第152話 economics

もちろん、旧来の蒸気機関車は

博物館レベルの保存、産業遺産になった。



しかし、人手を比較的必要とする


石炭産業が無くならなかったので




国鉄に人々が集まる事もなく



従って労使闘争も起こらなかったから


痛ましい事件も起こらなかった。




分割民営化も起こらず


国鉄は、国鉄のまま残ったから



安い運賃で、産業への貢献もできた。







基幹産業としての鉄道がローコストなのは

いい事である。




あらゆる物流コストが低くなり

従って、原油輸入量も少なくて済む。




外国にあまり依存する必要も無くなった。




国内の経済が、活発であれば

あまり輸出に頼る産業構造でなくても良くなったから



格別、外国資本の参入を迎える必然もなくなっった。





つまり、平穏なる日本の社会構造は

そのまま、で


明治より連綿と続く、協調的な日本人の

社会は壊れる事もなかった。



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