第8話 役割破壊!! 揺れ動くアイデンティティ!!

 


 ガミタ君がクラスメイト達への僕を無視する命令を解き、クラスメイトとの会話が可能になったお陰でぼちぼちクラスにも馴染んで来た。

 よわよわメガネ先生が「知っでで止められなぐでごめんなざぁい! ゆるじでぇ!?」とドン引きするほど泣きながら謝ってきたのにはビビった。二十歳を過ぎた大人にガチ泣きされた時の対処法を残念ながら僕は知らない。

 必死に励まして気にしていない旨をどうにか伝えると、感謝しながら足にしがみついて来た。ドン引きを越えて恐怖すら感じる経験だ。



 そして更に時は流れ、撚糸町での生活も随分と慣れてこの町のソウル傾向や地理にも大分明るくなって来た頃の話だ。


 撚糸町にある廃工場、CC団がそこで違法なソウルストリンガーのパーツを製造しているとの噂を聞き付けた僕達ヨリイトストリンガーズは、この場所の調査にやって来た。


 廃工場の内部はソウルワールドと化しており、見た目の倍以上に広い秘密の生産工場が広がっていた。

 これって凄え技術だよな? 世間で実用化されているとは聞いた事がない、悪の組織なんか止めて平和利用しようとは思わないものかね?


 戦闘においては特筆すべきことは無かった。団員が200人程は居たがどいつもこいつも雑魚ばかりだった。

 特に苦戦する要素はなく、みんなで力を合わせて問題無く制圧が可能だった。


「ストリングプレイスパイダーベイビー!!」


 全身タイツの黒尽くめの戦闘員達がトリックの爆発で吹っ飛んでいく。一応手加減しているから問題ない。戦闘員は恐らくこの部屋で最後だ。気絶している内にソウルの糸で拘束しておく。


 撚糸町で悪事を働くCC団……なーんか弱いんだよな? 襲撃は積極性に欠けるし、幹部級の人材が未だに出て来ていない。やる気ないのか? それとも他に理由でもあるのか?


「ねえユキテル君? こいつらってやる気が無くない? CC団って何だか勢いないよね……あっ、ないよねでヤンス!」


「えっ、勢いが無い? そうかなあ? むしろ今年に入ってから凄く活溌になった気がするけど……二週間に一回は騒動を起こすのは十分勢いがある証拠じゃないかな?」


 うーん……おかしいなあ? 御玉町でも廻転町でもこの時期なら三日に一回は事件が起こったんだけどなあ? もうちょっとギラギラしていたと言うか……


『俺には分かるぜぇ!? お前も暴れ足りないんだろマモル!? だから物足りなく感じるんだよ! お前は俺と同類だからな!』


 ユキテル君の後ろでやかましいユピテル君、最近はほぼ出現しっぱなしだ。


 しかも物体に干渉する様になって来たし、最近では飲食まで始める始末だ。僕のオヤツをよく強奪して来る。いやしんぼでもある。

 僕への態度はだいぶ友好的になって来た。ユピテル君がやり過ぎる度にストリングガーバトルで止めていたら何時の間にか認めてくれたようだ。

 でもバーサーカー仲間扱いは困る。僕は愛と真実を貫くラブリーチャーミーな正義の少年だ。


「まったく! ユピテルもマモルも乱暴者よね! そんなんだからヨリイトストリンガーズの評判が悪いのよ! あんた達はもう少し慎みを覚えなさい! 大人のレディであるこの私のようにね!」


 よく言うよイズナちゃん……慎みのある大人のレディは水泳の授業があるからって水着を着たまま小学校には登校する事はない。掃除の時間に箒で野球して窓ガラスを割ったりもしない。給食のお替りを奪い合ったりもしない。冷凍みかんの恨みは忘れんぞ?

