第78話 武装国家ガイアスからの宣戦布告

首都レオバードの上空に現れた大型スクリーン。

其処には座っている武装国家「ガイアス」の現国王ギレン=ガイアス....葛城慎太郎が映っていたのであった。


『今から私、ギレン=ガイアスからレオバード連邦に対しての宣戦布告を致します! 理由は、今首都から離れた所に陣を取っている我が同胞のワーグナー議長からの要請を受けましてこの内乱に参戦する事になりました。尚、降伏条件としましては、副議長のロクサーヌとその娘「聖女」リリアンヌの引き渡しを要求します! 期限は今日から1週間後。返事がなければ戦いって事で。では、さようならレオバード連邦の皆さん。』


ギレンが言った後、大型スクリーンは消えていったのであった。

議員会館の中の会議室で見ていた全員は驚きを隠せなかったのであった。

開口一番ロクサーヌ=ユグドラシルが


「何故、ガイアスが参戦してくるのか?」


「お父様....。それはワーグナーはガイアス国王の部下だと言ってもいいかと。」


リリがそう告げると横やりに話をする人が.....ヘレンである。


『やっぱり。そうなった訳だねえ。ガイアス国王の計画通りになったのよねえ。』


「おい。オカマ。説明しろ。」


『また...オカマって言う...教えない...。』

ヘレンが頬を膨れ上がって文句を言うとある人物がヘレンに言うのであった。


「ヘレン=ローズ。私の旦那様へ情報を教えなさい! 隊長命令です!」


『分かりました。クラリス隊長。では今手に入れている情報を教えます。それは極秘事項なので必ず守って下さいね。』


「分かったから、早く言え。オカマ!」


『またそう言うのって....。まあ良いわ。それじゃあ始めるよ。先ず今いる場所の情報ね。今ガイアスの王都にいるよ。それで商人として城に入ったのだけど、貴族しかいないくて国王と元王妃と第四王女は行方不明になっているわ。恐らく別の場所にいると思う。次にワーグナーの陣の情報だけど、これは2日前に陣を取った時ね。此処にはワーグナーの部下100人しかいないわ。だけど、その部下の胸にはマサキの情報の赤い石が埋め込められていたわ。それって改造されたって事でいいのね?』


「たぶん。間違いないかと思う。」


『今、飛行魔道具を使ってワーグナーの所に飛ばしているのよ。見てみる?』

ヘレンはそう言って会議室のスクリーンに飛行魔道具で映した映像を見せるのであった。

其処にはワーグナーと改造された部下100人とそして隣に一人の男が立っていたのである。


「この人...純一さん。」


「すまんが、後一か所を見てくれないか? 場所はガイアスの王都の上空だ。」


『分かったわ。5分で着くからそのままで待ってね。』

ヘレンはそう言って飛行魔道具をガイアスの王都の上空まで飛ばすのであった。

其処へみどりが顔を傾けながら正樹に尋ねるのであった。


「正樹君。上空ってどう言う事?」


「まあ。見ればわかるはずだ。」


『マサキくん。今ガイアスの王都の上空だけど....何じゃああこりゃあああ!』

ヘレンが男の声で大きく叫んでいたのであった。


「おい。オカマ。地声出ているぞ? 上空を見せてくれ。」


『分かった...ビックリするわよ....。』

ヘレンが上空を映した映像を流した。


「マジ?」

と明菜。


「正樹...これって何?」

と明日香。


「本当にビックリ。」

とみどり。


「旦那様。此れってどう言ったらいいの?」

とクラリス。


リリとロクサーヌは硬直して動けないでいた。

そして正樹は答えるのであった。


「あれは...多分空中要塞だ。あそこに国王達がいるはずだ。」

そう..上空に〇〇・ドームの大きさの建物が浮かんでいるのであった。

空中要塞と言うより大きな飛行船の様に見えるのであった。


『最後に女王からの伝言だけど、レオバード連邦の内乱の黒幕はガイアス国王ではなくて魔王国の大魔王が黒幕と女王は言っている。此れは私の部下が魔王国に潜入したのだけど、女王に報告後行方不明になったのよ。その部下の報告によると今、魔王国は新しい大魔王、名前はギルガメッシュ。そいつがガイアス国王を配下にしてレオバード連邦を占拠しようとしている。理由はリリアンヌのスキル『精霊王召喚』が欲しい為と部下の報告書に書いてあったわ。じゃあ。私はこれで他の国の調査しないと行けないから。』


「他の国って帝国か?」


『そそ。実は帝国にもギルガメッシュの部下が潜んでいるって話なのよ。』


「分かった。気を付けなよ。」


『あとで...だ・い・て・ね。』


「「「「誰が亭主を抱かせる事はしねえよ!」」」」

嫁達の怒号が響き渡ってヘレンの報告は終わった。

正樹は今後の事について相談するのであった。


首都襲撃まで....残り7日




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る