歯と爪
☆STEP 1
袋とじで真相部分が隠されている創元推理文庫版を書店で見かけなくなってからずいぶんとたちます。隠されている部分の手前まで読んで、袋とじを開封しないで版元に送り返すと返金してくれるというものだったと思います。返金補償(保証、か)と帯に歌っていたのを覚えています。あれ、本当に送り返した人いたのかなぁ。趣向としては面白いし、いかにもミステリっぽい遊び心を袋とじには感じます。
ただハードルは上がるし、コストはかかるし、昨今の出版不況(昨今というかずーっと言われ続けている気がするし、出版業界に限らず日本経済は……)では、なかなか難しいのでしょう。
では、英訳作業に入りましょう。
今回は簡単そうです。ただの英単語のテスト。まず「歯」は【teeth】、「爪」は……あれ、出てこない。絶対に知っているんだけどなぁ、と爪を見る。我が爪は深爪で美しくはない。爪の手入れが行き届いている人って素敵よねぇ、としみじみしたところでハッと「ネイルだ、ネイルサロンのネイルだ」となる。スペルは【nail】でしょうか。
☆STEP 2
というわけで……
“Teeth and Nail”
……で、どうでしょうか?
☆STEP 3
正解は……
“The Tooth and the Nail”
……でした。
ほう。【Tooth】とな。そうか、これで「歯」で複数形が【teeth】なのか。なんだか「中学英語基礎編 変わった複数形の回」みたいになってしまいました。
☆おまけ
作者のビル・S・バリンジャーだと『消された時間』のほうが個人的には好み。『赤毛の男の妻』もいいですが、『煙で書いた肖像画』もいい。
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