 それに、君の大好きなユキテル君も十分に悪評に貢献してるよ? むしろエゲツなさとキルスコアならチームトップだ。ビリオ君が記録しているデータで確認したから間違いない。好みだけで物事を決めつけるのはよくない。


「へっ、ナメられるよりはマシだろ。最近の撚糸町は妙な輩が多いからな、CC団以外の組織も動いている形跡がある。俺達のチームが恐れられるのは好都合だ。睨みを効かせている内は派手な真似は出来ねぇって事にもなるからな」


 最初はいけ好かない陰湿なガキ大将だと思ったガミタ君、思った以上に真面目に町を守っている親分肌の男だった。


 粗暴で威圧的な割には相談事を無碍にしたりしない。町の力無きストリンガー達からは恐れられながらも頼りにされている男の子だ。本当に小4か?


 転校初日から僕をハブにしたのは様子見だったらしい。僕が凄く怪しげだから組織のスパイだと思ったと言っていた……阿呆か? ヤンスヤンス言うスパイなんてこの世にいねぇだろ? 暫くして謝罪して来たから一応許した。

 だけど、忘れる事は無い。そういえばあの時は……ってここぞと言う時に言ってやる! 僕は受けた屈辱はぜったいに忘れない男だ! 何時までもネチネチと記憶してやるぜ!


「まあまあ、今は無事に事件を解決した事を喜ぶでやんすよイズナちゃん。僕達は確かに恐れられてはいるけど、同時に感謝されてもいるでやんす。それに、2人も最近は手加減を覚えて来ている。成長している所を褒めるのも大人の女っぽいでやんす。そうでやんすよねえ? ユキテル君?」


「えっ、僕? そうだね、2人とも凄い成長していると思うよ?」


「そういえば私もそう思ってたのよ! 最近ユピテルとマモルは良くやってるわ! 同じ意見ねユキテル!」


 釈然としないが……まあいい、ビリオ君に免じて突っ込みはやめておこう。

 イズナちゃんに一言申すと倍になって返ってくる。そして論破すれば拳が飛んで来るのだ。多少の発言はスルーするのが一番平和的だ。僕はかしこいから学習したのだ。


 ビリオ君が通報しておいた警察が到着し、気絶している戦闘員達を引き渡してその場を後にする。

 もはや顔馴染みになったおっさんに何時もありがとうって言われるのは……どうなんだ? 喜ぶべきか悲しむべきか迷うな。


 魂魄刑事部や魂魄警備部の特殊部隊は本当に初動が遅いよな? それともソウルギアを使った犯罪が多すぎるのか? ちょっとこの国の未来が心配になって来る。






 それからもCC団の活動が激しくなる事はなかった。ヨリイトストリンガーズでの日々は程々に悪の組織をぼちぼちと潰しつつ、ランク戦に精を出す毎日だ。



「お前らが最近噂のヨリイトストリンガーズやな!? 随分と調子に乗っとるらしいやんけ! 噂になっとるで! 最年少でAランクチームに到達するのはワイらのチーム“ナンバノタイガース“や! 覚悟せい!」


「ストリングプレイスパイダーベイビー!!」


「な、なんやてぇ!?」


 うーん、お手本の様な関西チームだ。似非関西弁なのもそれっぽい。コテコテ過ぎる。



「おいどん達は“マスラオチェスト“でゴワス! ヨリイトストリンガーズ! 噂と違って随分と女々しか男が多いでゴワスね! おいどん達の方が数百倍雄々しく日本男児でゴワス! 勝利は頂くでゴワス!」


「ストリングプレイスパイダーベイビー!!」


「ちぇ、チェストォォ!?」


 デカくて濃いチームだ。本当に小学生か? ストリンガーバトルに体型はあんまり関係ないだろ。



「わったーは“チュラウミニライカナイ“さー! 美ら海からソウルを得られるわったーは無敵! 地元では敵なしさー! ヨリイトストリンガーズ! 覚悟するさー!」


「ストリングプレイスパイダーベイビー!!」


「し、シィサァぁ!?」


 撚糸町に海はねえぞ? 適当な方言使うな! 語尾を取り繕えばいい訳じゃねーぞ!?



