第9話 深まるまる疑惑

それから紬は論が寝たのを確認する。

髪を1本抜いてみたがおきない。

ヨシヨシイイゾ


そーっとリビングへ行きスマホ

探したが見当たらない。



諦めてまた寝室へ戻る。

するとレインボー的なひかりが論の

手から漏れていた。


┣¨‡┣¨‡、┣¨‡┣¨‡┣¨‡

論がねがえりをうち上向くのを

辛抱強く待つ。




待つ事の苦手な紬には耐えられない

ほどの苦痛だった。




カップラーメンの三分でさえ待てず

バリバリボリボリなのに‥


30分ぐらいたった頃遂にロンが、

念願の寝返りをうった。


すぐさま携帯ゲット

ロックがかかっていて開かない。



部屋番号、生年月日、その反対

誕生日、あかない。 



あ!!‪💡‬車のナンバーか?ピカーン

   開かない。クソッ -"- 💢


紬の誕生日 開かない。


論の携帯は諦めざるおえない。

次はGPSに期待する。




土日、祭日、論はどこで、何をしてるのだろう。この不思議な疑問が紬を行動に走らせる。



昨日取り付けた子供用携帯は確実に

機能していた。



今日も、接待らしい。

車は会社に止めたまま動いていない。

平日の接待なんて紬には意味ない。

飲むんだから車には乗らない!




今度の三連休が穴じゃね。

それまでは、気づかれないように

普通に過ごした。


バレたら水の泡だて器。


これがまあ精神的につかれてしまう。論は携帯を離さないようになった。



益々怪しい。




     金曜日の夜


「ゴメン!明日も忙しい。

 先に寝てて、ごめんな!! 」


  「い、 いいよ。仕方ない!」



今日も23時に御帰宅の論は、

すまなそうに呟いた。


最近紬も疲れて来て、早

く結論を出したかった。


GPS、GPS、論が寝付くのを待って

また後ろの座席に仕込んでしかけて

来た。



   待ちに待った三連休初日。



GPSは、隣街高級住宅地に停車

しばらくするとまた動き出した。



街中の高級デパートに駐車

二時間ぐらいして町外れのラブホに

停車。

アレ動かなくなった。


暫くして、論からメール。



「今日も忙しいから、遅くなる。

 寝てていいよ。」

 確認するように彼からのLINE。



毎回毎回、変わり映えのないLINE。

なんか違う嘘、ついてみろや~

飽きた。



しかし次の日も



 ロンは用事がかたずかない。

 だから三連休は潰れるから

 明日は、紬も好きなことをやれば

いいか らと連絡が入った。


 ここまでは想定内。


しかし,ポストにA4サイズの封筒

 が入っていた。



論所有のマンションなのに梅迫紬の

名前宛に入っていた。


 中には大量の写真!

ラブホではないが高級ホテルに

二人で入っていく写真。


 二人で食事を取る写真。


 楽しく談笑する写真。


 映画館でのツーシヨット

 しかも曜日に時間入り。


この日は私と出掛けるのを

ドタキャンした日ではあるまいか!!

    ムカツク●`ε´●ムカツク




 証拠集めをしなくとも証拠は向

こうからやってきた。


 GPSも今日も高級ホテルで止まって

る。

 昨日から動いていない。



 「そっかぁ、 あのお嬢様か!!」


 論、跡取りになったか!

 WOwーこりゃ慰謝料八桁貰えるわ。

だけど‥


 

涙が止まらない。

しかし泣いてる場合じゃない!

証拠を集めるまでは気持ち

どうしてや ろうとか、

裁判してやるとか、


 want to kill‥とか

 思ったけど、凄い脱力感!

 ハンパ無いです。


 


一人座り込んだ部屋をぐる~っと

見渡すと、アチコチから思い出が

顔を出す。



 初めて来た日

 皆でランチした日

 論が食事を作ってくれた日




 あ!! タヒぬ前にスローモーシヨン

の様に映像が流れるとか、

聞くけど、こんな事なのかな?


 そっかぁ!!

