第8話 婚約者になる。



 コーヒー牛乳を飲んで、幸せ!!

 何も考えなくて、シアワセ。♡


 しばらく昼寝

 有給バンザーイ!

 

 グガグガグガ!

 グガグガグガ

 グガグガグガ



横になっただけなのに、

寝落ちしてた。

起きたら、もう昼過ぎていた。

女将さんが気を利かせてくれてお昼は

部屋に運んでくれた。



唐揚げと刺身とサラダに炊き込

み御飯etc。


つい論がいたらな…なんて悲しい事

思ってしまう。

 


携帯を見ると、咲妃や清代乃からの

着信の嵐。


 「もしもーし、何かあったの?!」

紬は呑気そのもの

   「はあ~、あんた何処

    いるんだよ💢」


何故か咲姫は、カンカン



「内緒だょ。」


   

 「論さん、あんた探し回って

  大変何だから。」


「またーあ!!、バリッ‪🍘‬

ほふときなさいよ

ŧ‹"ŧ‹"ŧ‹"ŧ‹"‪🍘‬ŧ‹"ŧ‹"ŧ‹"ŧ‹。

アレは、癖よ癖よ

イヤ、病気かバリバリバリ‼

治らないよ‼

ほっとけ━━━━━━き‼」



   ŧ‹”ŧ‹”ŧ‹”ŧ‹”   


 バリッバリッ👂

「コラ紬

煎餅喰うな!!何処にいる

の?」


「温泉。楽しんでんだから

 またね。」バリッバリッ



    またグガグガグガ

      グガグガグガ

      グガグガグガ


また寝てしまった。


時間は気にしない。

食っちゃ寝、食っちゃ寝サイコー✨

ゆったぁ~りと流れる時間

癒し感満載‼


「あ~あ‼ 最高ぉ~⤴

✧ \( °∀° )/ ✧」



ん?ゴチッ‼イテ

ん?なんじゃこりゃあ?

  長い足がある?



    ヒヤアアアアァァァ


視線を伸ばしてたら大江論!‥


    さすが…

執念の、男、尊敬するワ


「ほったらかしに、構い過ぎ…

 何がしたいんでしょうか?」フウーッ


 

 ながーい!。

スックと立って論の寝姿を眺める。

足の先から頭まで見た‼

 コチョコチョ、コチョコチョ


      ウッウツ

足の裏デカッ


 コチョコチョ、コチョコチョ

    

       ウッウツウッウツ


 親指をツンツン

 「ヘエ~ッ  

     (寝たふりか?)


 起きないんだああぁぁへー!‥

  じゃあ帰ろーバイバイ。」


 ガバッ`Д´

「起きてるしっ。おいてくな!!」


  大江論は叫んだ。


紬を抱きしめて、ひさしぶりの

  ︎💕︎💕にゃんにゃんに発展。

しつこくニャンニャン💕💕💕💕

中々終わらない!

それで安心したのか、


ロンは、フルチ〇のまま

ズボンのポケットから何かを

取り出し

「紬、急いで買ってきたから

結婚指輪はまた二人で選ぼうな。」


「😱え?指・・・輪?」


そう言って可愛らしい

鈴蘭が縁取られたお揃いの、

ペアリングをはめてくれた。

「出来たら左手薬指に

はめてほしい。」


   「 I and marry 」

What's the answer


「Are you sure? 」


「of Course」


グスングスンとなきじゃくる紬に


 「 もう、こちょぐるなよ。

   たまらんからな!!」


大江論が紬を探し回ってた理由が

やっと分かって、有給バンザーイ

と、呟いた。


やっぱり論が好きな気持ちは

どうにもならない。


なんてこった。

足腰立たないくらいヤラれた。




朝10時 軽いサンドイッチを作り

牛乳をコンビニで買って紬の

マンションへ行く。




昨日購入した婚約指輪を持って。



 呼び鈴を何回も押すけど

 出てこない。

 携帯もラインも繋がらない。





一抹の不安が襲って来る…

可愛らしい姿で街にでたのなら男が

ほっとく筈がない。



小さなピンクのパッケージを握り締め

ポケットに放り込み

心辺りを探し回る。



咲妃にも、清代乃にも

連絡はない!


あ~昨日連れて帰るべきだった。

ひつかかえても連れて帰る

べきだったー。


兎に角二人に連絡取れたら教えてと

頼みこんで・・・

駅前とか、飲食店とかデパートとか。




お昼過ぎ、咲妃から連絡が来て

場所は、わからないけど

温泉にいるらしい事を知る。

岡山の温泉を充分堪能出来なかった

からか?

嫌がらせか?

休みの日にち、からして遠出は、

無いな‼

なら近場か?


