第100話 national
「そんなふうに、成敗はしても殺すまではしない、なんてのが日本人で、まあ食い物のせいもあるが」と、出雲神は言った。
絶対的な正義、なんてのがいい加減だから
そこらへんが曖昧。
だから、水戸黄門も精々殴るくらいで、殺すまではしない。
「それはそうだ。罪人だからっていつも悪人でもないし、隣人だって出来心で悪い事するぞ」と、ドイツの神様は規則の国の神様らしい発言(笑)。
「でもまあ、善人がイジメに堪え兼ねて自殺するよりは
悪人が善人になってくれた方がいいな」とは、出雲神(笑)。
「賛成してくれるのか」と、めぐの国の神様。
意外な言葉に、喜色を面に表す。
「まあ、世界中の神様を賛成させるのは無理だろう。
排他的な一神教もある。
そういうところは、攻撃する気持ちを外に向ける事で
形を保ってるからな。
とりあえずヨーロッパ侵略を抑えるんなら、アメリカと西欧、欧州連合くらいで充分だろう。心を治癒してしまうのは。
」と、出雲神は意外に融通がある。
そういえば、因幡の白兎を助ける国の神様である(笑)。
根本的に優しいのかもしれない。
そういうところは、水戸黄門とか
遠山の金さん的(笑)。
そういえば、松下幸之助は皆から尊敬されて
原田泳幸や小川隆はそうでない(笑)。
違いは、そういう愛がないところ、論理的に筋道が立っていないところだろうか。
松下だって、真似下電気なんて言われていたけれど
でも、それで皆が喜んでくれて、皆が幸せになる。
そういう優しさがあって
他のふたりはそうじゃない(笑)。
それが、本物の日本人と
そうでない人の違いだろうか。
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