第10話 ナイトハイム国王の思惑
異世界人を召喚して半年が過ぎた頃、ナイトハイム王国内の会議室には10名ほどの人物が揃っていて今にも会議が始まろうとしているのであった。
参加者は国王アレン=ナイトハイム15世。そして宰相のエルモンド=ボーゲン伯爵。近衛騎士団長のハインズ=ビルハイト。王子のロベルト=ナイトハイム。第一王女のセシリア=ナイトハイム。
王都以外の4つの大都市の領主達4名。ロマリア教ナイトハイム支部の大司教ヘンリー=バイデン。
経済大臣のロビン=エリクソン侯爵。最後に魔法士協会のナイトハイム支部長のレイ=ゴードン。
司会としてボーゲン伯爵が声を出すのだった。
「最初に異世界人の戦闘訓練状況をハインズ団長。説明して下さい。」
「ハインズです。異世界人の戦闘訓練は順調に来ています。『勇者』と『聖女』他メンバーのレベルは平均40になっています。2か月前から疑似ダンジョン訓練を致しまして無事終了。その後昨日から疑似平原のBランク魔物相当との戦闘訓練を始めました。」
ロベルト王子がハインズに尋ねる。
「後半年で『勇者』達はどれ位のレベルになるのか? ゴードン支部長。」
「恐らく平均70ぐらいかと思います。」
ゴードンはそう答えるとセシリア王女は
「そうなるとあの神殿攻略が出来るわね?」
「はい。そうなりますのじゃあ。ワシは早くあの神殿が欲しいのじゃあ。」
ヘンリー大司教がそう答える。
国王は最後にこう答えるのだった。
「ハインズとゴードンよ。半年後に神殿攻略の準備を頼むぞ。ヘンリー殿は『聖女』他回復職のサポートを頼みます。」
「「了解しました。」」
「次に国内の経済状況をエリクソン侯爵ご説明お願いする。」
「エリクソンです。この国内の経済状況は他国の支援が無い為、非常に厳しい状況でございます。私はそこにいる4つの大都市の領主達に役割を与えました。農業中心の都市には農業を、一つは兵士を募集し、募集した兵士の訓練として、一つは他国への貿易の交渉をそれは海岸沿いに都市の領主でまかなります。それで国内の経済は回ると思われます。」
「エリクソン伯爵の計画に異論はありますか?」
ボーゲンは全員に問いかえると全員賛成となりエリクソン伯爵の計画は実行されるのであった。
そして、セシリア王女は
「神殿攻略が成功した場合は、『勇者』カズヤさんをシルビアの夫にさせて弟ロベルトは『聖女』を愛人とさせるのですね?ヘンリー大司教そうですね?」
「もちろんじゃあ。『聖女』ミドリにはワシが従属魔道具を用意して王子に従順させようぞ。」
「あの綺麗な『聖女』が我が道具になるのだな。いいぞ。あはははは。」
と王子はそう言うと国王は
「王子よ。ワシにも『聖女』をたまによこしてくれよ?」
「分かっていますよ。父上。『勇者』にはシルビアをあげるのですか?」
「建前は上げると言っておる。『聖女』とその友人『アスカ=モチツキ』以外の『勇者』メンバーは『隷属の指輪』を神殿攻略前に渡す予定だ。理由は『聖女』とその友人の二人は私達の行動に違和感を感じているみたいだから、安心させる為にワザと付けさせない事にしたのだ。此処に戻って来たなら無理やりでも付けてやる。絶対にな....。」
するとゴードン支部長は
「あの『隷属の指輪』は一回付けると取れないようにしてある。男子は即死んでもらって女子はワシ達の性奴隷だわ。若いから壊れんだろう。」
そこでセシリア王女は
「召喚した異世界人の中で二人クズ職になった男女は?」
「今は渡した金が無くなって何処かで奴隷にでもなっているか冒険者になってもあの低職なら死んでいるはずだ。」
と王子はそう答えた。
「ワシらは皇族だ。価値のない奴はいらん。では解散とするか? 宰相終わりだ。」
「それでは解散とします。」
ボーゲン伯爵は解散の音頭をして全員解散となった。
そして国王は、
「あの神殿を攻略をしたら、他国に戦争を仕掛ける為、魔王国との同盟を結んだのじゃあ。その魔王国との同盟条件があの神殿攻略だからな。その為我が娘次女のエリーゼをあの国の王妃として政略結婚させたからな。あの国は今は武装国家と言われているが今でも同盟国として友好な関係となっているから問題ないはず。最悪敵対関係になっても魔王国との連合で倒せるはずだ。もしも....『魔神ギリオン』の失敗してもあの異世界人達が死んでもこっちにはシルビアを使ってまた異世界から召喚させてワシ達の奴隷兵士として大量に召喚したらいいのだからな。」
ナイトハイト王国は魔王国と同盟を結び、魔法国の同盟の条件はあの神殿を攻略する事で、この世界で四つ国、帝国と武装国家と獣国と中立王国を倒して世界を支配する事が目的だった。
その為にシルビアが召喚魔法で異世界人を召喚させたのだ。だがシルビアの召喚魔法は一回召喚すると再度召喚魔法を発動せせるのに5年のインターバルがかかるが、強引に召喚魔法をさせたらいいと考えている。
つまり、第三王女であるシルビアが死んでもいいと思っていたのだった。
....その半年後、あの神殿攻略が失敗して邪神によってこの国が滅亡になるとはこの時誰も思ってもいなかったのだ.....。
~作者から~
今日から7日まで一日三話連続掲載をします。
どうぞお楽しみして下さい。
後よろしければ、フォローと評価の☆を付けて下さるとうれしいです。
途中コントもありますので楽しく読んで下さいね。
第三章からはマジでオタク要素が入ります。
時代が遅れていると思いますがそこは愛嬌で。
作者からでした。
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