第30話 机の下
カナタと妹が談笑する。
俺はつまらないので、彼女の太ももを撫でる。
彼女は最初、びくっとしてこちらを少し睨む。
それでもすりすりすりと触る。
「ひゃう!?」
「どうしたのカナタさん、大丈夫?」
「だ、大丈夫だよ」
「そう、ならいいけど……それでね」
「いい加減にしないと本気で怒るよ……」小声で怒るカナタ。
俺は名残惜しくももう三回すりすりして手を上げる。
「わかったわかった」
数分後、妹との会話を終えたカナタは俺の手を引いて、俺の部屋へと向かう。
「フ―ッフ―ッ」
怒る猫のような息をするカナタ。
「お、落ち着け、あまりにも妹ばかりにかまってばかりで寂しかったんだ、この通り」
俺はジャンピング・ド☆ゲ☆ザをする。
「どこまでも、バカにしてぇ、うぅううううううう」
「わかった、今日は泊っていけ、な?」
「お泊り?」
「そうだ」
「う……わかった、でも変な事したら許さないんだからね」
「わかっている、俺は妹の部屋で寝ろ。今日は雷雨らしいぞ」
「そ……そう」
「なんでがっかりしているんだ?」
「な、なんでもない」
俺は怪訝な顔をしながらも夜になるまで適当に過ごした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。