近場の温泉を体当たりに探し回った。

そして見つけた。


女将さんに事情を話、指輪を見せて

ようやく中に入れてもらえた。



携帯での写真も見せたり

免許証を見せたり結構ガードが

堅かった。



そしたらあいつは

 ぐースーピー

イビキも酷く疲れてるようだ。

 俺は起こさなかった。


お茶飲んだり風呂入ったりしてたら

俺も眠ってしまった。



でもアイツのコチョコチョ

で俺は起こされた。

俺はおこさなかったのに…

ユックリ寝かしてあげたのに


愛情の差を感じた。

俺はフカーイ愛情で疲れた紬を

ゆっくり休めたかった。

紬は、…オレを起こしまくった…

 この差って…ナニ?


  それは‼、置いといて


昨日探して回った指輪を紬に渡せた。


紬のキラキラした顔は

確かに嬉しそう。

紬は、俺のものになったと実感。

やっと手に入れた。




アイツは、有給バンザーイと言ったが

俺は婚約バンザーイと、

言ってほしかったな。

お前女かょ。

そう言われたくないからスルー!




また平常が戻って来た。

紬は、俺のマンションに来る日が

増えてきた。



婚約指輪は紬の薬指に光っていたが…

俺は会社に行ったらはずした。

落ちないようにポケットの

ボタンをぴっちりしめて。


名瀬って、好奇心の固まりが

ウジャウジャいて紬の職場まで

探しに行きそうだったからだ。



折角の紬の苦労を無駄にしたく

なかった。



まだ口約束の婚約したばかりで

二人でなにも決めてない。

親に挨拶もしていない。


もっと話がすすんだら一つずつ

やって行こう。

其れまでは、そのままだ。



紬も会社に言ったら左の指から右

に変えていた。


だって先輩の目は左手薬指に敏感だ

それに婚約者がいれば風当たりも

かなり厳しい。



特に百合子先輩は群を抜く厳しさ。


    

だから若い女の子は寿退社とは

言わずに水面下で動く。

やや早めに退職する。


「あ~梅迫君。ちょっと!」


 「はい?なんでしょう。」


ちょっと体格のいい課長によばれ

椅子を立つ。


「ウ~ン理屈はわかってるが

 残業オーバーしてるから

 調整で明日休んでくれ。」


「え~、また?明日金曜日ですけど?」


「合コンの押し付け残業だろ?

 いいよ。」


 「上司命令なら従います。」

            ヤッター♡



降ってわいたようなお休み!!


コッソーり、鬼課長論の仕事場に

行く。ロンの前でうなだれている

女の子発見




「ナニ?怒ってんの?うわ~あ

 泣いてるジャン。」




階段の陰から眺めていると、


ダンディーな白髪の背の高い男性が

ぺかぺかした髪にちょび髭をはやした

痩せっぽちの男性と立ち話をしていた。


聞くつもりは無かったが聞こえてきた。



「大江論君はどの社員?」

 ダンディーな彼が聞いていた。


「ん? 大江っていいました?論?」

          「ロンに用事?」


グッとタイミングテキナ!

自然と👂はダンボの様に大きくなる。


「ああ、あの男です!呼びますか?」




「いやいい、今度な!!

 娘があんまりお熱なもんでな。

 見にきたまでですよ。」

         ハハハハ




「いゃあ~そうでしたかー

彼はなかなかの人物で私達も

 期待しておるのですよ。」

            ハハハハ


「彼は?結婚の予定はあるのかな?」



 「いゃあ~無いでしょう。

  しかし彼は、もてますよ。

  でも真面目で浮いた話は

  聞きませんな!!」



「ふむふむ!! なる程。」





しばらく論の仕事を眺めていた彼は

秘書らしき黒いスーツを着た男性

が現れるまで論の事をずっと質問

していた。



幸福の木の鉢植えの後ろで

« 何で?ロンの事ネホリ、ハホリ?»

  紬は、ずっと不思議だった。



ギャーギャーと怒りまくる論に


 ブンブンと手をふると

 紬に気ずいたみたいで

鬼の形相からニコニコに変わる。


しかし気ずいたのは論だけではない。

当然なんですけど…


女性社員に顔をみられないように

雑誌で目だけだして、帰ると言う

ジェスチャー

       をする。


「うんうん。」と論も頷きながら


    ピコーン。

「キスしたい。♡」

     とライン。


紬もニッコリしてまた手をふる。


鬼課長のデレッぷりに皆、信じられ

ないと言う顔をしていた。



一気に注目を受けてるにもかかわ

らず論は、上機嫌になっていた。


紬がこんな事をしたわけは

そう…

さっきのダンディーなおじさんの

一言。


   「娘が彼にお熱でな!」


私の存在をハッキリさせとく必要が

あるのだ。


娘ってどこにいるんだろう。

社外の人か?



