第25話 女王の爆弾投下発言

正樹と明菜とクラリス=ガーネットは無事に王都に戻って、今女王の謁見をしていたのである。

「クラリス。貴方だけでも生きて良かったです。」


「心配させて申し上げございません。陛下。」


「まあ。貴方達は気にしてもいなかったけど。バカ夫婦さん。」

ビクトリア女王は正樹夫婦に微笑みながら毒舌を放つ。


「おい。俺達がバカ夫婦なら、あんたは痴女の女王だ。」


「嫌違うわよ。貴方、この方は大年増の女王様だよ?」

2人も毒舌で返すとガーネット侯爵が激怒をして怒鳴った。


「お主ら..女王様に何て事を言うのだ! 牢にいれるぞ!」


「何言っている? あんたもこの事件の原因の一部だろうか!」


「なんだと!」


「「こっちこそ!」」


お互い売り言葉に買い言葉の状況になって来ていた....が。

ビクトリアはこの状況を治める為に言った言葉で更に度が増して行く...。


「はいはいはい。皆さんこの辺で良いのでは?」


「「「それをお前が言うな!」」」

...こういう時に合唱しなくても良いのではないか....?


全員が一度落ち着きを取り戻して正樹が女王に報告の説明をしたのであった。


この事件の主犯は初代国王ガブリエル=ロマリアの魂で魔族の『ある方』の配下であるガルーダとゲイルを使ってガブリエル復活させてロマリアとナイトハイム王国を壊滅させて、もう一度ガブリエルの為の国を作ろうとしたが正樹達の活躍でガブリエルの計画を阻止したのだ。

それを聞いたビクトリアは正樹に問いただす。


「まさか...初代国王が主犯だと思いませんでしたわ。」


「ガブリエルが『王家の墓』の事件の主犯ですが、黒幕がいます。」


「それは誰ですの?」


「それは...邪女神エステリーゼであります。」


「その方はどういう人ですか?」


「邪女神エステリーゼは邪神ギリオンの妻ですよ。理由は邪神ギリオンの復活。その為に俺達が召喚されたと思います。」

正樹は推測を言うのであった。

その推測に全員は青ざめるのであった...。


「ねえ。あなた。邪神って言ったよね? 魔神ではないの?」

明菜は正樹に尋ねると


「此処では魔神と呼ばれている見たいですね。女王陛下。」


「そうよ。この世界には5体の魔神が眠っているの。その一つがギリオンだと言われているわ。」


「俺の予想ではこの世界には3つの邪神がいると思う。一つはナイトハイム王国に眠っている邪神ギリオン。次に邪女神エステリーゼ。そして最後は邪神ギルガメッシュ。」


それを聞いたガーネット侯爵は驚きながら答えた。

「今聞いた名前は魔神と言われている名前と同じだ。」


「ガーネット侯爵様。女王がおっしゃっていた残りの魔神は誰ですの?」


「それは魔神イプシオンと魔神ダルタロスである。」


「なるほどね....。」


「マサキ殿何かご意見あるみたいですな?」


「侯爵が言っていた残り二人は俺が知っているのと違いまして。」


「マサキ殿が知っている二人はどの様な方ですの?」

ビクトリアは顔を傾けて正樹に尋ねる。


「俺が知っているイプシオンとダルタロスは魔王ですよ。魔王国の。」


「そうであったのか....。」


「まあ。それより、今度の事はどうするのです? 変態女王陛下。」


「...もうそれは言わないの! それより、一か月後に勇者達が神殿攻略に行くのですね?」


「はい。その予定だと思います。」


「私達はナイトハイムの状況を見て結論を出しましょう。もしも、神殿攻略が我が国に脅威ならナイトハイムに行ってもらってギリオン復活の阻止をお願いするかも知れないわ。」

