第67話 温泉旅行 その1

 5月のGW。


 なんとかカナタのスランプから抜け出せたらしい。


 なんでも、斬新な恋愛体験ができたからだそうだ。


 まぁここは彼氏として、素直に喜んでおこう。


 春から夏になり始めて気温が高くなり、無意識に汗をかく。


 俺の家にカナタがいつものようにやってきて今日は真面目にお勉強。


「暑いなぁ」


「そうだねぇ」


「お風呂に入りたいぜ」


「私も」


「一緒に入るか?」


「えぇ!?」


「冗談だ」


「もう……」


「でも、水着なら一緒に入れるんじゃないか?」


「そうだけど、私の家のお風呂もソウタのお風呂もそんなに大きくないよう」


「それもそうだな……よし」


「?」


「カナタ、温泉に行こう」


「えぇ!?」


「嫌か?」


「嫌じゃないけど」


「大丈夫だ、バイト代もたまっているし、どの温泉がいいか目星はついている」


「そ……そうなんだ」


「おいしい料理に幻想的な風景を見ながらの温泉」


「ごくり……ちょっと行きたいかも」


「な、そうだろう」


 こうして俺とカナタ、ついでに話を聞きつけた妹と一緒に温泉旅行へと行くのだった。


 続く!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る