第18話 タピオカチャレンジ

 カナタと俺はタピオカ店に来ていた。


 俺は紅茶ラテを頼み、カナタは黒糖マシマシのミルクを頼んでいた。


 「意外とうまいもんだな」


 「でしょ!」


 「お、おう」


 「えへへ」


 そういって屈託のない笑みを隣を歩く俺に向けてうかべ、彼女は視線を戻し飲み物を飲む。


 しばらく一緒に歩いて、俺はふと思いつきをしゃべった。


 「なぁ、カナタ」


 「ほえ?」


 「タピオカチャレンジって知っているか?」


 「ううん、知らない」


 「これはカナタみたいな女性しかできないチャレンジなんだが……」


 「うん」


 「おっぱいだけでバランスを取り、タピオカを飲むのだ」


 「へぇ~やってみよっと」


 うんしょといって彼女はタピオカの飲み物を胸に置く。


 「ん~できた~~」


 「おうふ」


 そしてすぐに普通に飲み物を手に持つ。


 「おっぱいってこんな使いかたあったんだぁ」


 「お、おう」


 なんか俺が物知りみたいになっているが、くそセクハラのつもりだったのに。


 「…………」


 「…………」

 

 しばし、二人見つめあう。


 うんしょといって再び、タピオカ容器を胸に置く。


 「飲む?」


 「飲むうううううううううう」


 そのまま俺は彼女に頭をヨシヨシされた。


 あれ……俺は……何がしたかったんだっけ……。


 ぬ?


 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る