第6話 志伸の想い

「志伸」

「あれ?智香じゃん!」

「久しぶり!元気そうだね?」

「勿論!元気が取り柄の久稜志伸様ですから」

「まあ、優華に話は聞いてるけど」


「アイツ変な事、吹き込んでね?」

「あー、もうヤバイね」

「やっぱり」


「なんて嘘だよ。大丈夫!幼なじみだから喧嘩絶えないって話を聞く位だよ」


「そうか」

「うん。ところで、志伸は今、好きな人いたりする?」

「いや。どうして?」


「ううん。聞いてみただけ。でも、志伸と優華の通ってる高校って美人系、可愛い系が多いって話だし」


「確かに多いな。告られたけど全部断った!」

「えっ!?良い子いたら付き合えば…」

「いや…付き合うとは違うから」

「友達から、ゆっくりとか?」


「まあ…そういうのもあるんだけどさ、俺が相手の事を好きになる自信は、ないな。俺、相手と一緒に好きなった時って決めてんの」


「えっ?それって…難しくない?」


「まーな。俺さ前、優華の事が好きで想い伝えないまま別れて後悔してた。でも、今思えば告白しないまま別れて良かったと思っている。また、帰ってくる予定だったし。そん時まで会えると信じて」


「じゃあ、帰って来た時に告白すれば良かったのに。そうすれば2人共、人生変わってたんじゃないの?」


「…それは…どうかな?」


「えっ…?」


「別れて約2年、アイツにとっても幼なじみ以上の気持ちはなかった。そう思うけど」



「志伸」


「お互い…想いを伝えないまま別れたけど結局、別の道歩んでいたんだ」


「えっ!?つまりそれって…優華の気持ち気付いてたって事?」

「ああ。あっ!この事は内緒な」

「オッケー!ねえ、今後はどうするの?」

「えっ?」


「だって待っていても何も変わらなくない?確かに今は優華に彼氏いるけど例え別れる事になっても2人の関係は想いを伝えない限り何も変わらないと思う」


「ああ。幼なじみのまんまだろうな」






恋愛とは


難しいもの


人を好きになったり


恋と愛は別のもので



それとどう付き合っていくかで



人生も



運命も



恋愛も



左右されるんだよね



きっと──────











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