第31話 雷雨の夜 その1
夜になって、雷がゴロゴロと鳴る。
俺が適当にゲームをしたり勉強をしたり一人で過ごしているとノックが二回なる。
ノックなんて家族もしないからカナタだろう。
彼女は可愛らしいふわふわとしたパジャマ姿で、枕を両手に抱えて気まずそうにこちらを見る。
「まぁとりあえず入れよ」
「あ……うん」
カナタは雷が怖いらしい。
まぁ、なんとなく予想はしていたが。
「一緒に寝てくれない?」
「いいけど、一つ条件がある」
「条件?」
可愛らしく小首をかしげるカナタ。
「ASMRっぽいかんじで耳元で甘々なセリフをささやいてくれないか、あと頭を撫でて……お前が抱き枕になるならいいぞ」
我ながら変態鬼畜外道だなぁと思いつつ、以外にもあっさりとカナタは了承した。
「どうせソウタのことだから、変な事要求すると思った」
「そうか」
「…………変態」
どことなく嗜虐的な笑みを浮かべながら彼女はいたずらっぽくこういう。
「おうふ」
そして、彼女はゆっくりと俺の布団の中に入るのだった。
続く!
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