第88話 決着....そして別れ①
「マサキさん! 今から『あれ』を使います! それを使って...あの鬼を倒して!」
エリミアが言った言葉を正樹は理解して、嫁達に言うのであった。
「今からお前達に指示するから絶対にしろ!」
「.....わかった。」
明菜は黙って頷いて言った。
『お前の最後の悪あがきを見てから殺すとするか。さあ、正樹やってみろ』
ベルガは大笑いしながら正樹に言うのであった。
「それでどうするの? 正樹君。」
みどりが正樹の指示を聞くと正樹は
「先ずお前達に渡した指輪に魔力を込めろ!」
嫁達は正樹からもらった指輪に魔力を込めて行くと嫁達の身体から光輝いて行くのであった。
「「「「これって。結界?」」」」
「そうだ。この結界は完全防御無効化の結界だ。次にそのまま魔力を込めて指輪の宝石が輝いたら言ってくれ!」
正樹の指示に嫁達は指輪に魔力を入れて行くのであった。
すると嫁達の指輪の宝石が輝いたのであった。
「光ったわよ。あなた」
と明菜。
「私も光った。」
とみどり。
「光ったわ」
と明日香
「旦那様...光ました...。やるのですね..『あれ』を...。」
最後にクラリスが言うと正樹は頷いた。
それを見たエリミアは正樹に言うのであった。
「準備が出来たようね。行きます! スキル『女神の光』!」
エリミアが祈るとエリミアの身体が光って行き...その光は正樹の身体を包んで行くのであった。
正樹はそれを確認した後、
「『無限の可能性』発動!」
本日2度目の『無限の可能性』を発動して正樹の身体は黄金に輝いて行くのであった。
「行くぞ! 葛城慎太郎‥‥‥いや、ベルガ!」
『来い! 松風正樹!』
二人は最後斬り込むのであった。
「秘技『紅蓮・三段突き』!」
『『一刀両断』!』
お互いの秘技が交差する!
ギャシャアアアアアアン!
正樹は左の刀でベルガの左手を斬り落とした。
だがベルガも正樹の左手を斬り落とした。
そして、正樹は右手の刀で慎太郎の右手を斬り落とし、そのまま、ベルガの胸の魔石を貫いた!
「きゃあああああ!」
明菜他、嫁達は正樹の姿を見て悲鳴を上げたのであった。
『瞬間再生が...出来ない....これが女神の力か...。』
「ああ。エリミアの聖なる力をもらった結果だ。なんせ、『女神エレナ』の正式な使徒...つまり『聖女』だからな!」
『なるほどね....俺が負けた訳か....でも...俺はこのままでは死なないぞ! ギルガメッシュ様あああああああ! こいつに天罰を!』
ベルガはそう言うと上空から正樹の黒い槍が落ちて来て正樹の胸に刺さったのであった。
「いやああああああ!」
嫁達はその情景を見て泣き叫んだ!
「まさきいいいい!」
「旦那様あああああ!」
「正樹君んんんん!」
「あなたあああああ!」
『これで...俺の役目は終わった....今此処を爆破する....後五分でな....さらばだ....。』
慎太郎......いや、ベルガは黒い煙となって消えて行くのであった。
「はあはあ....エリミア。この輝きはいつまで持てる?」
「あと5分です。」
「ありがとう....。」
正樹は最後の力を振り絞って嫁達に言うのであった。
「今からお前達を転送する....。この場所は今転送魔法が使えないから....お前達が持っている俺が上げた指輪には転送の陣を入れている....。魔力を込めろ! 早く!」
「あなたはどうするの?」
「俺も指輪を持っているから大丈夫だ。すぐに行くからな。指輪が光ったら言え!」
「光った....。」
と明菜
「....正樹君...光ったわ。」
とみどり
「私も光ったわ...。」
と明日香
「じゃあ行くぞ! ユニークスキル「無限の可能性」三連発、そして、帰還魔法「リターン」!」
正樹がそう言って唱えるとクラリス以外の嫁達の身体が白く輝いて....
「正樹君.....帰還魔法って....」
みどりが言葉を出そうとしたらみどりは消えていった。
「あんた...なにをしようと.....。」
明日香も声を出そうとした時、明日香も消えて行った。
「あなた....どうしてなのおおおお!」
明菜は悲鳴を上げながら消えて行ったのであった。
「明菜さん。みどりさん。明日香さん。「地球」に戻ったら幸せになってくれ...さようなら...。」
そして、この場に残ったのがクラリスとエリミアとエリーゼの三人になったのであった。
「旦那様...これでいいのですか?」
「ああ...あの三人は邪神ギルガメシュによって巻き込まれたからな....。そろそろクラリス。良いか?」
「はい....。」
「後はエリミアに聞いてくれ良いな? エリミア。後は頼む....俺を見つけてくれよ...。」
「わかりました。」
「クラリス。指輪に魔力を込めろ....早くだ....。」
「指輪光ました。」
「行くぞ! 「無限の可能性」! そして、転送魔法「テレポート」!」
クラリス達の身体が青く光って消えて行くのであった。
そして...頼むぞ....クラリス....。
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