 それも人生か!!。


一枚の写真が紬に決心させるように

 ヒラヒラと落ちた。


その写真には大江論の弾けるような

 笑顔があった。


論にこんな顔をさせてくれるんだ


     まけ‥たな




論も凄く愛してるんだよねー

紬にこんな顔を見せてくれたの

いっだっけ?



     まけたよ~~

     負けた…。





 よく考えると論は帰りたく無いん

だよ。

 しかもマンション解約したくても

 私が住んでるから解約できない

んだー



       そっかそっか、


「お邪魔虫だったか。!!」


 

ふと左手の指輪に、ジッ目がとまる。


 なんだかな~

 捨てれないしー

 持っていたくないしー

 左手につけてる意味なくない‥

ないっす。


 何だかな!論が買ったんだもの

 高いよね。

 鈴蘭‥か、花言葉は、



 「幸福が再び訪れる。」

       だったっけ?


 白くて小さくて可愛らしい花

 だけど根っこに

 毒もあるんだよね~



私、毒に当たりましたか?

 いや、私が毒か?



 フウ~ッどうしたらいい。


1☞黙って別れる。


2☞婚約者何だから慰謝料

 ふんだくって別れる。

             


3☞裁判までいって公開処刑


正直恨んではいなし、

嫌われたくもない。

幸せだったし、愛されてた。


跡取りとお金に負けたのか?論よ‼。

流石銀行マン‼

何億、いや何兆かもしれない資産と

天平にかけたら、迷う方が可笑しいよね。



     そっか!!

     しようがないかー。


しょうがないでしょう。


 1に決定!!


自分に苦渋の判決。

いっかもっと器の大きな女になって

綺麗になって‥

何兆円を、選んだ事を、

後悔させてやるっ~ウ~ハアハアハアハア

興奮してしまった。




多分私が出てくまで、大江論は、

帰ってこない来るはずがない。

ここに帰れないでしょう。


私を無理につれてきたのは他ならぬ

論、本人だったもんね。



そりゃあ出てけ、なんて言えんわな!!。

         ゞ了解!

         ゞ了解!



エ~イ悩むなんて時間勿体ない。

傷心旅行でもいくか!‥オッ!!いい考えヤデ


自問自答が寂しい。


残業が凄くオーバーしてるし

早速上司に電話した。


有給プラスして10日間+ゴールデンウイークもたして、20日の休みがとれた。


嘘みたいな本当の話。


海外いくか?

いやいやボーっとしたい。

ノンビリしたい。



色々考えて九州のとある温泉地に 

決定!!出逹前に論に連絡!! 

ホウレンソウ、ホウレンソウ。




「今日は、帰れますか?」


      既読

 「いや、多分無理かな!!」


「え~、いつ帰れるの?」

    


   既読

  「今から会議なんだワ。

   またあとでな!!。」



 ご挨拶してから出て行こうと思っ

たけど論の口癖は、

      忙しい。

      時間がない!

      また後で!!

 

紬の事など、

どうでもいいやん。テキナ



 A4サイズの封筒と

 指輪をテーブルの上においた。


 やっぱり胸が避けそうに苦しい。



燃えつくしそうな嫉妬は平然として

余計に女の怖さを隠そうとする。




女のプライドとしてどうなの?

 でも出ないとだめでしょ。

このマンションは論の名義




 泣きそうになる、もう一滴の涙を

 こぼしたら泣き虫は、止まらない。


 目が腫れて、頭痛くなって

 眠って、頭痛薬の世話に

 ならざる終えない。



 これ以上、惨めなものはない。


振られて泣いて頭痛くなって

薬飲んでってさんざんだよねーソンソン



 

ダンボールに詰めた洋服は近くの

リサイクルセンターで、

売れる物は売った。 


荷物は重いし嵩張るし

お金は銀行に預ければカードの

重さなんてあって無いもの‼


泣いたり頭痛くなるより忙しく動けば大丈夫!!


別れの本気を見せたる!

