第17話 王家の墓①(プロローグ)

クラリス=ガーネット視点


時間は遡って女王が正樹達に王家の墓の調査団の救助する依頼を受けた3日前、私クラリス=ガーネットは王家の墓の第八層に入って行った。

私の他に、メンバーは私の部下で戦士のグリーンとハンス。王都の冒険者ギルドで雇った探索士のリンクと回復術士のガルムを入れて合計5人である。

第七層での戦いでグリーンが負傷してガルムの回復魔法で何とか回復して今第八層にいたのだった。


「クラリスの姉御さんよ。此処やばいかもよ。」

リンクが怖がった顔で話した。


「どうした?リンクさん。」


「この先の部屋に何かがいる....。引き返そうぜ。」


「一応此処まで調査したが、村を襲った魔物ではなかったが。恐らく先に部屋にいると思う。」

部下のハンスが答えた。


「村を襲った魔物で確かアンデットでスケルトンナイトでしたよね?」

グリーンがそう言うと


「なら私の聖魔法で浄化できると思いますよ?」

ガルムがそう答える。


「部屋に入るぞ。」

私はメンバーに声をかけて部屋の中に入るのだった。

その部屋は暗闇で奥の中央に大きなソファが置いてあった。


「リンクさん。誰もいないが?」

私はリンクさんに声を掛けたら


「クラリスの姉御....逃げて.....くれ.....。」

リンクの首から下が消えていたのであった。

傍にした全員が驚く。

そして、リンクの首を持っている騎士が立っていた...スケルトンナイトであった。

私は配下に指示を出した。

「リンクさん! グリーンとハンスはその亡霊騎士を相手にしろ。ガルムさんの聖魔法を出すまでの間だ!」


「「了解」」

2人はスケルトンナイトに向って突撃して行く。

グリーンは長剣、ハンスは槍でスケルトンナイトの攻撃をかわしながら切り込んで行く。

ガルムさんの聖魔法の準備が出来た。


「二人は下がって下さい。行きますぞ!聖魔法『浄化』。」

ガルムさんの聖魔法がスケルトンナイトに当たってスケルトンナイトは消えていった。


「流石です。ガルムさん。」


「いえいえ。こちらこそ。準備の時間稼ぎをありがとうございます。」


私は光魔法で部屋全体を明るくすると....奥のソファに座っている何かがいたのだった。


『ほう...。我が部下を簡単に倒す奴がいるとは...。』


「クラリス隊長! そいつはA級魔物のスケルトンジェネラルです! ご注意を。」

とグリーンが言った。


『我が名は、エリオット=ガーネットと言う。お前達は何者だ。』

スケルトンジェネラルは名前を名乗った....。エリオット=ガーネットと言えば私のガーネット家の創始者ではないか? 


「私の名は、クラリス=ガーネットと申す。ご先祖様。」


『ほお。我がガーネット家の子孫というのだな?』


「貴方がこの塔のから近い村を襲撃をしたのですか?」


「いかにも。我の部下に命令をさせたわ。」

エリオットが答える。


「私達は襲撃された村の原因の調査に此処に来ています。」


『ならば、此処で死んでくれないか?』

エリオットはそう言うと長剣を二本両手に持ってクラリス達に攻撃を仕掛ける。


「私が此処を抑える! 二人はガルムさんの援護を頼む!」


「「了解」」


私はエリオットの攻撃を盾で防ぎながら剣をエリオットに切り込んだ。

キーン。キーンと金属音を鳴りながらお互いの剣が火花を散っていたのだった。

しかし...ガルムさんの聖魔法は結局発動しなかった。

既にガルムさんは他のスケルトンナイトに殺されていたのだった。


「隊長...此処は隊長だけでもいいので撤退をして下さい...。」

グリーンはスケルトンナイトに切り殺された...。

残るは私とハンスだけになってしまった....。


ハンスは私に青色の液体を振りかけて行くのであった。


「隊長..この液体は....アンデット専用の結界魔法の効果があります....。すぐに逃げて....その液体の効果は...。」

後3日しか持ちません...。とハンスはそう言って死んでしまった...。


「私は逃げもしないぞ! この液体の効果が消えるまで戦って見せる!」


『そうか...なら..その液体の効果が消えるまでの間、我が部下を倒してみろ!』

エリオットはそう言って部下のスケルトンナイトに命令したのだった...。


私はそれを向え打つ為に剣を持って戦うのだった....。

しかし...私は気を失ってしまった...。

『この娘は最上階にいるあのお方の生贄になるな...後3日だと新月になる...それまで此処に監禁するか....。』

エリオットはそう言ってクラリスを抱き上げて10層に向って歩いて行くのであった...。


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