【優しくするのはキミにだけ?】
「関川さん。今度入ってきた後輩の優奈ちゃん、すごく可愛いじゃないですか?」
と聞いてきたのは僕の後輩の
なので、優奈ちゃんは僕の後輩の後輩にあたる。
「そうかな? あんまり気にしたことなかったけど」
「髪型とか服装とか、関川さんの好みなんじゃないですか?」
「うーん、そんな風に思ったことはないけどなぁ」
「本当ですか? なんか優奈ちゃん、いっつも関川さんの後ろについてるし」
「まぁこれでも先輩だからねぇ」
と、急にジトッと上目
「でも優奈ちゃんには特に優しくないですか?」
「そうかな? 君が入ってきたときも、なるべく優しくしてたつもりだったんだけど……違った?」
「違ってないですけど……どうやら私、自分が特別だと勘違いしてたみたいです」
「…………」
「関川さん、聞いてます?」
「ん? あ、あぁ……」
どっかで地雷を踏んでしまったようだ。
こういう時、なんて応えたら良いのだろう?
僕は一呼吸して、沈黙を破った――。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます