第45話 VS邪神ギリオン①

正樹はギリオンがいる部屋の前に立っていた。

部屋の奥には禍々しい気配が正樹に降りかかっていた。


「これは...俺だけじゃあ。マジでキツイかもなあ。」

正樹は通信魔道具を取り出して女性陣に声をかけると明日香が代表で出て来た


「明日香か? それで勝ったか?」


『勝ったよ....って何これ!』

明日香は正樹の作った変形ロボに文句を言うのであった。


「それは......男のロマンであります。」


『『『『誰が男のロマンだあああああ!』』』』


(だって...変形ロボとか合体ロボとかは俺のオタクに取っては男のロマンなんだよ....。例えば〇〇ター・ロボとか機動〇〇・ガ〇〇ムとか色々だ。)

正樹は自分の世界観を今改めて感じているのであった。

正樹は呟きながら女性陣に声をかける。


「それより。俺の方はギリオンの部屋の前にいる。何となく嫌な気配がするなあ.....マジでやばい気がする。」


『それで勝てそうなの?』


「いいや....なんとも言えない....。」


『みんな、正樹が弱音吐いているわ..どうしたらいい?』

と明菜は驚いた口調で言うのであった。


『明菜さん。それマジ? 今日は嵐が来るかも知れんわ。』

と明日香。


『私は地震が来そうだと思うけど?』

とみどり。


『旦那様の弱っている顔を見てみたい....。』

クラリスが言うと正樹はその話に乗って


「クラリス。早くこい! 待っているぞ....。」


『なに言っているの! この巨乳が好きなだけでしょうが!』

明菜が阿修羅になって言っているが、顔が見えない為正樹は明菜の話をスルーしたのであった。


「それより、今お前達が地下迷宮の上空にいるのなら地面に魔法弾を放ってくれないか? そうしたらギリオンの部屋まで届くはずなので、その穴に突入してくれ」


正樹の指示を聞いて代表に明日香が他の嫁達に指示を出した。


『正樹.....分かったわ。みどり。明菜さん。巨大波動砲発射準備!』


「後は頼んだぞ! これで良し。後はあいつらが来るまで時間稼ぎをしないとな。」


正樹は奥の部屋の中に入っていった。

部屋の中に入ると台座に剣崎の姿の邪神ギリオンが座っていたのであった。


「あんたかギリオンだな?」


『なんだ? お前は。』


「俺はマサキ。あんたを倒す冒険者だ。」


『ほうう。私を倒すと言うのか?』


「ああ。さっき俺の仲間があんたの最愛のエステリーゼを倒したみたいだからな?」


『何だと? まさか....妻の気配が感じられない.....くそおおおお!』

ギリオンはエステリーゼの魔力が消えているのを感じて激怒していくのであった。


「分かったみたいだな? それとビルト平原の魔物軍もほぼ壊滅しているはずだ。」


『おまえ....私の計画を邪魔させやがって。』


「次はあんただ。邪神ギリオン。」


『分かった。お前を殺して妻の墓前に置いてやる!』


ついに正樹とギリオンの戦いが始まった。

正樹は剣を左と右の手に一本づつ持ってギリオンに襲い掛かった。

ギリオンは持っていた剣でかわしながら正樹に斬り込む。

正樹もギリオンの剣をかわして斬り返して行くのであった。

お互い剣の激しい打ち合いになっていき...ついにギリオンの剣が折れてしまった。


『私の剣が。』


「お前の剣って。勇者が持っていた剣だよな?」


『決まっている。勇者の剣は聖剣だから私にも使えるのだ。』


「それ間違っているぞ? 勇者が持っていた剣は聖剣ではないからな?」


『なんだと?』


「だって、あのくそ王国が召喚した勇者に聖剣なんか持たせる訳ないじゃん。しかも、この国に聖剣なんてあるわけないし。バカっじゃないの?」


『なんだと!』


「ギリオンさんよ。行くぞ! 秘技『十文字斬り』」

正樹の必殺技がギリオンの身体に命中した。

ギリオンの身体はバラバラに斬り裂いたのであった。


「ふう。これで終わったか。」

正樹は安堵していると...ギリオンの死体から禍々しい煙が出てきて


『舐めるなよ。そこのガキ...。この程度で勝ったと思うな!』

ギリオンの死体が消えてしまい...禍々しい煙が段々と大きくなって行き、とうとう本来のギリオンの姿に変貌したのであった。


『これが私の本当の姿である。』


その姿は体長約5メートルほどの大きさになっており、


顔は前と左右にあり、それは阿修羅のような顔であったのだ。

左右に4本の手が出てその手に左右に剣と斧と鞭と槍を装備している。

大きな翼もあり。身体には漆黒の鎧が装備していたのである。


『私の本当の姿になったから、楽に殺しはしない。あははははは!』


ギリオンは最初に阿修羅の顔の口から魔弾を放った。

正樹はそれをかわしたが...その先の壁にギリオンの魔弾が命中したのであった。


「やべえ。この魔弾....氷と炎と闇魔法で作っていたのか?」


『そうだ。私の顔は氷と炎と闇魔法が使える。そして両手はな!』


ギリオンの左右の8本の手が正樹に襲い掛かった。

正樹は剣でギリオンの攻撃を受けたりかわしたりしながら、ギリオンの隙を狙っていたのであった。

そして、ギリオンの一緒の隙が出たのを見て、素早くギリオンの懐に入って必殺技を出してのであった。


「秘技『千手演舞』!」

正樹の一番得意な秘技がギリオンに炸裂したのであったが....その攻撃をギリオンはまともに命中したのであったが.....。


『無理。無理。無理。無理』


ギリオンは正樹の秘技を受けてながら更に攻撃をしていくのであった。

遂に正樹はギリオンの攻撃を防ぐ事が出来なくなり、モロに命中したのであった。


「ぐは...。」


『無理。無理。無理。無理。』


ギリオンの激しい攻撃にただ正樹は防御に徹しているだけであった。

正樹はギリオンの攻撃が一緒の隙が出て直ぐに必殺技を出そうとしたが...ギリオンはそれを見逃さないで魔法で対抗したのであった。


『くらえ! ダークバレット!』

闇の矢が正樹の両腕と両足に命中してしまって、倒れてしまったのであった。

最早、正樹は虫の息になっていたのであった。

しかもユニークスキル『無限の可能性』を発動してたにも関わらず....。


ギリオンは正樹に提案をするのであった。

『お前。良くやった方だ。私の配下にならんか?』


「嫌だ......最後にお前に聞きたい事がある。」


『言ってみろ。』


「お前の本当の目的は何だ?」


『私はこの世界を支配して、天界を攻め込むのが目標だ。まあ他にも私と同じ事を考えている奴はいるのだが。そいつらと共謀してもいいと考えている。そいつらも私と同じ事を考えているからなあ。』


「お前を封印したのは誰だ?」


『教えて欲しいのか?』


「ああ。」


『教えてあげよう。....それはな...この世界の神が自ら召喚した勇者ラグナログだ。』

ギリオンは封印された人物を言うのであった。



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