「お前達がヨリイトストリンガーズかい? 私達は伝統ある“オソレザンソウルズ“! 口寄せで貴様等の悪行はまるっとお見通しだ! 正義のイタコである我等が成敗してくれるわ! 迷えるタマシイ達の恨みを晴らしてやるぞ!」


「す、ストリングスパイダーベイビー!!」


「き、きゃあ!?」


 濡衣だよ! 流石に殺しまではしていないぞ!? 別の魂を降ろしてない!?


 次々と遠方からやって来るキャラ付けの濃いチーム達を返り討ちにしていった。毎回遠くからご苦労な事だ。

 

 こいつ等はジュニア部門のチームだから13才以下のはずだ。子供の癖にわざわざ遠征しに来たのか? 行動力があり過ぎる。親御さんは何をやって……いや、家も似たようなもんか? 他所様の家を悪く言うのは良くない。


 やっぱりキャラの濃い奴はストリングガーバトルでも強い、ソウルバトル全体でもその傾向はある。

 色物にみえても中々の実力を持っている。自慢するだけの事はあり、そこら辺の戦闘員達とは比べ物にならない強さだった。

 まあ、だからこそこういう輩とランク戦を行い勝利すれば、たんまりとポイントが稼げる。お陰でヨリイトストリンガーズは年明けを待たずにAランクへと昇格した。


 僕が今まで所属して来たチームと比較してもかなり早いペースと言える。

 だが、立ち上げてから無敗でランク戦を繰り返せば当然とも言える。自分より上のランクのチームに連勝を繰り返せばポイントにボーナスが付くのだ。遠征組が丁度よいランクだったのも運が良かった。

 僕達は傍から見れば、ジュニア部門では他に類を見ない躍進で無敵ッぷりだろう。だからこそ遠くの地にもヨリイトストリンガーズの噂が届いたに違いない。




 なんやかんやで1年はあっという間に過ぎ、年は暮れて行った。


 いよいよ新年がやって来る……今日は大晦日だ! 準備は万端だオラァ! 来るのは分かってるぜ!?


「ちょっとマモルー? 年越しそばはまだー?」


「まだだよ? ちゃんと年越しの瞬間まで待とうよ……あっ、待つでヤンス」


 まだ夜の9時だぞ? イズナちゃんは相変わらず食い意地が張っている。


「マモル君、年越しそばを食べるタイミングは31日なら何時でもいいみたいでやんすよ? むしろ年を跨ぐ瞬間に食べてるのはマズイでやんすね。年越し蕎麦は1年の苦労や厄を断ち切って新年をむかえるための縁起物で新年に持ち越すのは良くないでやんす」


「へー、そうなんだ? 勘違いしていたよ、流石はビリオ君、博識だねえ」


 流石チームのメガネ成分とデータキャラを一身に受持つだけの事はある。また一つ賢くなってしまった。


「じゃあ早く食べましょう! お腹が空いたわ!」


 饅頭を食いながら空腹を訴えるイズナちゃん。あんだけ夕飯をたらふく食ったのにもう腹が減るのか?

 まあ、大晦日だから多目にみよう。僕がみんなを自宅に招いた訳だし、もてなすのがスジだろう。


「僕も手伝うよマモル君、お鍋にお湯を沸かすね?」


 率先してお手伝いを申し出るユキテル君、勝手知ったる様子で棚から鍋を取り出してテキパキと準備を始める。

 チームのみんなは僕の家に入り浸ってるから調理器具の場所まで把握されている。


 しかし、大晦日に泊まりで友達の家に行くことを許可される小学生って凄いな? 誘っておいて何だけど全員許可が下りるとは思わなかったぞ? 


