Middle02―少年が飛び出した世界は広くて
マグノア草原国へ向かう一行。到着まで丸一日掛かる関係で纏まった時間が取れるため、再度日常パートを行っていくこととなった。
GM:まずは自分の行動を決めてください。
タービン:その前にシケモク(吸い殻で作った粗製の煙草)をここまででどれだけ消費したか決めます。場合によっては買いに行かないといけないから。
GM:お、おう。
タービン:えい!
(ダイスロールの結果、30個中28個消費したことに。)
エルゼン:新スモーカー爆誕(笑)。
ベルク:これさすがに死ぬのでは。
GM:肺死ぬぞ。
タービン:大丈夫大丈夫。
エルゼン:ろ、ロールプレイで吸ってるんだよね?その謎の自信は何処から来るんだ。
GM:タービンさんのシケモクは置いておいて、ドジソンさんとベルクさんの場面から始めていきましょう。ベルクさんは何の勉強をしていますか。
ベルク:また給仕(ウェイトレス)かな。一般技能は満遍なく上げたいから。
GM:今回の環城線イベントではダイスの影響でそこまでは使わなかったけど、やっぱり接客をする技能は今後使っていくと思います。
ベルク:確かに無かった。
GM:というわけで、ベルクさんが配膳の練習等をしているときにドジソンさんがやってきます。
ドジソン:「べ、ベルクさん。なにやってるの。」
ベルク:「配膳とか注文覚えたりする練習をやってるっす。」
ドジソン:「実は僕、こう見えても貴族(ノーブル)だからそういうのに協力できるかもしれない。マナーとかその辺り。」
ベルク:ほほう。
GM:じゃあ、貴族(ノーブル)で判定を行っていただきましょうか。
【判定結果】
ドジソンが出目9を出して、達成値は11。
GM:そこそこいい出目だね。貴族なだけあって、上流階級へのおもてなしを伝授できたことにします。
ドジソン:「見よう見まねだから、合ってるかどうかは分からないけど……」
ベルク:「すごいっす!もっと教えてもらっていいっすか。」
ドジソン:「ぼ、僕でよければ。」
ベルク:「ありがとうっす。」
ドジソン:口下手な上司みたいな教え方をします(笑)。
GM:そろそろランプをガタガタと揺らしておきますか。
ベルク:「なんか音が聞こえないっすか。」
イソップ(GM):「ここから出せ!出せ!」
ドジソン:「き、気のせいだよ。ははは。それより、ベルクさんはナイトメアだよね。」
ベルク:「そうっすけど、それがどうかしたっすか。」
ドジソン:「ナイトメアなのに明るくて……」
エルゼン:(笑)
GM:明るくて(笑)。
ドジソン:たぶん言っちゃうんだよな、このキャラ。
ベルク:「角とか大きいじゃないっすか。隠せるものでもないし、隠す必要もないっすから。」
ドジソン:「え、ベルクさんは迫害とかされなかったの。」
ベルク:「私が居たラージャハはナイトメアでも実力さえあれば重用するような国だったっすから、そんなことはなかったっすよ。」
ドジソン:「へー、そうなんだ。」
ベルク:「あそこすごいっすよ。剣を失ったドレイクとかもいるっすからね。」
イソップ(GM):「出せー!」
ドジソン:「も、もしかしたらそこなら僕達も受け入れられるかもしれないね。」
ベルク:「ラージャハは寛容なところだから大抵は大丈夫だと思うっすよ。」
イソップ(GM):「出せー!爆発させるぞー!」
ドジソン:「あーっ。」と言いながら開けます。
イソップ(GM):「やったぜ。監禁時間三日とかふざけてんのか。」と胸倉を掴みます。
ドジソン:「たまに出してやっただろ。人の前では流石に駄目なんだって。」
イソップ(GM):「知らねえのかよ。召異術師(デーモンルーラー)なんて、冒険者の間では普通なんだぜ?」
テオドール:アルフレイム大陸は凄いところだなぁ。
ベルク:「ランプの中からなんか出てきたっす。」
イソップ(GM):「なんだ、また違う女を連れてんのか。やるなお前。」
ドジソン:「違うよ。君が女の子の前でしか出てこないからじゃないか。」
イソップ(GM):「そんなわけないだろ。お前、俺のことなんだと思ってるんだ。」
ベルク:私はこの会話をどういう気持ちで聞いていればいいんだろう。
