第16話 悠人の懺悔
ヨロヨロ、ヨロヨロ
悠人は、危なかしく歩く喜代乃に
直ぐ追いついた。
腕を掴み歩き出す。
「ねえ!!ねえ、悠人ぉ~
着物だからぁ、ウップ
もっとユックリあるいてぇ~。
なんたって悠人の嫌いな
この着物
レンタルなんだからぁ~。」
「ぁ、炭酸のみたーい。」
コレーコレ
自販機の前で喜代乃がブレーキを
かける。
ガツンと悠人の足が止まった。
「なに飲みたいの?(怒)!!」
イライラ、イライラ
「カ◯ピス◯ーダ。!!」
「慣れない酒なんか
飲むからだぞ‥!!
普通、喉渇くまで飲むかよ。」
「だってぇ悠人もぉ、楽しそう
だったじゃーん。ブファ
な~んにもする事、
にやかったっしー
いいじゃ~ん。」
自販機の音がした。
カチャカチャカチャリーン。
ゴロゴロ。
悠人は、冷たいカ◯ピスソーダを
手渡してきた。
「あああ、レンタルだから
汚せないよぅ━━━Www.
ハンカチ、ハンカチ~っとぉ~。」
ヨロヨロ
ピンクのバックを開いてハンカチを
掴んではポロッ
掴んではポロッ
やっと取り出しニッコリ笑った。
コレコレ
「ホラァとれたっとぉ~。」フウ
ゴクゴク、ゴクゴクプフア
「ウ~ン、オイシイッ。
喉と、胃袋がよろこんだぁ~。」
「ありがとう悠人。
ふう、サアテトッ、!!
帰るかぁ~」ヨロッ
喜代乃は立ち上がり裾をパンパンと、
はたいた。
「しゃねー。」ヨロッ
(じゃねーと言ってるつもり。)
「喜代乃、一緒に、帰ろう。」
悠人が精一杯、切なそうに哀願する。
ン?何で?と、言わんばかりに
キョトンとした顔をして悠人をみた。
「ハ?・・・?何で?」
酔っ払いながらも
本当に喜代乃は意味分からない。
頭のいい、頭が回らない。
「悠人ォ‥ヨロッ
あの人をエスコートして
来たんでしょ。
ブファ
ちゃあんと送らないと
駄ぁ━━━━━━━””目だよ。
それに
あの人と結婚するんでしょ。
オメレオメレート!!サンツ!!
敬礼ビシッ
ヘッヘーさっきそう言って
紹介してたれしょ。
な!な!な!
私なんか送る場合?」
ダーメダョ。ヨロヨロ
「あんたはぁ~、あのオバサンと
ケコーンプフア
するんだからっ!!
フラフラは、おーしぃまぁーい
ケケケデッスよー!。」
「喜代乃、喜代乃、喜代乃。」
「ハイッ。」プフア
(何故か敬礼‼)
悠人は、喜代乃を抱き締めた。
悠人の髪が喜代乃の頬を撫で。
「無理だ!
喜代乃を他の男には渡せない。
辛い!出来ないんだよ!
出来無いだろ
イヤ!渡さない。(怒)!!」
「悠人ォ、あの人の甘い香水の
薫りがするよウ。
あの人待ってるよぉ~。
イイ~匂い~
たっかーい香水だぁようう~。
ウプッいいなぁ~
私ぃ〜、柔軟剤のぉー臭ーい
だよーー。
ちなみにぃー、ジャスミン
でぇーすっ‼
おそだちがいいとぉ~ウップ
ゆ、悠人と、ケツコォォン
できるしー
反対もないシー
レンタルのきものぉぉぉも、ウプッ
幾つもかりれーる。ネッ悠人。」
「私愛人にはなれないしー。
ゴメンネエ。」
「何で愛人何だよ。
俺は本気で本気で喜代乃を
好きなんだ。」
「キャハハハハ嘘クサッ‼
赤いドレスぅ、
ワタシイもお、着たいなーぁ。
悠人ノォ ウップ好みィだったーんだぁ
しいー
着物はヒック嫌いだったーっけ?
