第4話  懐かしい

午後7時過ぎ。日はもうなくなりで、辺りはだんだんと薄暗くなっていった。夜空に浮かぶ星空はあのとき二人で見た景色とちょっと似ていて、美し眺めだった。


俺はバイトが終わってからすぐに凛のところに向かった。無我夢中で走り続け10分。何とか目的の場所までたどり続けた。凛の姿が見えたので俺は慌てながら凛のもとに近寄った。


「康介!遅すぎよ。何分待たせる気?」


「ごめん…。」


「まあいいわ。」


「それで、話って何でしょうか?」


俺は凛にそう問いかける。ただ凛は答えようとしない。


やっと口が開いた。


「ここ懐かしいよね。幼い時はいつも遊んでたなー。そういえば、このベンチでよく二人で夜空を見てたよね。ねぇ、久しぶりに一緒に見ようよ。ダメ?」


俺は凛の誘いに対して勿論OKを出す。


「実はね。今日は康介に謝りたくて呼んだの。」


突然そう言われて俺は少し驚く。でも、一回落ち着き凛の話を聞く。


「昔はさあんなに仲良かったのに今では全然。私、本当はずっと康介と仲良くしてたかったの。でも、いつの日か康介と話すとなんかこう胸がドキドキしちゃってそのーうまく話せなっかったの。今もそう。康介が横にいるとなんか焦っちゃてうまく話せない。それで学校では康介には強く当たっちゃてたの本当にごめん。」


「そうだったのか…。大丈夫気にしないで。そう思っててくれてるだけで俺はうれしい。」


それでもさすがに「陰キャキモすぎ」だけは正直結構きつかったけどな。でも、それよりも凛が俺とまた仲良しに戻りたいって思っててくれたことの方が何倍もうれしかった。


「まあ、またここからやり直していこうぜ!なぁ凛?」


「うん!」


月光のスポットライトに照らされて、とても美しく映る凛の笑顔。いつの間にか俺は少しの間この笑顔に見とれてしまった。再び落ち着き深呼吸をする。そして再認識する。やっぱり俺は凛のことが好きだ。いや大好きだ。この笑顔こそが凛の一番の魅力であり、俺が惚れてしまったところでもある。 


そうこうしているうちにあっという間に時間は過ぎていき、俺たち二人は公園をあとにして、数年ぶりに二人で家に帰った。


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屋上で愛を叫んだら次の日から幼馴染の態度が激変したんですが…。 いとをかし @Wokashi_0302

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