閑話2

第51話 進路 

テストを終えて希望の大学の進路を提出した。


面談も特に何も言われなかった。


カナタも声優をやっているから、進路は問題ないだろう。


カナタと一緒に帰るとき、ジュースを飲みながら、話す。


「カナタは進学するのか?」


「うん!ソウタと一緒の大学に行きたい!」


「まぁ、止めはしないけど無理はするなよ」


「うん!ソウタともっと一緒にいたいから」


「恥ずかしいセリフをよくもまぁ堂々と」


「本心だよ?」


「…………そうか」


俺はカナタの頭を乱暴に撫でる。

 

くすぐったそうにカナタは笑った。


大学かぁ……。


漠然とした不安を抱えながら、俺はカナタをおくって自分の家に帰る。


「あ…………隣の家、売家になってる」


俺もいつかは一人暮らしするのも悪くない。


それこそカナタと二人でいつかは……。


なんてな。


そんな先のこと誰にもわからないさ。





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