5 旅人
彼は、この辺りを旅している最中だったらしい。
それでふと見ると、砂漠で身動きの取れない人間を見つけた……らしい。
砂漠に慣れずに立ち往生する人間は案外頻繁にいるらしい。
アイサイ公国では見た事も聞いた事も無いこのコブのある動物は、『ラクダ』というらしい。
メルはまじまじとラクダを観察する。
撫でてみたい。
面白い動物、こんな子初めて!
彼はラクダにメルとナサを乗せて、自分は下でラクダの手綱を引っ張った。
彼は二人に行き先を尋ねたが、さすがのナサも困惑した。
国の外を知らないので、どこへ行けば良いのか分からない。
できるだけここから遠くへ、と言うと彼は快く応じてくれた。
その前にまず物資を調達したいから近くのオアシス(砂漠にある水や木が生えている貴重な場所、と教えてくれた)に寄っても大丈夫か、二人に尋ねる。
二人は頷く。
長く終わりのない旅が今、始まる。
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