 年が明けたらやって来るであろうCC団との最終決戦、町を守る事にも関心があるヨリイトストリンガーズのみんなはどうせ首を突っ込むだろう。

 巻き込まれるのが分かっている、それならみんなが近くにいた方が事態をコントロールしやすい。そう思って年越しと正月を僕の家で過ごす様に誘った。


 上手く行けば今度こそ月のソウルは僕の物だ……うんうん、早く不老不死になりたいな♡ 頑張るぞい♡


 くく……僕の為に存分と働いてくれよヨリイトストリンガーズのみんな? 我が悲願のためになぁ! 僕の手作り蕎麦を食ったからには働いてもらうぞぉ!?


 父さんは相変わらず仕事だし、家政婦さんも大晦日と正月はおせち等の料理を作り置きして仕事を終えている。

 僕の家には大人は居ない、いくら夜ふかしと暴飲暴食をしても咎める人は居ないのだ。


 ユキテル君と年越し蕎麦を作り終わり、ホットカーペットとコタツの敷いてあるリビングまで持って行く。


 みかんや饅頭を食って年末のバラエティを見ている4人……1人は背後霊? だから薄っすらと発光している。


 ユピテル君め……ナチュラルにコタツでみかんを食ってやがる。

 とうとうユキテル君と離れて行動することが可能になったユピテル君。もしかしてコイツの正体はソウルの精霊か何かか? 自称別人格の割には自律行動し過ぎだろう。


「あっ! きたきた! いっただきま~す!」


 速攻で蕎麦を貪り食うイズナちゃん、レディの姿か? これが……まあ、いただきますが言えるのは偉いから許そう。


 みんなでテレビを見ながらコタツで年越し蕎麦を食べる、実に穏やかなで素敵な時間だ。正月は決戦で忙しいだろうから英気を養わなくてはいけない。


 ……うーん、今までやぶ蛇になりそうだから敢えて聞かなかったけど、少しだけ家の事をみんなに聞いてみるか? 

 自分家もそうだから、人の複雑な家庭環境を聞き出すのはあんまり好きじゃないけど……そろそろ聞いてもいい程度には信頼関係を築けただろう。


「みんなはさ、年末年始に家族と過ごさなくてもいいの?」


「はあ? 自分から誘った癖に今更だなマモル? まあ、別に構わねえんだよ、俺達は一族ではユキテルと一緒に出来損ない扱いだ。どうせ年末年始の本家への挨拶には置いて行かれて留守番だからな……出来損ないらしく好きに過ごさせてもらうぜ」


 ほーん、やっぱりそんな感じなのか? 一族ね、お互いに苦労するねぇ……


「ガミタ君、その話は止めた方がいいでやんす」


「別に構わねえだろ。マモルは俺達の……その……もう身内みたいなもんだろ? 隠す程の事情でもねえ」


 おっ、ガミタ君がデレたぞ? 僕の特製年越し蕎麦か決め手かな? 市販の蕎麦を茹でてめんつゆとほんだしで作ったお手軽年越し蕎麦だけどね。天ぷらは出来あいの物を乗せただけだ。


「そうそう! マモルはヤンスは下手くそだけど役に立つわ! それに私達は既にAランクチームよ! 本家の生意気な奴等も私達に先を越されて悔しがってるでしょうね! いい気味よ!」


「……そうでやんすね。マモル君のお陰で僕達はまた昔みたいに仲良くなれた。僕もジュピターガーディアンズとしての役目を満足に果たせているでやんす。当主様だって今のユキテル君を見れば……」


 へー、アイジ君に対する四天王みたいなもんか? ガーディアンズって洗脳とかノリじゃなくて伝統あるガチの役目だったのか。やっぱりこの世界はおかしいな、阿呆だろ?


