第95話 帰還(明菜・みどり・明日香編④)

明菜達とマサキとクラリスが入ったメンバーとグレート・キメラの戦いが始まった。

先ず最初にみどりがマサキと明日香に身体強化の魔法をかけて、次に明菜が雷魔法でグレート・キメラに放つ!


「サンダー・ストーム!」

明菜の魔法がグレート・キメラの顔に命中して、グレート・キメラが逃げる。

その隙を見てマサキと明日香が斬り込んで行くのであった。


『二刀流・紅蓮三段斬り!』


「望月流・鳳凰演舞!」


二人の秘技がグレート・キメラに命中した。

グレート・キメラの顔がマサキの剣で三枚卸になって行く。

明日香の剣技がグレート・キメラの足全てを斬り落とした。


『今だ魔法使い! 最大級魔法で仕留めろ!』


「インフェルノ・ボム!」

明菜が使える魔法の中で最大級の炎魔法がグレート・キメラの身体を焼き尽くした


グレート・キメラは煙となって消えて行き....深紅の魔石だけ残っていたのであった。

三人はマサキとクラリスの所に行き、明菜が鑑定をすると......。


「みどりさん。明日香さん。」


「どうしました?」


「やっぱり......。この二人、プレイヤーではないわ....。」


「「......。」」

三人は沈黙していたのであった。

するとマサキが三人に話をかけるのであった。


『ありがとうな。これで魔物達は逃げて行くはずだ。』

マサキが言った通り、魔物達は逃げて行くのであった。


「終わった.....。」


「マジでやられると思った......。ねえみどり?」


「.....うん。」


『それより、お前達さ何で俺とクラリスの事を知っているのだ?』


「それは......。」

明菜がどうしたらいいのか考えているとみどりが話をするのであった。


「実は、噂でこの街で強い冒険者がいるって聞いたもので、名前も出ていましたから。」


『そうか? まあ。気を付けなよ? 俺達はこれで失礼するよ。またどこかで会おう。それとさっきの魔物の魔石はお前達が持ってくれ。俺達には必要じゃないからな?』


「「「ありがとうございました。」」」


マサキとクラリスは別の方向に歩いて行くのであった。


三人は街に戻って宿屋に入って話をするのであった。


「私達.....多分だけど、ここの「ロマリア」と同じ世界に行った事があるかも。」


「明菜さんの予想は間違いないよ。だって三人供、思い出したから。」


「でも、正樹君とクラリスのいる世界に行くのは出来ないのかなあ?」


「みどりさんと明日香さん。その件で話があるの。此処では話せないから、ログアウトしてリビングで話をしたいわ。」


「「それで行こう。ログアウト」」

三人はログアウトして自宅のリビングに集まった。

明菜から先に話を始めるのであった。


「私ね.....。思い出したの。私達ってあの異世界に召喚されて、そして正樹君に「帰還」する方法でここに帰って来たって....。あの事件の事憶えている?」

明菜の質問で明日香が答えた。


「憶えている。あの爆発後、私達.....プールに落ちて気が付いたら病院のベットだった。」


「それで私達の指に壊れた指輪があったのよね?」


「その指輪って宝石が埋め込まれていたと思うのよ。だって宝石があった部分だけなかったから。」


「明菜さんの言う通りだわ。」


そして、明菜は2人に決断を迫るのであった。


「私....あの世界に戻りたい....。あの人が好きだから...。」


すると明日香とみどりも答えるのであった。


「私も戻りたいなあ.....あのバカに犯されて喜んでいる自分にね。」


「私も.....今の状況なら....あの嫌いな人と結婚しての人生はヘドを吐きたい。」


「なら決まりね....。あとはどうすればいいのか考えましょう」

明菜が言った「ロマリア」に戻る事にみどりと明日香は同意したのであった。

すると、明菜のパソコンからメールが送って来たのであった。


「また理事長からメールだわ。え~と。テレワークの用意して欲しいだって。」

明菜が答えるとみどりが


「その準備なら私が出来るのでちょっと部材取ってくるね」

みどりは自分の部屋に戻ってテレワークの部材を取って来て明菜のパソコンに設置したのであった。


「これで問題なし....明菜さん。起動して下さい。」


「分かったわ。」


