第41話 一日彼女に尽くしてみた結果wwwの裏話 その3
カナタが妹に俺の良さを力説している。
妹もなぜか真剣に聞いている。
きまずい。
でも勉強で疲れているし喉が渇いた。
俺は黙って飲み物を冷蔵庫からとる。
「それでね、私、その時おもったんだ。ソウタのことがだいだいだい―――――」
「だいだいだい?」
思わず聞き返してしまった。
錆びついたロボットのように、振り返るカナタ。
「い、いつからいたの」
「さっき」
「~~~~~~~」
体が下から上へと徐々に赤くなる。
湯気が出るんじゃないかと思うくらい顔が赤くなるカナタ。
「それで、なんだ、だいだいだいって」
「うぅううううううううああああああああああ」と悶絶するカナタ。
なんか子供みたいに泣き始めたし。
「な、なんで泣くんだ!?」
「うわぁ、これは恥ずかしいねぇ、カナタさん」
「あ、そうだ」
俺は、動かなくなったカナタのご機嫌を直そうと、カナタにプレゼントを渡す。
「こ、これなぁに、ひっく」
涙を拭いて、鼻をすするカナタ。
「いつもありがとうな、カナタ」
「~~~~~~~~」プレゼントをもらった瞬間に腰が抜けてぺたんと女の子座りするカナタ。
「大したもんじゃないけど」
そういうとカナタは首をぶんぶんと横に振る。
また泣きだすカナタ。
「なんでまた泣く!?」
「ありがとぅおおおおおおおおお」
「おうよしよし」
俺は抱き着いてくるカナタを受け止めて頭を撫でる。
「大好きだぞぉ、カナタ、ヨシヨシ」
「しっているよぉおおお」
「やれやれ……うらやましいねぇ」
妹はそういってのんきにお茶をのむのだった。
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