、あの変態夫婦が今も仕切っているのか?」


『ああ.....リチャード夫妻? 聞かなかったの? あの夫婦は今シン・シティの冒険者ギルド支店長に転勤になっているわよ?』


「それは知らないわ。って俺冒険者ギルドに冒険者登録していないぞ?」


『それは問題ないわよ? シルバーレイクに行けばすぐに登録出来るから、絶対に支店長を呼びだしてね? わかった?』


「ああ。分かったよ」

俺はビクトリア女王の謁見を終わらせて、交通馬車に乗ってシルバーレイクに向いうのであった。


『シルバーレイクに着いたら....あの三人に会えるよ? マサキちゃん。』

ビクトリア女王はニヤニヤしながら笑うのであった。


そして、俺はシルバーレイクに着くとその足で先に旧ナイトハイム城跡に向ったのであった。

旧ナイトハイム城跡には周りに柵が囲っていて入り口には管理室があった。

俺は管理室に入り、女王の紹介状を使って中に入り中央辺りを立っていると、俺の身体は消えてしまったのであった。


.....そしていつものエレナの間に着くと、其処には女神エレナが座っていたのであった。


『あら。グレン。良く来ましたね?』


「一応転職しての報告だ。」


『そうね。今から使徒の加護を渡します。』

エレナは俺の頭に手を触れていると俺の身体が白く輝いて、そして消えた。


『これで完了よ。鑑定してみてくれる?』


俺は自分のステータスを鑑定で確認したのであった。


名前 グレン=レイノルズ 21歳(固定) 男性 種族 超人族

身長185 体重65 職業:聖戦士セイントナイト レベル1(MAXレベル200)


HP1500/MP2000


攻撃S 体力S 魔法B 防御S 俊敏A 賢さB 運A

スキル

<剣術><二刀流><魔法剣><身体強化><全異常耐性無効>

<錬金術><鍛冶><料理><生活魔法><回復・支援魔法>

New<聖属性魔法><飛翔魔法><転送・帰還魔法>

特殊スキル

<経験値10倍(レベル150まで)>

<女神エレナの使徒>

<超人間化>

New<限界突破>.....一時的に能力が10倍に跳ね上がる

(一日に一回のみ発動可能)


称号:女神の騎士


「なあ。スキル増えているのだけど?」


『それはねえ....前に貴方の『無限の可能性』があったでしょう? それに近いスキルを貴方に与えたのよ? 女神の使徒なので攻撃も聖属性を入れたわ。』


「それが『限界突破』って言うのだな?」


『あと、パーティに女神の使徒が多ければ全体の能力アップになるからね? 『無限の可能性』ほどではないけどね? そうじゃないとあのギルガメッシュ達に対抗出来ないのよ?』


「それで、エリミアから聞いたのだがレベル上げはシルバーレイクの「迷宮」でしかも50層以降の階でしろって言ったのは、エレナか?」


『そそ。だから帰還魔法を付けたのよ? その帰還魔法は前に使ったじゃなくてダンション&迷宮から出る方だからね?』


「ああ。最後に半年後に何がおきるのだ?」


『それは.....。発生したらわかるよ.....。今はそれしか言えないわ』


「そうか.....じゃあ此処から出る。又はエレナ」


『頑張ってね.....この世界はが頼りなのよ?』

エレナの最後の言葉は....今の俺には分からなかった。


俺はエレナとの会話の後、シルバーレイクに到着して冒険者ギルドに向って行ったのである。

ギルドの中に入ると人が少なったので直ぐに受付嬢の所に行き、


「すまんが、冒険者登録をしたいのだが? ギルド支店長はいるかな? ビクトリア女王の紹介状を持っている」


『はい。いらっしゃい。支店長ですね。待って下さいね。』

受付嬢は確認の為、席を空けて直ぐに戻って来た。


『グレン様ですね。支店長がお会いしたいと言っていますので支店長室のご案内します。』

受付嬢に案内されて支店長室に到着すると


『支店長。グレン様です。』


『入って。』


俺は支店長室に入ると.....其処には俺が知っている人がいたのであった。


『グレンさん。どうぞ入って下さい。アンリ。防音結界をお願いね。』

支店長は受付嬢に指示をして受付嬢は防音結界を張って支店長室から出て行った。

そして支店長は俺に声をかけるのであった。


『お久しぶりですね。マサキさん......今はグレンさんで良いのですね?』


「あんたは....リリアンヌさん? 」

そうシルバーレイク支店長はレオバード共和国のロクサーヌ大統領の娘、リリアンヌ=ユグドラシルであった。


『びっくりしました?』


「びっくりしたよ? それで何で支店長に?」


『それですね。ガイアスのエリミア様がここのリチャード夫妻をガイアスの支店長に引き抜いて、シルバーレイクの支店長の空になりました。其処で父が私に支店長したらと言う提案に受けたのですよ? まあ...父の本当の理由は....共和国のエルフの貴族が私と結婚して欲しいと沢山来たの。私はそれが嫌で父に相談したら、ならビクトリア女王からシルバーレイクの支店長の空があるからやって見たらって言われて即決断しましたのよ』


「そうだったのか....。」


『用件は冒険者登録ですね。用意できていますよ?』

リリアンヌはギルドカードを俺に渡したのであった。


「ギルドカード....おい! これって「Aランク」じゃないか!」


『はい。だって『迷宮』の50層以降に入れるのは『Aランク』しか入れないのですから。グレンさんはビクトリア女王とエリミア女王の許可が出ているのでこうなりましたのよ?』


「はあ......。あいつら図ったな.....。」


『Aランクにしないとこの先の事が出来ないからね? 帝国に潜入するのが』


「ああ。来年、帝国に不穏な事があるってエレナから聞いたからな?」


『はい。実は私も『エレナの使徒』になりましたのよ。信託も聞いていますわ』


「そうか....リリナンヌさん聞いて良いか?」


『はい。どうぞ?』


「「エレナの使徒」は俺を入れて何人いるのだ?」


『「エレナの使徒」は現在グレンさん。ビクトリア女王様、エリミア女王様、私だけでそれと候補はクラリスさんと後3人いるはずです。』


「後3人って?」


『それは私もわかりません。いずれ分かるってエレナ様が言ってましたわ』


「まあ....考えてもしゃあないか.....。俺は準備をしてから「迷宮」に潜るから、宿の手配を頼む。」


『それなら、以前マサキさんの時に使っていた家をグレンさん名義にしているので使って下さい。』


「まだあるのか?」


『はい。一応執事とメイドを雇って家に住まわせています。』


「ありがとう。」


俺はギルドを出て以前住んでい家に考えながら歩いていると....誰かに当たってしまったのであった。


「すまん。大丈夫か?」

俺はぶつかった相手にお詫びをした。


『いいえ。大丈夫です.....。』

その人は...俺にはすぐに分かった.....。


「俺が考えていながら貴方に当たってしまった。」


『いいえ。気にしないで下さい。』


『『明菜さあん! 行くよ』』


『はあい。明日香さん。みどりさん。待って!』

その人は先にいる二人の所に走って行ったのであった。


『それじゃあ気をつけて下さい。』


「ああ....。貴方も気を付けて....。」


俺はその場を固まって三人を見送っていたのであった。


「うそだろう.....あいつらが....ここに来ているって.....あの女神.....何であいつらを此処に来させたのか....。」


そう.....その三人は、この世界で俺の妻だった三人、

緑川明菜。仁科みどり。望月明日香の三人であった。





~作者より~

近々主要人物の内容を書きます。


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