論、お前無しでも生きれるし

うぬぼれんなよ~。

男はい~っぱいおるんだワ。

みてみぃ~

人のいるとこ行けば男だらけじゃー

ジムとかサッカー観戦とか

ま、まあ女子もいるけど・・



後の私物はバックに詰めた‥

案外少なかった。


紬のマンションはそのままだけど

もし気に入った土地があれば

解約してその地に移り住もうかとも思ってる。


ありがとう、静かに論の

高級マンションを後にする。


さてさて

マンションに帰り冷蔵庫を整理する。

電源を落として色々していると

1日なんて直ぐ終わる。


もう日付も変わる。

まだ電話も連絡も無いって事は

帰って無いんだな。




論の性格なら指輪、返したのを見て

一言謝って来るはずだ。

浮気の写真もある。


ほらこれなんかムカつく

わざわざ

腕を組んで見つめ合う2人は

まるで表紙を飾る恋人そのもの。

撮影プロ??

いやいやいや、絶対プロの

カメラマンだワ。



朝、論の勤め先に行ってみた。

鬼課長はやはりギャギヤギャ怒り

女の子泣いていた。


やはりマンションには帰って

ないんだな‼

ちょっと寂しいカモ‼


論に前みたいに手をふった。


論もきずいて、メールしてきた。


「いそがしいんだけど‥。」


「ゴメン!暫く合ってなかっ        たし顔見に来ただけだよ。

今日だけ許して♡。」


「いや、ゴメン俺こそ

 悪かったな。」


「いやいや、ゴメンね

帰るね。

さよなら♡♡♡♡♡。」


「ハート大過ぎ。」


ロンはウザイと思ったみたい‥

キッイ眼差しが飛んで来る!

前とは違う雰囲気の彼は

やはり彼の愛情は違う人へと

流れているのか‼



くっそ━

いつまでも、論に惚れてる紬様じゃ

無いわい!


のぼすんな━━━━━ばぁか!


 

♡は口で言え無い、

♡あ♡い♡し♡て♡る♡のサイン

なんだけどなぁ。


はーと多すぎってなんやねん。



某有名な歌にあわせてんだけど、

知らんのか?

それに‥

もう直ぐ五月28日私の誕生日




去年は1人寂しく‥

今年は論と2人で過ごしたかった。


ロンとの一年。



下手な例えで申し訳ないけど、

テーブルに置いたままの

イケメンな、お魚ちゃん。

口紅付けた、可愛い猫ちゃんに

咥えて逃げられた。


しかも魚も猫ちゃんと逃げる気

満々何だから取り返せるはずもなく、ハンカチ咥えて

キーくやしーいイィィゲホゲホ‘



会社に休みを入れたし、

嫁に行けないお姉さんたちには

叱られそうだ。


なぜなら合コンで捕まえた彼氏達と

G・wを楽しみたい計画が合コン前に

おじゃんになっちまうから。


残業奴隷が先に休んだら自分達で

消化しなくてはいけない。

当然、合コンはパァでんねん。



論と私の破局は、残業押し付け隊

にも降りかかったわけですよ。

これって、私のせいですか?



だとしたらカップル成立を邪魔した

事となりますか?





いいんです。

もう過去の事だし。




  紬は空港へ向かった。


キャリーバックは、パンパンだった。 

紬の夢を乗せて飛行機は、離陸した。



青い空、ハナミズキの囲いで埋まっ

た道は白や赤、ピンク に緑


  ア~最高。


某離れ島に付いたとき

論からのライン。



「紬、悪いけど銀行には来ないで

  ほしいんだけど‥」


   「え、なんで?」



「俺、鬼課長だから。

皆んなに彼女に甘々だと

バカにされたくないんだよっ!!」




    「わかった。

    行かないよ。

    ロンは心配症だね。

    安心しなよ。」


「ホントか!ゴメン。」


「もうブロックしていいよ。

  意味ないからさ!」

バカにしたように言って見る

論よ、あんたとはオサラバサ

何時までも選ぶるんじゃねーよ!

と言いたいが我慢。


「え、何でだよ。」



 「意味ないからだよ♡。

  おそくなる。

  寝てていい。

  帰れない。今日もデシヨ。」


「ごめん。」




「じゃあブロックするよ。」




「え、怒ってるの?

 ブロックはしないでくれよ。

 今日は、帰るから。」



    「うん、分かった。

     ご飯はいらないけど

     一回かえってきてね。」

              


「今日は、紬の好きな

チーズタッカルビ

を作るから御機嫌なおせよ。」



「ありがとう

チーズタッカルビだーい好き❤。

やったー♡

でも、たべられないかなー。

だから、論は好きなの食べてね。」


論は少し心配そうな声を出して

「体調悪いの?風邪か?

