第92話 理事長からの依頼(明菜・みどり・明日香編①)
明菜とみどりと明日香は自宅に帰って夕ご飯を食べていたのであった。
明菜は2人に『ファンタジー・ロマリア』について聞くのであった。
「二人とも。このゲームってどれ位していたの?」
「そうですね....私はあの事件前までは1年ほどしていたよ? みどりも同じだったはずだよね?」
「うん。明日香が一緒にやろうと言われてプレイしていました。でも最初ムズかったので、他のプレイヤーに教えて貰ったのよね。」
「うんうん。全く分からなかったので二人で話していると男性プレイヤーが来て丁寧に教えて貰ったのね。その後、その人とパーティを組んでプレイしていたよ。」
「三人でプレイは面白かったねえ。明日香。」
「そうそう。あの人のおかげで色々と楽しく出来たよ。」
「そう。インしたら会えるのかしら? 二人が言っていたあの人に」
明菜は、何故か二人が言った男性プレイヤーに興味を抱いて二人に尋ねた。
「それは、どうでしょう? 明日香わかる?」
「私も、事件後以降全くプレイしていないからわからないよ?」
三人は話をしていると明菜の携帯から着信音が鳴っていたので明菜は携帯を取り出して、着信を見ていると....。
「え? 理事長から電話入っている.....。」
「マジですか?」
「うん......。出てみるね。もしもし緑川です。」
『ハロー。緑川先生。理事長のエレナ=バレンタインです。』
エレナ=バレンタイン。
年齢30歳。
聖エレナ女学院の理事長である。
IQ200の天才児で5年前に聖エレナ女学院を設立したのであった。
聖エレナ女学院は小中高大学と一体になっていてエスカレータ方式を取っている。
大学のみ高校推薦で受験が出来るのであったが、そのハードルはとても高い。
少人数制を取っていて、小学校と中学校はともに約600人。大学は政治経済・スポーツ・音楽・理数のみ学部しかなく、それぞれ約400人程である。
大学での推薦試験合格の倍率はおよそ50倍であったのだ......。
何故、明日香とみどりは合格出来たのかは分からなかったのである。
「理事長どうしました?」
『実はですね。コロナのおかげで当分の間、全学年リモートで行う事になったのよ。それで緑川先生には私からのお願いがあるのですが?』
「どう言った内容ですか?」
『緑川先生。貴方、『ファンタジー・ロマリア』って言うゲーム知っている?』
「はい。今、仁科さんと望月さんに教えてもらいまして本日買いましたけど?」
『そうなのね! それはよかったわ。緑川先生は仁科さんと望月さんと一緒に住んでしましたよね?』
「はい。今から、そのゲームをしょうと思っていますが?」
『良かった! それじゃあ。お願いって言うのは、貴方達、『ファンタジー・ロマリア』をプレイして欲しいの』
「はい?」
『実はね。私が会長をしているグローバル社が『ファンタジー・ロマリア』の開発・販売の権利を買ったのよ。このゲーム、2年前にサービスが終了になっていてね。今年の初めから新しく開発し直して来年4月にサービス開始するのよ。そこで、貴方達にこのゲームの新しい内容をテストプレイヤーとしてこのゲームをプレイして欲しい訳。』
「はい?」
『テストプレイ期間は今から来年の2月までの間で、その間は緑川先生は出勤しなくて良いです。となりに仁科さんと望月さんもいる?』
「はい。」
『その二人も一緒でお願い出来るかしら? テストプレイ期間中の単位は上げるので』
エレナ理事長の依頼を明菜は聞いてみどりと明日香に説明すると、
「それ、私は問題ありません。」
と明日香
「私も時間が空いていますから大丈夫です。」
とみどり
「理事長。そうなると私の給料とか、みどりさんや明日香さんはバイトがあるのですけど?」
『それは問題ないわよ? だってその期間の緑川先生の給料と仁科さんと明日香さんにはテストプレイの報酬をあげるので問題ないはずよ? ちなみに貴方達のマンションの家賃は既に1年分私が払うから良いでしょう?』
「.....そう言う事なら。」
『なら決定ね。今から緑川先生宛に職員メールで送るのでそれを見てね。添付ファイルを付けているのでUSBメモリーで人数分コピーして今のゲームをアップデートしてからプレイしてね。それと、仁科さんと望月さんはキャラ名は名前で登録しているのかしら?』
「みどりさんと明日香さん。理事長がキャラ名はどうしているって聞いているけど?」
「私は確か「クロエ」でしていると思う。みどりは、確か「メイリン」だったよね?」
「うん。そうだよ?」
「理事長。二人供キャラ名は実名ではありませんが?」
『そう。今回のテストプレイは誰がいるのかわからないので一回のみだけど、キャラ名を変更できるわ。そこで三人とも、キャラ名は実名にして欲しいの。こちらで行動管理をしたいからいいかしら?』
「理事長からキャラ名を実名で登録して欲しいだって。一度だけ変更できるって言っているけど?」
「私はいいですよ。」
と明日香
「私も問題ありませんが....アカウントで確認できるかと思うのですが?」
みどりは少し不安な顔で言った。
「理事長。キャラ管理はアカウントで出来るのでは? って仁科さんが言っていますけど?」
『実はねアカウント管理はしていないのよ。理由は簡単。キャラ名の方が管理しやすいから。』
「アカウント管理はしていないみたいだよ? みどりさん。」
「それなら大丈夫です。アカウント詐欺されると思ったので。」
『ちなみにID表示は出ないからね。』
「ID表示は出ないてキャラ名のみの表示になっているって言っているわ。」
「分かりました。」
『ああ.....忘れていたわ。後で貴方達の住所に『ある物』を送るので私の指示があるまで開けないでそのままで置いて欲しいの良いかしら?』
「分かりました。理事長の指示があるまで開けないって事で良いのですね?」
『そうよ。詳しくは職員メールで確認してね。それじゃあ。頑張ってね......』
エレナ理事長はそう話すと電話を切るのであった。
明菜はパソコンを起動して職員メールを確認した。
そこにエレナ理事長からのメールが届いていたのであった。
「え~と。テストプレイは今日からと言うと6月6日から来年の2月28日までで、二週間ごとに理事長への報告書をメールで送る。必要内容はゲームでのおかしかった内容の報告と私達がどこまでプレイしたかの日誌だね。」
明菜はメールを開いて二人に話すのであった。
メール内容を聞いて明日香は確認をしたのであった。
「私達は明菜さんから貰ったUSBのコピーデータをアップロードしてから始めるって感じで良いのかな?」
「そう言う事になるわ。」
「それなら今から始めましょうよ? 明菜さん。みどり。」
「ええ。これってフルダイブ・VR-MMO-RPGだよね?」
「うん。明菜さん。これってコントローラーで操作じゃあなく自分の意識で操作するから結構面白いけど...大丈夫かな?」
みどりは少し不安を感じるのであった。
「もう.....みどりって真面目だから....。」
「ゲーム始めましょう。明菜さんは最初の画面に出たら私達に聞いてね?」
「分かったわ。」
三人は明菜からアップデータをUSBメモリーにコビーしてもらい、各々の機械にデータをアップデートしてプレイを始めるのであった。
.....丁度同じ頃、エレン=バレンタインは、理事長室に座って微笑んでいたのであった。
『あの三人。私の思惑分かるのかしら? もしも、あの頃の記憶が蘇ったら、どうすのか決めるのは貴方達ですよ? あの人に会えるのかそのままこの世界で生きて行くのかをね.....。』
......そうエレナ=バレンタインは、『ロマリア』の創造神エレナであったのだ。
~作者より~
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