第12話
今俺は何をしているでしょう?
「あなた何言ってるの?この部屋には私とあなたしかいないわ」
「だから、なんで分かるんだよ。オレの心を勝手に読むな」
皆さん気になりました?“この部屋”という単語を。
ええ、気になったでしょうよ。
今、俺たちは学校の保健室にいる。そして只今の時刻は午後8時過ぎだ。
なぜこんな学校が閉まっている時間に俺たちがここにいるのかというと、屋上で記憶をたどっていたら何故か教師が全員帰ってしまっていたのだ。
「ほんと、なんで今日先生方は他校の研修に行ってしまったのかしら。ついてないわ」
「お、珍しく同意見だ。ほんとついてないな俺たち」
「あなたと一緒にしないで。私はあなたのせいでこうなったのだから」
いやいや、ちょっと何言ってるんスカ。俺のこと拉致したのあんただろ。
「でも本当にちょっとおかしいわね。私は屋上の鍵を持っていたから鍵が全部揃っていないのに学校を閉めるなんて。うちの学校の警備はそんな甘くはないはずよ」
「なんでそんなこと知ってるんだよ。お前つい最近この学校に転校してきたばっかじゃねえか」
「それは・・・秘密」
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