第11輪 魔王は私が好きだが...

う~ん...

もう...朝...?


「ルナ、起きて、朝だよ」

「うぅん...いつもの...」

「はぁ、こっちに来てる時くらい我慢してよ」


とか言いながら、ちゃんとやってるんだけどね


「んむ!?」


離れられない!?

久し振りだからって!


「ぷはっ!」

「ユリの唇は極上の味」

「何言ってるの!?」


もしかして、私のいない間に頭が...


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


会議って言われたのに会議っていう会議じゃなかった

即終了した

私が来てから今日までの出来事を軽く説明しただけ

女王にまで魅了の効果が出てないか、そこだけが不安...

因みに和解は公式な文書でちゃんと国民、世界に発信した


「ただいま~ってあれ?」


ルナがいない

どこか行ってるのかな?

ま、いいや


ルナ視点――――――――――――――――――――――――――――――――――


赤い菊、銀木犀、赤い篝火花、赤い撫子、霞草

ちょっと種類多かったかな?

...

大丈夫...だよね...


百合視点――――――――――――――――――――――――――――――――――


ぬぁぁ...

やることがないぃぃ...


ガチャ


「た、ただいま」

「ルナお帰り」


ルナが帰ってきたから暇は...

話のネタがなかったらダメじゃん


「ユ、ユリ」

「ん?何?」

「つ、付き合ってください!」


!?

え!?

き、聞き間違いじゃ...ない...よね...?


「私はユリに噓偽りなく、正直に言ってほしいの」

「...」


リフィシアさんと言い、剣士総隊長(まだ名前知らない)と言いあんなだったのに

ルナは...


「いいよ」

「ふぇぇ...」

「ルナ!?」

「さっきまで緊張してて」


そういうことね


「綺麗な花...」

「ちょっと種類多かったかな?」

「私はこういうのも好きだよ」

「良かった」


その日の夜、私たちは抱き合った


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


「昨夜はお楽しみでしたね」

「ッ~~!!」

「痛い!痛いって!」

「美桜...覗き見はダメ...日本にいた時から言ってたじゃん...」


美桜は隙あらば覗き見してくる

しかも、日本にいた時から

あれ?もしかして、美桜って天然百合?


「それにしても、ラブラブだねぇ」

「別にいいでしょ?もう、恋人同士なんだし」

「それもそうだけど...そうやって見せつけてるとあそこの馬鹿三銃士みたいな人が増えるよ」

「え?」


あれは...


「使者様が...使者様が寝取られた...」


ソフィアさん、寝取られてないんだけど


「取り返さないと...でも...あの幸せそうな顔を見ると...」


妹も妹で大概


「眼福です、ごちそうさま...カフッ」


あなたは1回頭冷やして、どうぞ

というか、吐血してるし


「ね?」


ルナは...


ギュっ


離す気はないっぽい

よし、放置

というか...


「私、歩いてないよね?」

「もはや抱っこだね」

「これが一番ユリを取られない」


ルナの方が身長が高いから

はい、そこ、身長低いとか言わない

私もギリ150台なの気にしてるんだから

ルナは目測160ちょいくらいかな?


「もういっそのこと抱っこでいいよ、この状態キツイから」

「わかった」


ルナのむ、胸が...

え?

ルナはおっきいのに私はまな板?

悪かったね、まな板で

貧乳はステータスとも言うし...もごもご


「ヤバい...こうしてると瞼が重く...」

「私は寝ても大丈夫だよ」

「いや、できるだけ寝ないように頑張る」


結局寝たのは言うまでもない


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


ん...


「ッ~~!?」


今日は声なき悲鳴が多い日なのかな?

まぁ、起きたら目の前にルナの顔があったらそうなるよね

しかも、寝てるし

...

今考えたらルナって魔王だから、女王みたいなものだよね?

だから、ルナと付き合うってことは婚約...

止めた!

考えるの止めた!

二度寝する!

1食くらい抜いたって大したことない!

というか、外見たら月の位置的にもう食べ終わってるから!

ということでおやすみ!


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


「...」

「おはよう、ユリ」

「おはよう、ルナが先に起きてるなんて珍しいね」

「凄い?」

「うん、凄い」

「えへへ~」


か、可愛い

なんだこの可愛い生物は

この可愛い生物に私は今膝枕を――

ん?膝枕?


「あ!ごめん!重かっ――」

「ダメッ!」


えぇ...


「ユリ、寝てる時に凄い魘されてて...」


...

はぁ~...

私ダメだなぁ~

彼女に心配させちゃうとか

まぁ、夢だから、仕方ないんだろうけど

こういうときは...


「んむ...これで落ち着いた?」

「...」

「ルナ?」

「きゅ~」

「ルナァァァァ!!」


どうしようどうしよう

何をすれば...

ハッ!そうだ!

膝枕!

って思ったけど...

前に倒れてきてるから私も起き上がれない

というか、顔に胸が...


ガチャ


「百合~、ご飯早くしないと冷めちゃ――」


これは助けを求めるしか!


「お楽しみ中失礼しました~」


えぇぇぇぇ!!

た、助けてぇぇぇぇ!!


ルナが起きるまでこのままでした

なにもやることなかったからルナの胸を堪能してました

因みにご飯はギリでした

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