キャハハハハ、キャハハハ~!!」
「おい、おい、清代乃
大丈夫か‼」
清代乃はフラフラ揺れたかと
思うとバタリと悠人に倒れて来た。
「もう少しだけ‥
もう少しだけ、よっかからせて。
気持ちイイ~
フワフワするう~。
喜代乃はそのまま眠ってしまった。
悠人は、抱き上げお姫様抱っこを
してエレベーターに乗った。
入り口付近で恵美が待っていた
彼女は、悠人を見ると凄い形相で
ツカツカと寄ってきて
悠人の顔を見るなり平手打ちした。
悠人は、清代乃をしっかりと
抱えながら恵美に言った。
「ゴメン、こんなつもりじゃ
なかった、
でも、自分に正直になれ‥て
良かったと思う。
君も最低な男と一緒にならず
良かったと、思ってほしい。
親御さんには、君が気に入らない
男だったと伝えて。
俺も君に断られたと伝えるよ。」
恵美に叩かれた頬は、ヒリヒリ
悠人は、喜代乃を抱き上げたまま
回って来たタクシーに乗り込んだ、
恵美は涙を浮かべ、クルッと反対
方向にあるいた。
無理もない。
御曹司で、皆の憧れの悠人と見合い
して恵美は、有頂天だった。
小中高と憧れの悠人と結婚迄
やっと漕ぎ着けそうだったのに
恵美の幸せ💞は、木端微塵に
砕け散る事になった。
長年憧れた先輩
三人組の一人で皆キャアキャア
言って夢にまで見た悠人‼
恵美の落胆は底知れない。
泣きながら歩く恵美の前に
黒い車が止まり
「乗らない?大丈夫か?」
声をかけてきた男は喜代乃を抱き留
めた彼だった。
正直辛かった恵美は、彼の
言う通り大丈夫じゃ無かった。
彼は静かに彼女を乗せ黙ったまま
車をだした。
きっと優しい彼で恵美と、同じ気持ち
なのだろう。
彼は一言呟いた。
「彼とは縁が無かったんだよ。
もし俺達に縁があるなら
またどこかで合うよ。
縁ってそう言うものだろ。
元気だそう
お互いにね。」
1時間くらい経っただろうか
清代乃は、揺れる後部座席で
目が覚めたが
気まずかったから目をつむった。
不思議と頭もいたくない。
.。oOアレ?この抱っこ状態って
ヤバくない。
ってか‥何で?
ヤバッス、彼女はどーなった?
ああ、悠人の見合い潰しちゃった?
高級ワイン飲んだからか?
ばーちゃんの言うとおり
身の丈に合った、自分で買える
くらいの
ワイン飲めばよかったかー。
ああ、罰金ものか?
勘弁してー。
お金キツキツなんだよ。
喜代乃!喜代乃。
悠人の優しい声
もう怒ってないのかな?
軽く揺すられ片目を開けて様子を
見た。
バチッと悠人と目があった。
「おい、寝たふりすんな。
おい、おい、」
ツンツン、ツンツンほっぺを
つついてくる。
チョッチ痛い‼
今度は、首をこちょこちょ
グワッヤバイ
「アハハハハゴメン!!こうさーん。
2時間も、寝ちゃった。
会場、遠かった〜ね‼
まだボ〜っとしてるカモ。
アレ悠人の新しい彼女は?」
清代乃の問いかけに悠人は、
何もしゃべらない!
清代乃も黙って気まずい雰囲気‼
喜代乃は連れられて入った
高級マンションの中を見てビックリ‼
「ありゃりゃ、は?ここドコ」
悠人は、清代乃をフッカフカの
ソファに座らせて何やら
弁解を始めた。
「喜代乃!一つずつ説明
させてくれ。
ゴミ箱のゴムは俺のじゃない。
従兄弟のだ!
