1章 1学期

...合格

ズバッ


一斉に土下座!?ラウル先生も!?


『今後無礼な事をしでかしてしまうかもしれませんがお許しください!』


「いや、無礼とか気にしないからね!?」


『そういうわけには!』


退避ぃぃぃぃ!


『き、消えた!?』














確かに早く寮に戻れた...戻れたけど...ねぇ


ガチャ


「「あ、」」


「消えたと思ったら!」


逃げようかな


「どういう魔法を使ったんですか?」


逃走確定


「あ、待ってください」


それはできないな














何とか逃げ切れた


まぁ、中庭だしすぐに見付かるか


その間ゆっくりするか


...穏やかなこの感じ


いいねぇ


こういうのが好きなんだよね


ずっと平和だったらいいのにな


..........


前々世は偶然にも銀行強盗に巻き込まれて刺されそうになった人をかばって死んだからなぁ


平和って言っても犯罪ははびこってるんだけどな


平和なんて仮初だよな


平和、平和って言ってても裏では全然平和じゃない


平和なんてそんなもんだ


「あのぉ」


「はい?」


「アデルさんですよね」


「そうだけど」


「よ、良かった」


「えぇっと、どちら様でしょうか?」


「ひゃ、ひゃい!総合クラスAのリリア・ヘダスでしゅ!」


「取り敢えず落ち着こう?」


「ひゃい!」




「落ち着いたか?」


「はい」


「それでわざわざ俺に会いに来た理由は?」


「私、鍛冶屋の娘でして...そのぉ」


「俺の武器を見たいと」


「はい...迷惑ですよね、すいません」


「誰にも言わないならいいけど」


「え?」


「よっと」


「収納ですか」


「その感じだとお前も使えるのか?」


「はい」


「取り敢えずこの2本だ」


「これほどの薄さで...」


「まぁ、作るのは難しいと思うぞ?」


「ですね」


「2本の差は分かるか?」


「長い方が物理、短い方が魔法ですか?」


「まぁ、あの戦いを見てたらわかるか」


「見てないですよ?」


「え?」


「友達から聞いただけですよ?」


「...合格」

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