第4話もしかして…ラ…ラ…ラブレター!?

ちょっ…ちょっと待てぇ~…俺にも心の準備が…さぁ深呼吸…


スゥーハァースゥーハァースゥーハァー


よし…良いぞ、来い清水!


「だから、向こうの学校行ったら私の従姉妹頼って…きっと黒崎君の力になれるはずだから…」


ガクッ…ガクー~ーーーー…何だよそれ…めっちゃ構えたのにそういうオチィ~…てっきり


黒崎君私ずっと好きだったんだよ。だから私と付き合って下さい…向こうの学校行っても私だけを見てて…


とか何とか言ってくれるの期待してたのによぉ~…


そして俺は清水を抱き寄せ


俺はお前だけを見てるよ…約束だ…


とか名シーンあるかと思ったのに…何だよその従姉妹って…女子に頼って情けないだけじゃ無いかよ~…


「従姉妹はね、二学期に黒崎君の行く学校に転校してるから…」


「そ…そうなんだ…わかった。もし見かけたら清水から聞いたって言っとくわ」


「うん…黒崎君…サヨナラ…」


「お…おう…清水も頑張れよ」


「うん、ありがと」


「お守り…ありがとな」


清水は恥ずかしそうに振り返って走って行ってしまった…


何だかなぁ…よくわかんねぇなあいつ…


そのあと清水とは何も話すことも無いまま三学期も終わり俺は高校二年から転校することになった。






春休み中俺は引っ越しの準備に追われていた。

仲の良い友達もいろいろ手伝ってくれて引っ越しの準備も進んでいるような、逆に散らかって行くような感じだがそれはそれで楽しくやっていた。


いよいよ引っ越し当日になって


荷物も全部積み込んで出発しようかって時に一人の女子が…

同じクラスメートの本田麻衣ほんだまいだ

俺んとこに歩いて来る。


「よう本田、どうした?」


「黒崎君、今日引っ越しだなぁって思って見送りに来た」


「おうそうか、そりゃ嬉しいな」


「彼女連れてきたよ」


「はぁ?」


本田が少し身体をずらすとちょっと後ろに清水の姿が…


「し…清水…来てくれたんだな…」


「う…うん…最後にお見送りしたかったから…」


本田は


「じゃあ、ちょっと私は向こう行ってるね」


ニヤニヤしながらどこかへ行ってしまった。


清水が


「黒崎君…あの…これ…」


何か差し出して来たが…


もしかしてそれって…それこそが…ラ…ラ…ラブレターってやつでは…

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