摩天楼の身代金
☆STEP 1
誘拐ものの傑作。といってもただの誘拐ものではないのが肝。富豪の子どもが人質というわけではなく、超高級マンションが「人質(?)」となるところがポイント。作者はリチャード・ジェサップ。
では、英訳作業に入りましょう。
今回も「前に習ったよね」ポイントがあります。「身代金」がそう。ズバリ『キングの身代金』で出てきました。「身代金」は【ransom】ですね。今回はスペルも間違えません。
問題は「摩天楼」。この言葉、日本語でもよく意味を理解していないことに気づきます。なんとなくニューヨークとか、高層ビル群というイメージでとらえています。
うんうん、うなりながら、「スカイスクレーパー」という響きにたどり着く。スペルは【sky sclaper】かなぁ。二語ではなく一語か? スカイは「空」として「スクレーパー」とはなんぞ?
無理やり、想像すると「空を」「スクレイプ(する)」「存在(er)」かなぁ、と。「スクレイプ」ってなんだ? 「制する」「支配する」? あるいは「並び立つ」? もしや「超越する」?
うーん、タイムアップです。
☆STEP 2
というわけで……
“The Ransom of Skysclaper”
……で、どうでしょうか?
☆STEP 3
正解は……
“Threat”
……でした。
英和をひくと「脅迫」。まぁ確かにそういう話なんだけどねぇ、とちょっと不満が残る。
せっかくなので「摩天楼」を調べます。【skyscraper】とあります。この企画ではおなじみのLとRの違いに正解を防がれるパターン。【scraper】を英和でひくと「(玄関に置く)泥かき、(ゴムのへらがついた台所用の)へら、ペンキかきごて」とあります。あまりに高すぎてビルというへらが空の色をかいて(かき落として、こそげ落として)いるというイメージでしょうか。
この企画では珍しく、国語辞典をひきます。調べたのは「摩天楼」。「先端が天に届くかのような超高層建築。摩天閣。スカイスクレーパー」とありました。
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