「うん、でも僕は役目や家なんて気にしてないよ。今はみんなで一緒にストリンガーバトルをするのが楽しいんだ。本当にありがとうマモル君、全部君のお陰だよ!」

『俺達が暴れる為の舞台を整えてくれるもんなぁ!? これからも頼むぜマモル!』


 おいおい、みんな褒め過ぎだろ? 気持ち良いじゃねえか! うーん、承認欲求が満たされるぅ! もっと褒めて♡


「いやーみんな褒め過ぎだよ……あっ、でヤンス!」


「もう! それ止めなさいよ! 全然使いこなせてないじゃない! マモルにはヤンスの才能がないわ!」


 うっ、そんなぁ……ヤンスの才能って何だよぉ……


「うーん、語尾で自分の人格の認識の先鋭化を促す事によって、自身のソウルの傾向を望む方向に変化させる修練……こればっかりはフィーリングと才能の世界でやんすからねえ。僕はやんすが性に合うけどマモル君には合わないみたいでやんす、頑張ってるのは知ってるでやんすが……違う語尾を試すのはどうでやんすか?」


 ……えっ!? 何それ!?


「うん、確かに語尾や格好を模る事によってオリジナルトリックや必殺技は発現しやすくなる。遠征で僕達に挑んできた人達にもそれを実践していたストリンガーが多かったからね。でも、マモル君には必要ないんじゃないかな? もう十分に多くのオリジナルトリックを持ってるしね」


 えっ!? ユキテル君? ええっ!?


「ああ、一族間で独自のスタイルが伝わってる事が多い修練法だが、やんすはその中でもポピュラーな語尾だからな。一般のストリンガーに知られていてもおかしくはねぇ、最初に会った時は俺も過敏になっちまった……改めて済まなかったなマモル」


 んっ!? ガミタ君? んんっ!?


「そうなの!? ヤンスにはそんな効果があるの!?」


「はぁ!? 知らないでやってたのかマモル!? おいおい、じゃあお前は何が目的でヤンスって言ってたんだ? 大丈夫かよ……」


 若干引いた様子で僕に問い掛けるガミタ君。

 

 改めて何でって言われると……説明しにくいな? 自身の立ち位置の確立? うーん? 僕は何故ヤンスをチョイスしたんだ?


「えーと、安心と安全を手に入れるため……かな?」


 みんなが疑問符を浮かべて唸る。

 いや、ごめん。僕自身も正直分かっていないかも……


「やっぱりマモルは変人よね! 何だっけ? 正月にCC団との最終決戦が始まるだったっけ? 要塞がどうとかも言ってたわよね? 妄想は程々にしなさいよねー」


 いや、変人じゃねえよ!? 正月には悪の組織の要塞が町に出現する物だろ!? そういう風潮があるだろ!? そういう感じだろ正月って!


「要塞は出現するよ! えーと、空中と陸上が来たから……今度は海上だよ! 正月にはCC団が町をソウルワールドにして海上要塞を出現させるはずさ!」


「いや、撚糸町に海はねえぞ? 大丈夫かマモル? もしかして熱でもあんのか?」


 うっ!? そうだった……撚糸町は海のない町……うごご……


「ぼ、僕は信じるよマモル君! えっと……うん……」

『ふーん、現実味がねえけどそうなったら最高だな。正月早々派手にバトル出来るなんて最高じゃねえか』


 あっ、信じてないな!? げ、現実味の無い発光謎生物の癖に! 僕を愚弄するつもりか!?


「絶対だよ! 正月には絶対に要塞が町に出現して悪の組織と僕達の最終決戦が始まるんだ! 僕のソウルを賭けてもいい! 間違ってたら鼻からスパゲッティ食って町内を逆立ちで一周してやるよ!」


「えぇ……何でやんすかその猟奇的な代償行為は? 誰も得しないでやんす」


「バカね! 自分で自分を追い込んでどうするのよ? 素直にゴメンなさいしなさい、今なら許してあげるわよ?」


「う、嘘じゃないよ! 信じてくれよぉ!?」


 本当だもん! ほんとに要塞が出現したんだもん! 嘘じゃないもん!


 まるで僕の頭がおかしいみたいじゃないか! 新年の幕開けを見てろよ!? 絶対に要塞が出現すっから! 吠え面かくなよ! ギャフンと言わせてやる!

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