ビクトリアは正樹達に礼をするのであった。


「いいよ。どっちみちそれを阻止するのが俺達の目標の一つだから。気にしないで欲しい。」


「マサキ君達は、報酬は王家の墓にある物で十分なの?」


「そうだ。それで十分だけど。」


正樹はビクトリアの顔がニヤニヤしているのに正樹達は不安を感じていたのであった。


「あら。私はマサキちゃんとアキナちゃんの結婚式をしたらいいかと思ったのよねえ。」


「本当ですか? 女王陛下。私、嬉しい!」

喜んで跳ねる明菜だった。

ビクトリアはクラリスの顔を見てから正樹に尋ねるのであった。


「ねえ。マサキちゃん。此処では一夫多妻であるの知っている?」


「何を言っているのだ? ....まさか....変態女王! 俺の嫁にさせろと言うんじゃないのか?」


それを聞いた明菜は阿修羅の顔になって


「まさきいいいい! それは絶対にないよね!」


「内に決まっているじゃないか! 熟女は趣味ではない!」

正樹はそう言っているとビクトリアは


「それじゃあ。同世代の女子....しかも巨乳の女子なら?」


「それはそれで良いかも....。」


「まさきいいいいい!」

阿修羅の明菜が吠えているとビクトリアが原爆投下の言葉を出すのであった。


「なら。そこにいるクラリスを嫁にしない? 巨乳だよ。おほほほほ。」


「「「えええええええええええええええええええ!」」」

正樹と明菜とクラリスは悲鳴を上げていた。


「実はね...クラリスは私の娘なのよ..。そこにいるガーネット侯爵とのね。」

ビクトリアはさらっと禁断の関係を言うのであった。


「国王と結婚する前ね。ガーネット侯爵とお付き合いしていたのよ。私の両親が国王との結婚に断れなくてね...その時...私のお腹の中にこの子がいたのよ。しかも臨月だもん...。この子を産んだ後、国王と結婚したのよねえ...。何故か国王は私を抱かなかったのよねえ...。」

ビクトリアはクラリスの生い立ちを説明して行くのであった。

ビクトリアが結婚後、生まれたクラリスはガーネット侯爵側で育てられた。


「本当はね。旦那はガーネット侯爵狙いだったのよ? わかるでしょ?」

....つまり、国王は....ホモであったのだ...。


「それで俺がクラリスさんと結婚しないと行けないのか?」


「理由は簡単。後継者を作って! 男の子がいいわ!」

ビクトリアはまたもや原子爆弾投下をするのであった。


「ま・さ・き・いいいいいい!」

阿修羅のように睨む明菜。


....俺はクラリスさんに手を出していないからな?....


「いやいやいや。何でそういう風になっているのだ?」

正樹は必死になって断ろうとすると、明菜は真顔でクラリスに聞くのであった。


「クラリスさんは、マサキの事好き?」


「...初めて見た時から...好きになりました..ぽお。」

赤くなるクラリス。

するとビクトリアが正樹に提案をするのであった。


「マサキちゃん。リテャードから聞いたわよ? 貴方の「無限の可能性」についてパーティが異性なら自分の能力が上がるって聞いたわ。しかも嫁なら尚効果があるって。そこで提案なんだけど、クラリスと結婚したら貴方達の今後の役に立つと思うのよ? もちろん、私の方はクラリスに子供を産んで私の後継者としてくれたら。」


それを聞いた明菜は考え込むと...一つの結論に達して正樹に提案をするのである。


「正樹! クラリスさんと結婚しなさい! いいわね?」


「明菜、何でなんだ? 理由は?」


「理由は....貴方のあれ...絶倫だから私じゃいつか身体が壊れるのよ? 後クラリスさん入れて5人いればなおいいわ...。だって..週一回なら私壊れないから...。」

...なんちゅうことを言うのだ? それをしたら俺マジでハーレムじゃん???


「と言う訳で決定ね。正樹はクラリスさんと結婚するいい? もちろん私が正室だけど。」


「はあ。分かりましたよ...。クラリスさん、よろしくお願いしますね。」


「不束者でありますが、よろしくお願いします。旦那様....」

赤くなるクラリスであった。

尚、明菜とスラリスとの二重結婚式はナイトハイム王国の件が終わった時にすることが決まったのである....。

そして...正樹には後二人と結婚する羽目になるのであった。

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