その後、寄り添う俺たちの元に、汗だくの田鶴がやって来た。にいなが玄関に来ないと、あちこち探し回ってくれていたらしい。良いヤツすぎる。


告白が成功したことを報告して、感謝を伝えると、「マジかあ」と何度も呟きながら、あのパネルの文章を読まされた。




〈注意!〉

 名字の伊波で呼びました。

 名前のイナミではありません。ごめんなさい。

 本当に申し訳ないです。




「なあ、伊波の勘違いってことはナイ? 絶対、絶対、ぜぇぇぇったいに名前呼び?」

「ナイ。ぜぇぇぇったいに、名前呼び」

「……くううう。にいなサンの『好き』がお前に通じる前に、俺が彼女を幸せにする予定だったのに!」

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伊波イナミには『好き』が通じない 砥石 莞次 @or0ka_i6ion__

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