第46話 ハロウィンでウィンウィンな関係 その3
カナタは酒の入ったチョコレートのせいで顔をほのかに赤くして無邪気な笑みを浮かべる。
心配する俺はカナタに指示する。
「カナタ……ちょっと横になれ」
「やぁああん、ソウタといっしょにいるのぉおお」
そういってカナタは俺のことを抱きしめる。
急に抱きしめられたので俺はびっくりして後ろに倒れる。
「うおっと……いて」
「えへへ、つぅかぁまえた♡」
「おいカナタ」
「ソウタって結構いいい体しているよねぇ」
床に仰向けになった俺の体にまたがり、俺の上半身をひとさし指でなぞるカナタ。
彼女は舌なめずりする。
そして俺の首筋を舐めて、反対側の首筋を甘噛みする。
「えへへ、これでソウタはずぅっと私のモノだね」
「おうふ……」
「ふふっ興奮した?」
俺は理性を必死にはたらかせ、彼女の頭を撫でる。
襲ったら社会的に死ぬ。
そのまま時間が過ぎ、彼女はすぅすぅと寝息をたてる。
俺は彼女をおんぶして彼女の自宅まで届けた。
おんぶするとものすごく柔らかい感触が背中に当たりました。
まったくこっちの身にもなれって。
※ ※ ※
翌日、彼女はベッドで目を覚ます。
意識が数分で覚醒する。
そして、自分の吸血鬼のコスプレを見て、いろいろなことを思い出す。
そして彼女の体は徐々に赤くなる。
羞恥心が理性をとびこえる。
「ああああああああああああああああああああ」
彼女は両手で顔を隠しながら横にゴロゴロする。
翌日の学校で丸一日、彼女がソウタに酔っぱらったことをネタにセクハラされたのは言うまでもない。
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