明菜が教員用のテレワークのソフトを起動すると其処にはエレナ理事長の姿が出て来た。


『ヤッポー。その顔をみると思い出したようね。』


エレナの返事を聞いて三人は何故って思った。


『先ずは私の本当の名前は女神エレナ。異世界『ロマリア』の創造神よ。』


「「「うそ.....。」」」

固まる三人。

そして明菜が代表してエレナに尋ねるのであった。


「私達が此処に戻った訳を教えて下さい。」


『そうね....。分かったわ。話が長くなるから最後まで聞いてね』

エレナは三人に説明をしたのであった。

空中要塞の戦いの後、三人は正樹の『無限の可能性』を使ってここに『帰還』した事。そして、正樹がギルガメッシュに殺されて転生をして『ロマリア』に居る事。

『帰還』した時、明菜達の記憶が消えていた事。

エレナはそれらを説明したのであった。

それを聞いた三人は


「女神様。正樹は転生しているのですね?」


『それは間違いないわ。』


「私達が戻る方法はありますのですか?」


『たった一つだけあるわよ? それはね貴方達が持っている指輪ですわ。』


「その指輪の宝石部分がないですが?」


『それはですね.....その宝石がマサキさんが作った宝石だからですよ? 帰還すると同時にその宝石は消えてしまうのです。そこで先ほど送った物を用意してくれないかしら?』

明菜は宅急便で送られた箱を持って来て


『それを開けてくれるかしら』


エレナの言う通りに箱を開けると其処には.....色が違う宝石が3つあった。


「これって.....。」


『これは『召喚』用の宝石ですよ。それを先ほどに指輪に取り付けてくれる?』

明菜達は自分達がもっている指輪に宝石を埋め込んだ。

何故か明菜達は自分にあった宝石を入れるのであった。


明菜はルビーをみどりはエメラルドを明日香はサファイアをそれぞれはめ込んだ。


『それで指輪をつけてくれる?』

エレナの指示で明菜達は指をつけたのであった。


『それで準備は完了よ。後は『ロマリア』から召喚してくれるはず。そうね...時間は明日の夜って感じかな? 明日って満月だったでしょう?』


「そう言えば、明日は満月だ。」


『明日の夜0時になると貴方達の指輪の宝石が光るから、光ったら宝石に触って『ロマリアに戻りたい』と祈って欲しいのよ。』


「はい。」


『じゃあ。私はこれで。そうだ....何でロマリアの創造神が地球にいるのか聞きたいだしょう?』


「「「はい。」」」


『実はね私、ロマリアに封印されているのよねえ..。だけど、この世界の往来は何故か出来ていたのよ? 貴方達に私が作った学園に入ってもらうためにね。そうじゃないと貴方達は別々に暮らしていたからね。本当の理由は転生したマサキさんを助けて欲しいのです。このままでいくとマサキさんは絶対に死にますから。じゃあお願いね。』


「「「はい。」」」

明菜達は答えるのであった。


次の日の深夜、明菜達はリビングに集まっていた。

「そろそろ満月だわ。」


「そうですね...光っている。」

みどりは指輪の宝石が光っているのを見た。


「私も。」


「私も...光っているわ。全員祈りましょう。「ロマリア」に帰りたいって」

明菜が言うと全員祈りをするのであった。


(((帰りたい....正樹に会いたい.....会いたい!)))

すると明菜達の身体が輝いて行くのであった。

そして...光は明菜達を包んで消えて行くのであった。


明菜達が目が覚めると.....二人の女性がいたのであった。

若い女性は明菜達に声をかけるのであった。


「おかえりなさい.....。アキナさん。アスカさん。ミドリさん。」


「エリミア王女様?」


「今は違いますけどね。この国、ガイアスの女王であります。でも.....三人の服装なかなかエロいですよ?」


「「「え?」」」

明菜達は自分達の服装をみると........


「「「なんじゃあこれりゃあああああああ!」」」


そう...明菜達の服装は....地球に帰還する前の装備.....ビキニアーマーの姿であった!


「「「何で帰還する前の装備なのよおおおおお! エレナ様ああああああ!」」」


明菜達の雄たけびは謁見室に響き渡っていたのであった。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る