疑うならDNA鑑定してもいい。
ぜーったいに俺じゃない。
酒癖が悪く飲んだら良く会社に
女連れ込むんだ。
飲んでるからどこでヤッたか
解らないが
あの時は偶々俺のとこだったんだ。
余りに気持ち悪いから隣の
部屋にいたんだよ。
清掃のプロがやってくれた方が
綺麗になると思って‼
勿論従兄弟は、出入り禁止にした。
二番目に愛菜は、父親の彼女だ。
父は母親と、別れたころ多少荒れてて
愛菜と、知り合った。
愛菜は同い年だがファザコンで
たまにふざけて、あんな事
遣るんだよ。
ちゃんと、結婚してやれと、
父親には言ってるが、
愛菜は子供が出来ないんだ
だから愛菜が、こばんでいる。
葵は俺の妹だ。
父親違いの、
だから母親は同じの妹だ。
援助もしてやりたいし
軽いハグもするし…。
あの時の女の子が喜代乃と、
知っていたら
その場で説明していたけど
知らない子に説明の義務は
無いだろ!!」
「え?‥そうだったの~
早く話してくれたら
良かったのに‥。」
ペチツ
「いっ、いたーい。デコピン反対!! 」
「着拒、ブロック&居留守。
話したいけど逃げてただろ。(怒)」
「あ!! だったね~。」
清代乃は、悠人に抱きしめられた。
「ん?なに‥これ?」
清代乃の目先に見えた物は?
かさかさとした手触り、直ぐ
分かった。
小さな紐をとくと和紙がさわ~っと
開いた。
中からはピンクの着物が出てきた。
「ウワァ~。」
桜の花がパラパラと薄く描かれ
流れるような蝶の舞う様がデザイン
されていた。
ウワァすっごーい綺麗。
いいなぁ!! 葵さん。
悠人は、いいお兄さんなんだね。
「ハ? 妹には援助はするけど
服や、着物は買わないよ!!。」
「へぇ。じゃ、私のだったりして!」
悠人の目がきつくなった。
「え?アハハハハ冗談じゃん。
こんな高いの、私のの訳ないカー。
顔、怖いってば…!!
冗談も分かんないの!
こんな綺麗な着物ダモン。
高いよね。
いいなぁ
綺麗、欲しいなぁ
私も頑張って買おう
給料あげてもらわないと
むりだねー。
然もバイト掛け持ちしないと
無理だね。」
「アッ触っちゃった。
大丈夫だよね。
ゴメンゴメン。」
あんまり高い物を見たことないから
興奮した喜代乃はあわてて
着物の和紙を結んだ。
「さ、さてと、クリーニング出す程
触ってな、ないし、ないし、
いいよね?
ゴメンねってばー
大事な物だったね~。」
「じゃ、悠人にこれ以上、怒られ無い
うちに帰ろう。」
着物を着直すつもりで着物を
脱いだ。
型崩れした着物姿は道を歩けない。
襦袢を着直していると
サワーっと風が吹いて喜代乃の肩から
ピンクの着物を羽織らせられた。
着物の中に悠人の匂いがした。
さっきの甘い、おたかそうな香水
じやない。
「えーっ、ダメだよ。
高いんだから。
汚れちゃうよ。
誰のかわかんないけど
叱られんじゃん。」
「好きな彼女にプレゼント。
論も買って紬に着せてただろ。
論の送った着物を着た紬が
うらやましかったよ。チュッ
レンタルが嫌いな訳じゃない、
俺が、喜代乃の為に買った着物を
喜代乃が着ていないのが
不満だったん
だ。
「ええー。私のなのーっ。」
「着物買ってたなんて、
知らないよー
要らないよー…。
お金・・・無いもん。
払えないよー
キッキッなんだから‥
お祝い金も包んだし、
ゴメーン。
出す金無い。
見ただけで充分。
ありがとう。
私返してくるから‥」
「ハアアァァ`ε´
お前馬鹿じゃない、聞いてた?
プレゼントってたろうがぁ!!。」
あれれれ?
「悠人って着物嫌いデショ、
何で買うのよ~。」
ああ、
「あの人に要らないって
言われたの?
お下がりかー?
