第80話 夜襲①
正樹がクラリスを抱いた夜。
当初、明日の深夜で夜襲をかけようと計画していたが、正樹は今夜に襲撃をしようと思っていた。
そこで正樹は嫁達を起こして、みどりと明菜にちょっとした結界を張ってもらったのである。
それは防音と催眠の結界であった。
結界の効果を確認した後、正樹と嫁達は議員会館を出てワーグナーが陣を引いている場所に向って行ったのだった。
「正樹...クラリスと何を話したのよ?」
明菜が正樹とクラリスに話をかけたのであった。
「それは....。」
「ああ。クラリスとの話な。ベットで話した。」
「はあ?」
「だから...クラリスが変態プレイがしたいって言ってな...。ついやってしまったのだよ?」
「「「このバカ亭主! 鬼畜! 変態!」」」
クラリス以外の嫁達がツッコミを入れたのであった。
「大声出すなって! バレてしまう。この話は此処までだ。まあ終わったら、お前達もクラリスにしたことをやってやるからな。」
「「「......。」」」
急に黙り込む三人。それを見たクラリスは頬を赤くなってモジモジしていた。
その30分後、正樹達はワーグナーの陣の近くに来ていた。
そこで正樹が作戦の内容を説明するのであった。
「此れから襲撃をするのだが、潜入は俺と明日香で行く。理由は魔法を使うと相手にバレるからだ。そこで先にこの魔道具を地中に埋める。数は8個。場所はヘレンから送ってもらった地図に埋める場所を記載しているから二手に分かれてやるからな? みどりと明日香とクラリスの組と俺と明菜の組で行く。みどりは埋め込んだ魔道具に魔力を注ぎ込んでくれないか? 魔法具の先端にある石が光ったら良いからな?」
「分かった。正樹君。」
「俺の組は明菜に魔力を注いでもらう。いいか?」
「分かった。」
「終わったら、此処に戻って来てくれ。」
「「「「了解!」」」」
二手に分かれて魔道具の設置をして行き、一時間後にはすべての魔導具を埋め込み、そして魔力を入れるのであった。
「旦那。次はどうするのだ?」
「最後の一個を此処に埋める....終わった。明菜魔力を入れてくれ。」
明菜は最後の魔導具に魔力を入れると埋めた場所から白い煙が出て来て陣を囲って行ったのであった。
「ねえ。これって結界?」
「ああ。魔法封印する結界兼ねた幻影魔道具だ。この中に入るとスキルしか使えない。つまり全員魔法の使用が出来ない。なので此処から中に入るのは俺と明日香のみで侵入する。」
正樹は嫁達に指示をしたのであった。
「クラリスはみどりと明菜の護衛だ。みどりと明菜は今埋めている魔道具の光が薄くなったら魔力を流す作業をしてくれ。今埋めている魔道具は他の場所に埋めている魔道具と連結しているので、俺は今からスキル『無限の可能性』を使って中に入る。明日香、準備はいいか?」
「もち、準備はいいよ。」
正樹と明日香は中に入って正樹は「無限の可能性」を発動したのであった。
「明日香。お前には改造亜人を頼む。あいつらに埋め込められている石を破壊したら、あいつらは倒れるはずだ。素早くやってくれ。」
「良いけど? 正樹、あんたはどうするの?」
「俺は奥のテントに向う。途中に出会う亜人達は俺がやるので残りを頼む。」
「了解。」
明日香と正樹は別行動して行く、明日香は気配を消して、先ず武器が置いている所に向って警備している亜人達を瞬殺していくのであった。
それを見て正樹は同じく気配を消して、奥のテントに向って行くのであった。
途中、巡回している亜人達を倒しながら進んで行き、テントの入り口に立っている警備兵も瞬殺して中に入ろうと思ったが、テントの奥からワーグナーと岡崎純一の会話が聞こえてくるのであった。
『ジュンイチ殿、奴らはどう出て来るのか?』
『私の予想だと、私が雇った情報屋によると明日に此処を襲撃すると報告があった。』
『それで、改造人間の配置を分散したのだな?』
『ああ。』
(成功だ。俺の偽の情報が此処に来ていると思っていたさ。ざまあ。)
そう、正樹は知っていたのであった会議室内での内容が漏れていると....。
正樹はそれを利用して偽の情報を流していたのであった。
っと言うのは違って本当は、明日に襲撃する事の予定を正樹が勝手に今に変更したのであった。
『ワーグナー議長。此処で正樹達を引き付けて置き、その後、慎太郎さんの空中要塞が出撃させる。首都には約2日で到着するはずだ。』
『私は此処で防衛のみで良いのだな?』
『うんうん。そう言う事。』
「.....と行きたいが、お前達は此処で死んでくれないか? 岡崎純一さんよ?」
「君は正樹君じゃあ~あ~りませんか?」
「ほほう。こいつがマサキか......。」
ワーグナーが答えた瞬間に正樹はワーグナーの胸に埋め込められた石を破壊して、ワーグナーは倒れたのであった。
「いつもながら手が早いねえ。」
「そうでもないさ。」
「じゃあ。僕は此処から逃げるとするか転送魔法「ワープ」!」
純一が転送魔法を提唱しようとしたが何も反応がなかった。
「何故? 何故なんだあああ!」
「ああ。此処さ。魔法封印の結界を張ったので魔法は使用出来ないよ?」
「ま...さ....きいいいい!」
「後はお前だけだ。岡崎純一!」
「ねえ。聞いていい?」
「言ってみろよ?」
「魔法封印って言ったよね? それは君も魔法が使えないのかな?」
「ああ。俺も魔法は使えないが、お前程度には十分だ。」
「そうか....じゃあああ! 「変化」!」
岡崎純一は姿を変えたのであった。
それは両手がオロチの顔になり、足はドラゴンの足なようになって背には大砲が出てきたのであった。
「マジで化け物になったもんだ。」
『まあ。この姿になったらもう...人間に戻れないけどね...だが君を殺して君の体液を吸い取れば元に戻るので大丈夫だよ?』
「そうか...此処で死ねええええ!」
『それはこっちのセリフだあああああ!』
魔物になった岡崎純一と正樹の戦いが始まったのであった。
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