第9輪 私は百合だが...吹っ切れようかな...

「ぐぁぁぁぁ!」


仕込み針持っといて良かった


「今、私...発動句破棄してたよね...」


ブースト使ったんだけど...


「取り敢えず、回収」


風魔法が付与されてるから勝手に戻ってくる

しかも、刺さってるものの魔力を使うとかいうね


「さすがにこのまま放置して殺すのもなんだし...ヒール」


あれ?

もしかして私、この短時間で全属性使った?

酸と地、風それと回復と無

うん、全部使った


「その針どっから出したんですか...」

「秘密です」

「まぁ、そんな簡単に教えるわけないですよね」


もちろん


「ソフィア姉さんどうしたんですか?」

「決めました、私、使者様と結婚します」

「またか!というか、王女なのに私でいいのか!」

「ソフィアお姉様だとしても譲らない」

「別に独り占めするつもりはないわ」


...

左には巨乳、右には貧乳

どうしてこうなった


「あの助けてください」

「眼福です」


あ、もしかしてこの王子...


「姫男子か!?」

「はい、そうですよ」


どうにかして逃げなければ...


「ブースト」

「はうっ」

「あうっ」

「それじゃ」


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


いや~、昨夜は災難だった


「あれ?百合無事だったんだ」

「なんとかね」


本当になんとか逃げたよ


「使者様やっと見つけましたわ!」

「げ!」


なぜここに!?


「美桜、また後で!ブースト!」

「え?」

「待ってください使者様!」


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


これだったら魔人国の方がいい


「あ」

「あ」

「...」

「...ブースト」


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


屋根にいるけど...

さすがに来ないよね?


「あれ?どうして使者様がここに?」

「あ、ええっと...」

「あ、そういえば、自己紹介が途中でしたね、では、改めまして、マリファネット王国第一王子のダンテ・ハリス・マリファネットです」

「私は百合 椿です、特にこれという役職はないですけど、一応、今は魔人国使者ですね」


私の役職って何?


「使者様は何故ここに来たんですか?」

「ソフィアさんとニーナさんに追われて...あ、使者様って畏まれるのはあまり慣れてないんでできれば使者様っていうのはちょっと」

「わかりました、それにしても災難ですね」

「ホントに災難ですよ...魔王軍に拾われてから...いや、その前からずっと災難続きですから...」


割と前世も何かと面倒ごとに巻き込まれてたんだよね...

そのほとんどが美桜のせいだったり...

美桜が面倒ごとに首突っ込むせいで近くにいた私まで被害被ってたから...

まぁ、一番の災難はあの神様なんだけどね


「ところでユリ様、そこだと落ちてしまうかもしれませんからもう少しこちらに」

「え?あぁ、はい」

「ユリ様のさっきいた場所はギリギリ結界の外でしたので」

「あぁ、そういうことですか」


結界あったんだ

気付かなかった

リフィシアさんが言うにはある程度魔力を感じられるようになったら結界が見えるらしい


「そういえば、和解は済みましたが、帰られるのですか?」

「いえ、魔王様にも1ヶ月こちらにいると手紙を出したのでまだ帰りません」

「そうですか」


1ヶ月いるって手紙が来たのにもう帰ってきた!?

ってなっちゃうからね


「ダンテ、使者様を見なかっ――」

「あ...」


さすがに逃げられない!

いや、もしかしたら...


「今度は逃がしません!」


(集中...集中...)


「バリアオブエアリアルストロール」


空も歩けるはず!


「えぇ!?し、使者様!?そ、空を、空を歩いてるじゃないですか!?」

「...」

「ユリ様?どうされたんですか?」


つい必死になって忘れてた...


「私...高所恐怖症だった...」

「「え...」」

「た、助けて」


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


「百合、気を付けてよ?」

「ひゃい...」


モウ、ヤリマセン

タカイトコロ、コワイ


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


「へぇ~、明日女王陛下が帰ってくるんだ」


女王かぁ~

どんな人だろう?


名前:ユリ ツバキ

種族:人魔

年齢:16

スキル1:魅了(天/パ/同/美/覚)

スキル2:魅了(天/パ/同/美/覚)

スキル3:魅了(天/パ/同/美/覚)

ギフト:スキル鑑定


あれ?

何でいきなりステータスが?

...

ん?

覚?


(天元突破/パッシブ/同性/美少女or美女/覚醒)


へ?覚醒?


『覚醒』

スキルの覚醒には5段階あり、1段階上がるだけでも、相当強くなる

未覚醒

覚醒

再覚醒

超覚醒

完全覚醒


...嫌な予感

というか、具体的にどう強くなったかとか見れないかな?


『魅了-覚醒』

魅了が覚醒すると魅了の強さが上がったり、性フェロモンの分泌量が上がる


...嫌な(ry

もっと詳しくいけるかな?


『魅了-性別、容姿-覚醒』

スキル別効果補正が性別、容姿に関係している魅了が覚醒するとその性別、容姿に当てはまらない人には逆魅了がつく


...嫌(ry

ハハッ...

サヨナラ、私の恋...

オハヨウ、私の百合ハーレム生活...

もう、吹っ切れようかな...

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る