でもこんな高いの貰えないよ。 」
悠人は、バツが悪そうにうなだれて
「ゴメン、あの時はお前に、
相手にされなく
寂しかったんだ。
喜代乃の着物姿があまりにも
綺麗で…レンタルなのに
なのに俺の買った着物を
着てないだろ
許せなかった。
つい!心無い事を言ったょ。
あんな事思っていない‼」
「ええー。」
「この着物は既製品ではあるけど
それなりの呉服店から買ったんだ。
喜代乃の写真を見せて
喜代乃に似合うように
色々店主と相談しながら
俺が選んだ。
喜代乃の為に。
受け取ってほしい。」
えーっ、「くれるの?」
「自分の彼女に贈り物は
大抵の男はしてると思うぞ!!」
喜代乃は着物を襦袢のうえから
あててみる。
「うワァーステキ。
アア~ン着たかったよ!
早く出してくれたらよかったのに‥。」
ペチッ
「だから着拒、ブロック、居留守!!
で、渡せなかったのっ(怒)!!」
イテッ‼
喜代乃は何度も羽織りくるくる
回ったりしている。
ウワァウワァいいながら…。
チラチラ見える白いうなじ
上前を払う仕草でチラチラ跳ねる
襦袢!!
その間からのぞく太股!!
悠人は、我慢の限界を超えて
しまいました。
ダメダメダメダメ不倫だよ。
悠人は、あの人がいるんだから。
ムリ!!
結婚相手みたいに振舞ってたじゃん。
これ以上無いくらい拒絶した。
悠人は、お見合い断った事を伝えた‥。
「ええー。な、な、なんでーよ。
あんなに気に入ってたじゃない。
ちゃんとあやまりなよー。
駄目じゃん。
君がほしいってたじやーん。
何で、何で、
まさか私が可哀想になったの?
気にしないでいいって
ごめんなさい、
御免、悠人。
早く早くいきなよ。
あんなに好き好き言ってたじゃない。
諦めたらだめだよ。
悠人は、好きな人を選んでよ。」
悠人は、ギュュウと抱きしめて
必死に声を出して言った。
「俺は‥
喜代乃しか愛せない。
謝ったよ。
あいしてなどいない、
欲しいのは彼女じゃない。
喜代乃だよ。
お前が俺から逃げるからだ。
お前が全て悪い。
喜代乃もう俺を許してくれよ。」
悠人は右の頬を見せた、赤く掌の形が薄らと残っていた。
悠人は ウルウルしなが許しを乞う。
「 彼女にはビンタで許して貰った
よ。」
「エッ‼ アッ‼そのか、顔少し
腫れてる?」
悠人はホッペを撫でながら
「喜代乃を取り返す為に、
頑張った。クスクス
痛かったよ、思いっきりやられた。
当然だよな。
彼女にはなんと詫びたらいいか、
分からない。
清代乃の気を引く為だったとは
言え、申し訳無かった。」
「彼女、それなりにお嬢様
・・・なんだよね。
私選んでも何にもないよ。
爺ちゃん、婆ちゃんしか
大事な物持ってないし、
裕福でも無い、
私何も、持って無い・・・よ。
悠人の親だって、反対する
よ。」
「大丈夫。
喜代乃の持って無いものは
俺が頑張る‼
喜代乃は、傍に居てくれたら
それでいいんだ。」
・・・・・・・・・・・・?
金持ちの考えてる事は分からない。
・・・・・・でも‼
喜代乃は思った
愛してくれてるから
ま‼いいかぁー。
悠人がマンションに、喜代乃を連れて
来なかった理由は、なんと葵さんが
たまに泊まりに来るからだそうで
葵さんの物が沢山置いて有る
からだと‥
弁解してました。
変な誤解はこりごり。
その何日か後、悠人と新幹線に乗って
喜代乃の祖父母の家に結婚の挨拶に
行きました。
悠人は、紺のスーツ
喜代乃はピンクのあのすったもんだの
たっかーい着物。
じいちゃんもばあちゃんも
もう若くはないけど
まだまだ元気!