   その夜。


「ゴメン、紬。」


  「ん?どしたん。」


「今日大手のお得意さんとの

 接待が入っちゃって

 本社命令何だよ。

 マジ、ゴメン。」


大江論は、すまなそうに謝って

きたから、


「いいよ。仕方ないし、

 心配しないで、

 お仕事じゃん。」


     「有り難う。

      御免な!!」


「いいって、仕事頑張ってね。」


 

俺と支店長、専務、後若い者が

2、3人大手デパート、と飲食店

チェーン代表との接待だった。


しかし令佳と言う会長の孫が

同席していた。


何となく違和感を、感じたが…

若い男は何人もいたし、

心配する事でもない。


ショートボブで襟足がとても綺麗で_

凄く可愛らしい。



そう、俺は襟足の綺麗な子に弱い。



社長は、仕事でこれないらしいが

社長とも面識は、ある。


皆酒も回り盛り上がってきていた。

支店長達は、席を変えてカウンター

で飲みだした。


若い者達は名瀬かコンパニオンの

女の子達と気が合い一緒の席では

あるが、ワイワイやっている。


彼女が独りになるのが可哀想で俺と

飲む事にした。


「令佳さんだっけ何歳?」


  「23です。父の会社で

   受け付けをしています。」


「ヘエ!! オレ何回か行ったけど

 あったっけ?君みたいな

 かわいい系なら

 覚えてるはずなんだけど」

 


 「本社に帰ってきたのは

  最近何ですょ。

  この間大江さんの銀行に行って

  大江さんを見ました。」


   「あれ?ヤバいな~

    オレ鬼課長ですよ。

    驚いたでしょう。」


「はい、ビックリしました。

 私でもあんな言われたら

 泣いちゃいますよ。」


      「だな!!」


「でも、とっても、ステキでしたよ。」

彼女は悪戯そうに目を細め笑った。


とても可愛らしいなと思った。


「私、一人っ子なので

 兄貴みたいな人に憧れてるんです。

 出来たら

 相談とかしても、大丈夫ですか?」



 「おお!! こんな可愛らしい妹なら

  何人居ても、大歓迎!!」


「やったー♡」


それから大学も後輩だった事もあり

ふたりは盛り上がった。


連絡先を交換した。




「なかなか見所のある男だ。」

後で合流した彼女の父親は論に

期待をよせていた。


  「なかなか令佳さんも、

   可愛らしいので大江も

   気にいったようですね。」



「このまま見守りましょう。」


「大江君には女はいないのかね。」


「はい。今まで聞いた事無いです。

 鬼課長で有名ですからね。」


      


俺がトイレに立った時、支店長と

専務もついてきた。

連れションか?



「大江、お前彼女はいないよな!!」


「え!!彼女ですか?いますよ。」 上司2人 は、


「嘘だろう」

と青ざめていた。



 「いいか!!彼女居ない事に

  していてくれ。」



「俺29ですよ。

 居ない方がおかしいでしょう。」



 「2、3ヶ月でいいんだ、

  頼む! 」

専務に頭を下げられ仕方なく承諾した。


席に戻ると若い者達は帰っていた。

彼女はポッンと座っていた

「令佳ちゃん一人、

 あいつら、薄情な奴らだな!

 月曜日とっちめてやる。」



「いいんですよ。

 キャバクラに行くとか

言われてましたよ。

 大江さんも行きたかった?」


「アホな!!

 若くないから、女の子達には

相手にされませんよ。」



     「じゃあ彼女は?

      居ますか?」


「え、っとその~好きな子は

 いるよ。」



  「そうなんですか?

   ガッカリ、でも私も頑張り

   ます。ウフ」


「えっ!! つき合えないよ。

 令佳ちゃんには若い

いい男が合うと

 思うし。」


      「頑張ります。」


ま!! かわいいからいいか!!


「まずは妹から宜しく御願いします…。」


 「ゞ了解!!」

      

     ウフフ

     ハハハハ

その夜はタクシーで彼女の家まで送り

届けた。



マンションに帰ったのはAM1:00を

過ぎていた。

寝室に行くと紬はもうスッカリ

寝込んでいた。


23か紬より1歳上か。

あの子には若い男が合う

とか言っちゃったけど、

紬は絶対オレしか似合わないからな!!

紬の体をなでながら

言い聞かせるように呟いた。



「おはよー。

 昨日はゴメンな!! 」




「良いって、しかたないじゃん。

     仕事でしょ。」



ピカピカと携帯が光る!

「論、携帯光ってるよ。」


 「エ?誰から?アアアッ」 



「誰?-_-#」


 「アハハハハ^o^;支店長だな!!

