第3話 なでなで

 俺の彼女の頭をナデナデ。


 おう、ナイスサイズヘッド。


 思い出すなぁ、道端であった可愛らしい犬を。

 

 彼女は当然のごとく戸惑う。


 「あ……あの?」

 

 「どうした」


 「なんで頭を撫でるんでしゅか?」


 「かわいいからでしゅよおおお」


 無言で涙目でうつむき赤面する彼女。


 「あの、周りの人が見ています」


 「だいじょうぶでしゅよ~」


 「でしゅでしゅ言わないでくださいぃいい!」


 「わかりましゅたぁああああ」


 「もうううううううう」


 「牛さんでしゅかぁあああ?母乳はでまちゅかぁああ?」


 我ながら最低である。


 だがわかってくれ、これはさっさと彼女が罰ゲームから解放されるために俺が仕掛けたテクニックなのだよと都合の良い言い訳を頭の中で考えながら。


 彼女が拳を振り上げるが、ぽかぽかと俺の胸を叩く。


 ははは、いたくないぞ。


 「…………バカ」


 彼女は体を俺に預けたのである。


 ふぅうううううううううううううううううう(興奮)。


 

 

 

 


 




 


 

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