悠人は、ばあちゃんの
もてなし料理を大変気にいって
もう少し祖父母の家に行けるように
一時間くらいの所に引っ越す
予定です。
ばあちゃん、じいちゃんには
寂しい思いはさせないからと
ありがたい言葉をくれました。
恵美さんの事が気になって
悠人が調べてくれたら
某有名会社の御曹司と付き合って
いるらしい。
彼女には本当に幸せに
なって欲しい。
「もう、悠人さん😠なんなのー
論、どうにかしないと許さ
ないよ!!。」
紬はロンを引っ張り出し怒りを論に
ぶつけ足をジダンダさせた。
「だだだ大丈夫だから。
落ち着け!
見てろって、
悠人が喜代乃を離すわけ無いっ
て。」
「なんでっ💥💢💥
わかんのよー(怒)!」
「俺が紬を大事に思う気持ち
とアイツも同じだからな。」
「それにあの男達のうち、
ぜーったい
誰か持ち帰ろうとするから
そこからが勝負だぞぉ!!」
「ホント!」
「もう少し我慢してくれって。な!! 」
「う、うん。(。¬д¬。)ホントニ?
分かった。」
論と話してると会場がお開きになり
ザワつきだした。
「ホラナッ!」
「ああ、ほんとだ。」
下をみると、悠人がイケメンの男と
険悪なムード。
論より一つか2つ上の男の人と
言い合いしていた。
喜代乃はもう普通で無い状態!
持ち帰られたら悠人とは
本当に別れてしまうくらいの危機感。
彼も譲らない。
一歩悠人が遅れたら
もうジエンドだっただろう。
悠人が先にヨロヨロしながら
右に左に、前に後ろに歩く喜代乃に
駆け寄った。
大歓声が上がった。
取り残された赤いカクテルドレスの
美女は、ただ目の前の惨劇を
直視していた。
彼女は、バックをホテルの
カウンターから
受け取ると足早に
エレベーターへと向かった。
悠人がパートナーだったし
目立ってたからな‼
きっいなー。
少し同じオンナとして
可哀想な気がした。
次の日
論の帰ってこいコールに負けず
紬はまた飛行機に乗って帰っていった。
相変わらず、通い夫の論は飛行機の
距離を行ったり、来たりしていた。
そんな日を繰り返していると
空港で、困ってるような女性がいた。
論は一応通過したものの
気になりまた後戻りした。
「どうかしましたか?」
彼女は凄く困った様子で
「向かえが来てるはずなんです。
見当たらなくて、」
「 携帯は?」
ちょうど機種変したばかりで
よくわからないんです。
番号も誰にも教えてなくて。」
「え、壊れてたんですか?
だから機種変?
急だったんですね。」
「そうなんです。」
「あまり動かなくてここに
居ましょう。
多分向こうも探されていますよ。」
「そうですね、
ありがとう御座いました。」
彼女は、まだ心配そうな顔を隠せず
オロオロした様子。
「心配なら僕もご一緒しましょう
知らない土地って不安でしょ
う。」
彼女は、意外な顔をしたが
安心感からかホッとしていた。
「本当に助かります。
此方の方なんですか?」
「まあ、祖母がいてるんですが
事情があって週末来てるんです
よ。」
「まあ、そうなんですね。」
後ろから彼女を呼ぶ声がした。
「友紀‥。」
振り向くと60代位の女性が立っていた。
「叔母さん。」
「もうこの子はあ、
携帯つながらないじゃな、
アレ?こちらは?」
「あのね、親切にしてもらったの。
叔母さんが来てくれるまで
一緒にいてもらって助かったの。」
「まあまあ、ありがとう御座いました。
いつもはシッカリしてるんですけど
どうしたんでしょうね。
お急ぎじゃ無いなら
家にいらっしゃいせんか?
明日家の娘の結婚式なんですよ。
お食事でも、お礼させてくださいな
なーに遠慮はいり
ませんよ
いっぱい居ますから
一人くらい増えても何のこと
ありませんよ。」
「おばさん、彼お祖母さんが
待っていらっしゃるのよ
無理は言えないわ。」
彼女のおばさんは姉御肌と言うか
サッパリして人が良さそうだった。
たまにいる面倒見のいい
元気な人だった。
ちょっと女優の泉〇〇コさんみたい
世話好きな感じで好印象だった。
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