 じゃあプリンかヨーグルト買って

 帰るから。」


   「いらないよ。

    ねえ!!♡♡♡♡♡。」


「昼もみたけど5個の♡なに?

 意味あるわけ?

やめてくれよ!」


   「もういいよ。ヒントは

ドリカ〇   

    ねえ論、‥」


「なに?」


       

  「忙しいでしょ

   じゃあね!!バイバイ。」


「おう。具合悪いなら早く

 帰って寝てろ!!」


   「うん、そうする。

じゃあねー」



そして真夜中突然の着信音‥




「ねえ!! なにこれ

 盗撮してたの?💥💢💥」

論の怒りの抗議は激しい怒号


     「知らない。ポストに

      入ってたよ」


「え?ポストに

これ、違うから‥

 誤解だから‥」

ロンは必死に違うと言う。


「ふう~ん‼そうなんだ。

分かった。」



「何だよ!全然違うから。」



        「そう。」



「今、紬のマンション?

 すぐ迎えに行くから。」



  「こないで!! もう辛いの。」


「ゴメン!寂しかったか?

 ゴメン全部話すよ。

 だからさ、俺のそばにいてよ。」




 クスッ「嘘つき。

    愛人にしょうとかしてる?

    メッチャ笑える。

    お前はアホかクスクスカス‼ 」


「なにいってんの?。」

論はあきれていた。


「あれっ、今日は、ヤらないん        だね。」


「な、な、なにを?」

論はシドロモドロに聞いて来る


  「毎回、お泊まりやん。

   言わせないでよ。ゆっくり

彼女とヤりなよ。」

          


何か勘違いしてるぞ‼

「兎に角今から行くから。」


論にハナミズキの写メを自撮りした

やつを送る。


「綺麗でしょ。今日撮ったんだ。」


    「どこで?」


 「ナイショッ。

  暫く帰らないよ。

  会社も休んだんだ。

  気に入ったら此処に住みます。

  だからさ論も数兆円の女と

  お幸せにね。」




「知ってたの?

 でも違うんだよ。

 紬、紬聞いてくれ。」




  「ヤダ聞かなーい。

   今から御飯。

   凄く楽しみ、お腹ぺこぺこ

  うひょっひょ。


   論も令佳さんだっけ、2人で

   食べたんでしょ。



  ああ!! 映画見てから?

  私をほったらかして

  またせといて

  自分は、女と映画見て、晩飯

  まで食べてんだもんね。」


「あ、あれは、帰ると言ったけど

 会長が来るって行ったから仕方無く。」



 「お腹空かした彼女(紬)は

  昼も夜も食べないで

  待つてたのに、平気で

  いられる彼氏なんて、何なの?

  あなたなら許せるの」 


「えっ!!今知ったんだけど‥。」


  「無関心だったからね。

   彼女に夢中で!!

勉強になった!」


   もう終わったことだし

    ドーデもヨイ。」

紬は呆れた声を出して溜息を付いた!


「ゴメン!ゴメン!

 でも違うよ。


 ゴメン!」


     ププププ

「なにがしたい?

ゴメンって何?

ウソつくな。

数兆円の女最高ーよ。

もういいんじやない。

めんどくさい。!!


どこかで会えたら奇跡よ。

論が・・・。」


「俺がナニ?」


「いや、いい。サラバじゃ。」ブチツ


「待て待て、待てよー!!

 此処に住むってドコだよ、

 オイ、オイ!」



それから車を回して紬のマンションへ行った。



合い鍵でドアをあけると真っ暗で

月明かりから覗くへやは、初夏間近と言うのにひんやりと冷たく

まるで倉庫のようだった。


主の消えたへやは、静かで

小さな物音さえ響く部屋に

様変わりしていた。



あのあと紬は、何を言おうとしてたのか‥


     論は‥いや、のあと‥


論は月明かりの差し込む紬の部屋に

座り込んで動けなかった。


  






     


 
















     

        

     




































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