第17話 うさぎさんの本性

カナタと動物園のふれあいコーナーに行くと、ウサギさんがのびのびと運動していた。


 可愛らしいがそれ以上に。


 「かわぃいいいい」


 「…………」


 「よしよしよし」


 カナタは兎さんに夢中だが、それ以上にカナタが無防備に座るのを見て、俺は、思わず咳払いする。

 

 しばらくウサギと触れ合っていると、一羽の兎がカナタの足元に来る。


 餌を求めていたのだろうが、カナタがウサギのお尻をなでなでする。


 あぁ、その触り方はいけない。


 やがて、ウサギはカナタの右手を自分の前足でがっしりとつかむ。


 「え……」


 そしてそのまますごい勢いで腰をカクカクとふるのだ。


 「えええええっ!?ウサギさん!?いや、離して、ウサギさん、離して……」


 「ほれほれ、やめなさい」

 

 だが、離してもよほどカナタの手がいい匂いしたのかまた腰を振る。


 「もうやだぁ」


 やがて動物園のスタっフさんにいって、ウサギをどかしてもらう。


 俺とスタッフさんは苦笑いする。


 「うぅううううう」


 俺はカナタの頭を撫でる。


 「まぁ……どんまい」


 「はぁ……びっくりした……」


 カナタはその後、すぐにお馬さんに乗って機嫌をなおして、楽しい思い出になったとさ。


 続く!


 次はどんなセクハラをしてやろうかなぁ(にっこり)。


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