イソップ(GM):「すまねえな、嬢ちゃん。またこいつが優柔不断なこと言ってたんだろ。」
ベルク:「大丈夫っすよ。」
ドジソン:「これを見て君は驚かないのかい。」
イソップ(GM):「お前やっぱり俺のこと馬鹿にしてるだろ。」
ベルク:「小さくて可愛いじゃないですか。」
ドジソン:「そ、そんなこと思ってないよ。友達じゃないか、イソップ。ただ、僕達は追い出されちゃったわけだし。」
イソップ(GM):「追い出すほうが稀だって言ってるだろ、まったく。」
ドジソン:「でも、自信は中々持てないよ。」
ベルク:「それより君はイソップって名前なんだね。」
イソップ(GM):「勝手に名付けられたんだけどな。」
ベルク:「じゃあ本当の名前もあるんすか。」
イソップ(GM):「確かあった気がするけど……どうでもいいだろ、そんなこと。まあ、こいつは腐った人間だけど命は助けてくれたからよ。これからよろしく頼むぜ。」
ドジソン:「お前こそ酷いことを言っているじゃないか。」
イソップ(GM):「三日間監禁してたやつの言葉なんて、聞く耳もたないね。」
ベルク:「別に開けててよかったんじゃないっすか。」
イソップ(GM):「なあ、嬢ちゃんもそう思うだろう?」
ベルク:「それくらいだったら。」
ドジソン:「でも、世間では召異術師(デーモンルーラー)はちょっとって人もいるから。冒険者だから大丈夫だって此処には来たんだけど。」
ベルク:「じゃあもう大丈夫っすよ。私達、冒険者になったじゃないっすか。」
ドジソン:「か、顔が近いよ。」
GM:勝手に顔が近いことにされた。
ベルク:実際、手は握って言ってそう。
イソップ(GM):「そうだぞ。」と言いつつ、しれっとベルクの肩に乗ります。
ドジソン:「イソップ、馴れ馴れしいぞ。」
イソップ(GM):「お前はよそよそしすぎるんだよ。」
ベルク:「もっと自信持った方がいいっすよ。」
イソップ(GM):「嬢ちゃんのこと気にいったぜ。名前は?」
ベルク:「ベルクっす。」
イソップ(GM):「同じ角を持ってる同士、仲良くな。」
ベルク:「確かにそうっすね?」
ドジソン:「せ、世界は広いんだなあ。」
ベルク:「これから広い世界に出ていくっすよ。」
ドジソン:「そ、そっか。うん、そうだね。」
イソップ(GM):「そういえば嬢ちゃん、食器扱ってんのかい。じゃあなんか料理作ってくれよ。こいつ料理できなくてよ。」
ベルク:「ええっと……今度料理を教わりにいくっすから、そのときに。」
イソップ(GM):「なんだよ、今食べさせてくれよー。」駄々をこねる。
ベルク:「こればっかりは駄目っす。」
ドジソン:「やめろイソップ。出してあげたからランプに戻ってくれ。」
イソップ(GM):「嫌だって言ってるだろ。」
ドジソン:「一回出たから十分だろ。」
イソップ(GM):「大人しくしてやるから肩に乗せてくれよ。」
ドジソン:「ここの部屋だけだからな。」
イソップ(GM):「なんでだよ。さっきの嬢ちゃんの話を聞いてなかったのか。」
ドジソン:「僕には僕のペースがあるんだよ!」
ベルク:面白い二人だなって思いながら見てるかな。
ドジソン:「ありがとう、ベルクさん。ちょっと自信持てたよ。」
ベルク:「なら良かったっす。お互いこれから頑張りましょうね。」
ドジソン:めっちゃ笑顔で言ってそう。
【GMからの評価】
・ベルクの「給仕(ウェイトレス)Lv3」が1レベルアップ。
・ベルクからドジソンに対して"声援"を送る権利を1回分獲得。
・ドジソンからベルクに対して"声援"を送る権利を1回分獲得。
GM:これは文句なしに交流を深められたんじゃないですか。
シア:そうだね、文句ない。
ドジソン:やった、ありがとうございます。
GM:ベルクさんの一面も見れたしね。カミングアウトに対しておおらかに受け入れてたところがあったから。
ベルク:あー、ナイトメアの下りも含めて。
GM:エルゼンさんにカミングアウトしたときはドン引きだったね。
エルゼン:そうだね。
(次回は残りの日常パートを済ませつつ、マグノア草原国で依頼を請けることとなります。)
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