第37話 記憶を取り戻した王女とアーサーとの楽しい食卓

ある時

アムネジア・・テインタル王女が訪ねて来た


「エリンシア姫・・私ね やっと記憶を取り戻した」微笑む王女


今度はアムネジア・・テインタル王女の方がエリンシア姫を抱きしめた


「貴方の故郷の白の国へ帰りたいでしょう? 

貴方の大事な人達がいるわ」


エリンシアは心の中で 思った 


いいのです 貴方が記憶を取り戻しただけでも 

私には 幸いです


二人は互いに抱きしめあい 涙を流した


丁度 その時だった アーサーがやっと黒の国から帰ってきた


その夜は夫であるアーサーを交えて 羽琴の演奏に それに食事をした

アーサーは 土産にと黒の国と白の国の食材が手に入れ


黒と白のそれぞれの料理がテーブルいっぱいに並んだ


皆 微笑み 幸せな時間を共有した・・。



会話の中で アーサーが思わぬ話をした

黒の国は 執権として黒の国を治めていたヴァン伯爵を殺して


黒の王子アーシュラン リュース公やアルテイシア姫に 

開放され 魔具を壊され心を取り戻した竜人セルト


そうしてアーシュ達 王子に従う戦士セルト達により 黒の王国は奪還され


王子アーシュランは 火竜王(サラマンデイア)となり 

黒の王になったという..


王女が・・テインタル王女が黒の国に戻れたらいいのに

降りしきる雪を窓越しに見ながら思うエリンシア 

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