  何だろな~!!」



論は携帯を持ってコンビニへ行くと

言ってソソクサと出て行った。



牛乳を買いに行くらしい。


フレンチトースト用のパンもないと

か言って、でも牛乳も半分、

トーストも三枚ある。


「ま、いいか!! 」







昨日の今日なのに令佳ちゃんから

ラインが来た。


「どうしたの?」


 「今日映画行きませんか?

  観たいのがあるんですけど

  一人じゃ入れなくて!,


今週で終わってしまうんですよ。

  友達も彼氏とデートって言うし

  論さんダメ元で誘ってみたんで

     すけど駄目?」



「終わるのか?みたい映画!。」


 「はい。そうなんです。」


「ン~‥!分かった。行こう。」


       「本当!」


「映画見たら帰るけどもいい?」


         「勿論です。

          嬉しい。ヾ」




「ゴメン、会社に呼び出された。

 2,3時間出てくるよ。」





そう言って出て行ったけど夕方何

だけど、帰って来ない。



心配になって、電話してみた。



「ゴメン、ちょっとトラブルで

遅くなるから寝てていいよ。」


「え~、つまんない。」





その連絡通り論が帰ってきたのは

AM2:00だった。

仕事だから大変何だな~とその時は

思っていた。




何回か同じ事があり流石に怪しい。


もう~モテ男と付き合うって大変!!






毎回毎回、土日祭日

トラブルおこす銀行ってナニ?


論はいっも電話があると

「ゴメン、トラブルがあって云々…。」そう言うと直ぐマンションを出て行く。



月曜日、百合子先輩やお局様が

自販機の前で話をしていた。




「もうガッカリよ。

 しばらく合コン休む。」


  「フフフ休むって、そんなに

   ショックなの?」




「だってあの大江論が

 あの日の女の子じゃなくて

 橘会長の孫娘と出来てたのよ。

 二股じゃない。


 マジ、振られてよかったわ。」


    「ええ?いつの話?」



「土曜日も、昨日もホテルのロビーで

 珈琲飲んでたから、お泊まりよ。」

「えええええぇぇぇぇ」


ホントに~!!


「マジですかぁ!!先輩!」

一呼吸置いてから聞いてみた!!



「あらら、紬も興味あったの?

 あんたも男しっかり見なさいよ。

 あんなん捕まえたら地獄よ。



マジ!居酒屋で合った子に

 同情するわよ。可哀想♡」


(先輩!喜んでませんか?)



暫くして論にラインを送る

つむぎ

「おーい!!何してる?」




  既読「仕事に決まってます。」


つむぎ

「なんか最近冷たくない?」



 既読 「エ?そうかなあ。

    そう思ったならゴメン!」



つむぎ

「じゃあさ、今週の土曜日

 食事いかない。」





     既読「OK !! 」


つむぎ

「久し振りにいつか行った料亭

 の、湯葉が食べたい。

 論連れて行ってね。」



 既読「そだな、俺も食べたい。」



「じゃあ決まりね。」




土曜日まで論は残業だった。


久し振りに顔を合わせた。


「なんか久し振りな気がする。」



  「忙しかったからな。」




二人で珈琲を飲んで久し振りのデート。

紬が化粧を終わり着替えていたら、



「ゴメン、紬、2~3時間会社行ってくる。

 ちょっとしたトラブルみたいだ。」




そう言って論は飛び出して行った。

紬もタクシーで論の車を追ったが

信号で見失った。




そのまま論の会社に行って駐車場を

探したけれど論の車は無かった。




昼過ぎに論は帰って来たけど

何してきたかわからない程疲れていて

爆睡してしまった。



百合子先輩の同期の鈴子先輩は

既婚者だったが旦那さんと、

離婚調停中




確か子供の携帯を旦那さんの

後ろのシートに隠して

GPS機能でどこ行ったか

調べてると聞いた。



よし!!


すぐ出かけて子供用の携帯を買ってきた。

論が帰ったのを寝室のベッドから

確認。


シャワーを浴びたのをこれまた浴室で

確認。


携帯は持って入ったみたいだ。

見当たらない! 



論は風呂に入ったら30分より長い。

玄関をドキドキしながら開けて

車のキーを持って駐車場へダッシュー。




いっもの匂いに混じって微かに甘い

香りがする。

GPS機能の携帯を後ろ座席のシート

の下へ隠す。




何でも無いのにこした事はないけど

多分クロ。

何回も確認してドアをしめた。




もう破滅への階段を登りはじめた。

もう引き返せない。

固く唇をかみしめベッドへ戻った。





    今度は許さん!!

けちょんけちょんのペッタンコに

しちゃるが━━━━━━www





     

     

 


         

      



     




























  















 

 

 

 


 





 


     







 




 




   







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